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ちょっと見ただけで「あーした方がよい、こーするべきだ」みたいにいう人

昨日は小学2年生の息子のサッカーの練習試合があった。

「おい、お前らどこを歩いてるんだー、邪魔だろー怒」
大きな声で怒鳴っているコーチがいる。
相手チームのコーチだ。
息子のチームのコーチは非常に温和、怒鳴ることはない。
その為、チーム全体がホンワカしすぎでダラダラしているように親としては感じる時もある。
相手チームは軍隊のようにピシッと行動しているね、ちょっと窮屈そうだけどね。

さて、サッカーの試合、私は毎回見に来ているわけではない、今年に入って初めて。
久しぶりの観戦だ。

ボールに向かって選手全員が取りに行っている光景が目に付く。
もう少し役割分担しながら広くフィールドを使わないとな、サッカー素人おじさんが偉そうに評論する。

サッカーを観戦しに行くと、ママさんが多く、ママさんの輪に入れない私。
1人でポツンと観戦していると他のお父さんが話しかけに来てくれた。

「今日は寒いですね」
「本当に寒いですね」
どこの誰が息子か分からないけど、どうでも良い世間話で話を繋ぐ。

「サッカー昔やっていましたか?」
「私は全然やったことないですよー、やられていましたか?」
「私も全然、どちらかというと野球でした」
コミュニケーション力が高いお父さんである、塩対応しかできない私に果敢にパスを投げてくる。

「ボールの方に子供達が集まり過ぎですよね、もっと全体を見ないとダメだなー」
私がそのお父さんに呟く。
「なんかコーチから今はボールに向かっていけ、と指導されているみたいですよ」

そうだったのか、前観戦した時と比べてあんまり変わっていないな小学2年生と思っていたがコーチの指導がそういう指導だったのか。



10年くらい前のこと。
あるデイサービスでベテランの施設長が異動になる関係で現場の20代後半の男性が次期施設長になることになった。
「施設長として頑張ります」
今までは機能訓練指導員として現場で頑張っていた彼、今回の抜擢人事に対して頑張ろうとしている意気を感じた。
他スタッフもその彼を応援するそんなスタートを切った。

それから1か月後、社長からこんな相談が私にあった。
「〇〇さん(施設長)、事務所でパソコンに座っていることばかりでスタッフが相談しても、「現場で判断してください」、としか言わなくなっているみたいで…これだと現場との溝ができてくるんじゃないかな…」

施設長に話を聞いてみた。
「施設長になったので数字や帳票のことを理解しないといけないので頑張ってPCとにらめっこしています。前の施設長も現場の事は現場で判断してくれと言われていたので任せるようにしています。」
「そのことって現場スタッフに伝えたのかな?」
「はい、事前に皆には方針を伝えてあります。どうしても大変な時は頼ってもらって大丈夫な旨も伝えてあります。何かスタッフから話がありましたか?」
「いや特に私には無いよ、いろいろ修正しながら頑張っていきましょう」

何が正しいかは分からないが、一部分を見ただけであーした方がよい、こーするべきだ、みたいなことは言ってはいけないなとその時私自身感じたことを息子のサッカーのやり取りを見て思い出した。

こういうことってあるあるだよな。
周りの人もすぐに「にわか評論家」みたいになるもんな。

日本代表の監督に対してあーした方がよい、こーするべきだ、みたいな事を言っている人とはたぶん仲良くなれない…かもな。

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