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2023年紅白歌合戦(後半)個人の感想です!長いです

視聴率は下がったとのことですが、NHKから出ている公式YouTube 本番動画の視聴回数は、YOASOBIを中心に前年同日比で大きく上回っているようです。

それでは、以下わたしの感想です、乱文&長文です!

●Mrs. GREEN APPLE
今年いろんな音楽番組で彼らのいろんな歌を聴く機会があった。意識的に追ったりタイアップのコンテンツを見ているわけじゃなくても、知っている曲ばかり。「ダンスホール」、2023年を振り返るとき、のちのちまでピックアップされる曲でしょう。「足が疲れても踊る」のところが好き。
‥‥って、あれ? レコード大賞は「ケセラセラ」なのか。甲乙つけがたく記憶に残る歌だね。大森さんは間違いなく、2020年代前半を代表するソングライターの一人でしょうね。え! 1996lineなの?! 若い!この日の衣装、3人ともすてきでした。

●坂本冬美
「夜桜お七」、好きです。バックダンサーをつとめるJO1とBE:FIRSTが踊る踊る、それがまたうまいのなんのって。大変見ごたえがありました。

●MISAMO
「Do not touch」。いや正直ね、JYPがミサモをこんなに大切にしてくれるなんて見直しました。
衣裳もヘッドドレスもキラッキラしているんだけど、ミサモ自身がその輝きに負けてない。3人の女神やん。TWICEでTTダンスをやってた彼女たちが月日を経てこんなふうにゴージャスになって性的同意を歌ってるの熱い。テンポがゆっくりだから勘違いしがちだけどめちゃくちゃ踊り続ける曲で、これで歌もしっかり歌うの、彼女たちのキャリアを感じる。

●10-FEET
映画スラムダンクの主題歌なんだね、なるほど。‥‥ってぐらい知らない状態で拝見。若いころよく通っていたライブハウスを思い出した。こういう曲をやるバンドをたくさん見てきたなーって。そういうストレートなロックバンドでした。
途中、「The birthday、チバユウスケ!」と叫んでた。親交があったのか、リスペクトがあったのか。ありがとう。

●NewJeans
有吉がなにげに「NewJeansおじさん」をひといじりしていた(笑)
事前収録だと聞いていたので、5人ともが現場に来てる(基本、ずっといる)ことにものすごくびっくり。ソウルで収録したのを流すだけかと思ってたのに、こっちで収録しかも生歌なんて! 
本国とアメリカだけじゃなく、日本でもガチで活動するんだね。5人の心身を大事にしてくださいね‥‥
OMG+ETA+DITTOという、並びも編曲も強引剛腕なメドレー。NewJeanサイドが紅白の視聴者をどう見てるかわかるような‥‥(笑)
そのうえ、衣裳がもろに女子高生でしょ。どミニのスカートでシャツもクロップト。おしゃれだけどさ、日本では完全に性的客体として見られちゃうんだよ。それを良くわかってて、むしろそれを狙ってこのスタイリングでしょ、ミン・ヒジンPD?! すばらしいプロデューサーだけどやっぱり危ういところあるような。
ちなみに、K-popのアーティストが紅白で韓国語の曲を歌うのは初めてでした!快挙。遅すぎるけどね。

(紅白のあと、NYのカウントダウンライブ”Rockin' Eve”で放送されたパフォーマンス。韓国で事前収録したものと思われます)

●ディズニー100周年

・橋本環奈 浜辺美波「いつか王子様が」
100周年だからってことで古い曲もやるんだろうけど、2023年に「いつか王子様が」かぁ‥‥。ここまで歌えない人たちが歌番組のステージに立つのは海外の人にとっては謎だろうね。歌番組じゃないからですね(と、博多弁で説明)

・大泉洋 大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)「アンダー・ザ・シー」
大森さんがここでもうまい、それだけじゃなく豊かな表現力を見せてくれて、この人はいったいどういうキャリアでこんなにすばらしいのか気になってきた。バックダンサーはルセラフィム。

・山寺宏一 「フレンド・ライク・ミー」
バックダンサーは櫻坂46とStray Kids。スキズがこんなことまでしてくれるなんて‥‥!(感謝) 山寺宏一は確かにすばらしい歌手でもあるからか、3人とも楽しそうでよかった。Stayのみなさんの反応はどうだったんだろう?

・生田絵梨花「ウィッシュ~この願い~」
いくちゃん輝いてる…! ドレスめっちゃ似合う。
・みんなで「小さな世界」
みなさんおつかれさまでした。

●Official髭男dism
てっきり「Subtitle」かと思ったら、去年やってたんだね。そうそう、何で「ミックスナッツ」じゃないんよ?って台パンした記憶。笑
「Chessboard」はNHK主催の合唱コンクールの課題曲らしい。中学生がこんな難しい曲歌えるの?とびっくりしたけど中学生をナメすぎですね。中年(私)に難しくても、中学生には難しくないんだろう。いやでも、このブリッジ難しすぎないか…?
とか考えている間に1曲終わりました。

●椎名林檎
デビュー25周年とかで、「歌舞伎町の女王」と「丸の内サディスティック」のメドレー。当時偏愛していた2曲。長いこと第一線で活躍し続けるのはほんとにすごいこと。ステージの作りもマニッシュなスーツのスタイリングも大胆なアレンジもかっこよかったんですけどね……
椎名林檎も、彼女が作る音楽も、かっこいいと思っていた時期が私にもありました。

●ゆず
うーむ‥‥。この歌も然り、近年「歌うことなくなっちゃったのかな」と感じることが多くて。タイアップの関係だろうか? 初期の豊かな詩情が好きだったので残念。

●クイーン+アダム・ランバート
「Don't Stop Me Now」 はあ‥‥(感嘆)。クイーンの名曲御三家のひとつですね。何で今年出演することになったのかよくわからなかったけど、わけもわからず人を昂揚させるものがあります。

●三山ひろし
チャレンジしたみなさんは本当におつかれさまだし落胆もしただろうけど、けん玉企画がこんなに続いたこと自体が問題というかなんというか。日本ってほんと撤退が苦手なのかなとこんなところを見ても思いますね。やっときっかけができたって感じかな。
SEVENTEENのバーノンが駆り出され、無事に成功してました。事前に練習動画も上げてくれていた。忙しい中、日本の伝統の遊びにチャレンジしてくれてありがとう!

●星野源
虎ノ門ヒルズの特設ステージから。司会が「見事な夜景ですね」と言ってたけど、そうでもないんだよね。CDTVでSEVENTEENがどこかの屋上でやっていたときも思ったけど、今の東京の夜景って意外にさみしいのよ‥‥。東京タワー前を選んだテテは正しい。
それはともかく、最近ずっと言ってるが星野源は研鑽あって歌唱力上昇がすごくて、やっぱり技術を磨くことが表現力、伝える力の強さにも直結するなと思わされる、胸打たれるステージだった。クライマックスのロングトーンに感動。
よくBTSが「熾烈に生きる」と言うが(韓国語の言い回しなんだろう)、星野源を見ていてもそう感じる。あんなに売れてポップスターになってからも、一度も休まず何年も、一曲一曲に魂込めてると感じる。熾烈に生きてる。

●Superfly
「タマシイレボリューション」。NiziU同様、代表曲を歌った形ですね。NHKホールにバンドメンバーがばーんと並んで実力あるボーカルとアガる曲。大みそかにふさわしいステージ。

●伊藤蘭
「年下の男の子~ハートのエースが出てこない~春一番」メドレー。
多幸感だけでなくエネルギーにあふれる空間!「ハートのエースが出てこない」のAメロのかっこよさに痺れました。良い曲、良い演奏、そして良いフロントマンと良い観客がいたら、ライブはいやおうなく盛り上がりますよね。
てか、あの熱狂的かつあたたかい親衛隊どうやって集めたの? 蘭ちゃんも今でもあんなにしっかり歌えるんですね、かぶせとピッチ補正があったとはいえ生歌感あったし、なんといってもたたずまいがすてきで。この紅白、ここにも「完璧で究極のアイドル」がいました。
それにしても、蘭ちゃんが出るのに趣里は出ないんだ。いや親子でからんだりしなくてもいいんだけど、「ブギウギ」コーナーがなかったの納得いかない!

●YOSHIKI
YOSHIKIが歌う「Endless Rain」めちゃくちゃ良かった‥‥ キーが低くても、サビでまたキーが下がっても、この曲の本質が凝縮された歌唱だった。
平成の初め頃、生意気な10代だった私は「良いけど、安パイな曲でもあるな」と思ってたんだけど、30余年が経ってこの曲の力を痛いほど感じてる。
傷だらけの心身を癒す雨。どんなに柔らかく降り注ぐ雨でも、打たれ続ければ身体は冷えるじゃないですか。「傷を感じながら生きる」って歌だよね。
肉親を始め、たくさんの人を見送ってきたYOSHIKIがこの曲を奏でるとき、別れの痛みとともに「それでも忘れない」という意思や祈りを感じるのです。
そして「Rusty Nail」では、今もって彼のドラムの激しさ! 盟友たちとのステージということでHYDE、清春はわかるとして、SOPHIA松岡充とこんなところで会えるなんて!(しかも時が止まってるように若い) ハイスタも盟友なんですか? 
1か月前、韓国の音楽賞「MAMA」のステージでK-POPの新鋭たちと見事なコラボステージを作り上げたのも記憶に新しく、YOSHIKIってほんとオープンな人だ。
あと、どういう事情かわからないが、これだけの盟友にToshiは入らないんだねと‥‥でも人生そういうこともあるんだろうね。

●ポケビとブラビ
6人全員が集まり、並んでパフォーマンスできるだけですばらしいよね。みんな元気で、人間関係も失われていなくて。中年になると、25年ってそういう月日だとわかる。
もちろんコミックバンドだけど、一流のアーティストたちがそろい踏みする舞台で自分たちにできることを一生懸命考えてやってくれるエンターテイナー。こちとら、内村・南原が並ぶだけでも「おお」とある種の感動がある(よくあるの? バラエティ系見ないからわからない)。
ナンチャンてサックスこんなに吹けるんだね、びっくり。「全力を尽くしました」というウッチャンの言葉は本物だし、有吉にかける言葉のあたたかさもこの人らしかった。
演奏後、ウンナンの間に入って喋った有吉を評して「緊張してましたね」と言う橋本環奈の笑顔がめちゃくちゃ自然体ですごい!

●薬師丸ひろ子
黒柳徹子の思い出話と曲紹介からの「セーラー服と機関銃」。はぁ~いい歌。
こうしてあらためて聴くと、なんだか“ガンダムみ”のある歌だなと思った。宇宙み、と言いますか。
私は当時を知らないんだけど、この曲が流行ったということに、その時代の若い人の不安感や寄る辺なさを感じる。それをこんな壮大な抒情で表現できる時代だったんだなと。あ、「聖母たちのララバイ」に通じるところもあるな。

●寺尾聰
「ルビーの指環」が名曲なのは言うまでもなく、最後の転調まで含めて原曲キーで歌う寺尾聰、しかも音楽を全身で感じ表現しながらのパフォーマンス。タイトで音のいいバンド演奏もすばらしくて思わずリピートだよ!
歌の前、寺尾さんが登場したときの黒柳徹子の喜びっぷりを見ただけでうれしくなった。ふたりの「ザ・ベストテン」の思い出話もよかったな~。別の番組でもっとゆっくり聞きたいです。
あと、この黒柳徹子ターンでは有吉が良かった。こういうところではやっぱり年の功。

●Ado
東本願寺の能舞台につくられた美しい特設ステージで「唱」。難解でエキセントリックなテンションを維持し続けるこの曲を初めて聴いたとき、YOASOBIの「アイドル」があったからこそ出てきた曲だなと思ったんだけど、この歌はこの歌でほんとすごいですね。
聴けば聴くほど気持ちよくなってくるような中毒性を支えているのはもちろんAdoのすさまじい歌唱力。年末の音楽特番で、この檻の中の歌唱をいくつも見たけど、確かにこれは檻の中にでも閉じ込めておかないと大変なことになるなという妙な説得力があると同時に、今年か来年かもっと先かわからないが、いつかこの檻から出てくるというシナリオがあるのかなと。

●エレファントカシマシ
最初のフレーズを朗々とした声、寸分違わないピッチで歌う宮本浩次の安定感にほれぼれ。
私がエレカシにハマっていたのは、この曲でいうと宮本の「10代 憎しみと愛入り混じった目で世間を罵り 20代 悲しみを知って目を背けたくて町をさまよい歩き」の頃で、50代後半になった彼がNHKホールを客席まで走り回って「さあがんばろうぜ!」と何度も何度も励ます姿は想像もできなかったけど、生きることの大変さが身に染みてくる年代、テレビの前でストレートに励まされた。

●あいみょん
「愛の歌」。この曲も歌い出しが命で、「言葉足らずの愛を愛を 愛をあなたへ」という最初のフレーズですでにぐっとつかまれるんだけど、その次に「私は決して今を今を憎んではいない」と言ってるんだね、涙腺決壊。
あいみょんも目をうるませながら歌ってる…?と思ったら、浜辺美波の顔が涙で濡れてた。「らんまん」見てればよかったー!と悔やませるような一幕でした。

●さだまさし
武道館からの中継で「コスモス」。さすがさだまさし、観客とすごく親密な感じ。谷村新司の名を挙げながら今年亡くなった人々を追悼し、「秋桜」。沁みますね。
さだまさしのコンサートでも観客はペンライトを振るのだという学びがありました。

●石川さゆり
今年は「津軽海峡冬景色」のターン。ウクライナの楽器バンドゥーラの美しさに見惚れた。「コタツがない家」を見ていた者としては「ダメ男数え唄」の生歌も聞きたかったところですが‥‥

●藤井フミヤ~有吉×藤井フミヤ
フミヤ40周年なのかー! メランコリックな「TRUE LOVE」とあのマジシャンみたいな衣裳のミスマッチ、フミヤの歴史もあの曲も知らない若い人は混乱してたのでは…。
「白い雲のように」、有吉が終始めちゃくちゃ渋い顔で歌っていて、緊張しているのか泣きそうなのか、両方だったのかな。最後笑顔になったとき、特に有吉に好意をもっていない私まで盛大にホッとしてしまった。

●YOASOBI
ついに日本の音楽番組でパフォーマンスが披露された「アイドル」は、この日出演しているアイドルグループすべてが参加しておこなわれたスペシャルバージョン。
どのグループもカメラに抜かれるとき、自分たちの持ち味を生かしたうえで主役になっている! 
「そうそう、こういうグループなんよ!」とファンが沸けるような。
少なくとも私が普段よく見ているグループはみんなそうだった。
だから、ただのバックダンサーじゃないの、みんな。誰も割を食ってない。
カメラが切り替わるたびに、次々に新しい主役が現れる。
とてつもなく濃くて、めくるめく3,4分だけど、作る側の労力はどうだっただろうか?
これだけの人数にフレーズを割り振り、破綻なく動かす動線を作り、本番で成功させるって! カメラワークも良かった。
Kpop系のグループは直前にしか来日しないし、練習時間は限られていたはずなのに、ほぼ完ぺきだったよね? 出演者たちのレベルの高さがうかがえる。もちろん日本から出演した人たちもだよ。アメリカズ・ゴット・タレントにも出たアバンギャルディなども、初めて見た人多かったんじゃないかな。
YOASOBIの二人が目立たなかったとか、他のアイドルたちにステージを乗っ取られたように思っている人もいるようだけど、そうじゃないと思うんだよね。
YOASOBIとKpopアイドルはもともと相思相愛。
この曲に限らず、Kpopアイドルがダンスチャレンジをしたり、カバーしたり、生配信で「今この歌が好き」と話すことで、Kpopファンを経由して海外リスナーが広がる日本の曲がたくさんある。
その影響力を知っているから、YOASOBIも日本より先に韓国の音楽番組に出演した。
YOASOBIのAyaseはKpopをかなり研究してきているし、特にNewJeansの快進撃にライバル心を燃やすツイートをしたことも。
SEVENTEENもMISAMO(TWICE)も、Stray KidsもNewJeansも、ワールドワイドに見たらYOASOBIより大きな実績があるグループ。
そんな彼らがみんな「アイドル」という曲を好きで、認め、One of themになってでも日本の番組でパフォーマンスしてくれるのは、YOASOBIにとっては誇りだろうし、Kpopはやっぱり「拡張」の音楽だなと。
歌や演奏、もちろんダンスも含めて、パフォーマンスのクオリティは相当高くて、まさに一夜限りの夢のステージ!
日本でこういうことができるんだってびっくりでした。録画しといてよかったー! まだリピートしてる。

(9月、韓国の音楽番組Mカウントダウンで見せたパフォーマンス)

●福山雅治
もはや消化試合感が甚だしいトリのポジションを引き受ける度量は良いとして、「想望」‥‥詩情に乏しいのはまぁいつものことだけど、これ特攻隊の青年を見送る青春映画の主題歌なんでしょ?聞いてたらむかむかと怒りがこみあげてきたんだが。
紅白のトリを何度も経験したようなベテラン歌手が、この歌詞‥‥。何なの?見識なさすぎない?恥ずかしくないんか?
あと、どうでもいいけど、なぜゆずと衣裳がかぶってるんだろうか…

●MISIA
メドレー。ステージセットがすごかった(説明を聞き逃した)。
*
一応最後に投票で勝ち負けを決めるが、司会が組のリーダーでもないので優勝旗の授与もなくなっている。全然いいと思う。むしろ、これでもこの先も紅白の枠組みを保っていくのかな?という疑問。男女で組み分けなんて、全然ナンセンスどころかトキシックだからね。

最後に、MYベストパフォーマンス3選は、Ado、SEVENTEEN、伊藤蘭、そしてもちろんYOASOBIと「アイドル」に参加したみなさんです。4選やないかい(マンネリネタ)


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