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第3回THE NEW COOL NOTER賞エッセイ部門~8/14講評

第3回THE NEW COOL NOTER賞エッセイ部門へご参加いただいている皆様。

8月開催分エッセイ部門の募集の締め切りは明日15日となります。
どうぞ、ふるってご参加ください。

また、9月度の「食育・子育て・おいしいもの」部門の先行募集が始まっています。別々の部門には、別々の記事で参加できます。
今回8月部門からご参加いただいた皆様も、ぜひご検討ください。

本日は、応募いただいた作品より、3つ講評を掲載させていただきます。

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<講評(ヒロ)>

子供が一番好むのは目線の高さが一緒なのだ と感じたときだと思うのです。


中腰の姿勢をとり、子どもの目線の高さで読み進めさせられる、分かりやすさと繰り返しが とても効果的だと思いました。

しゃがんだ高さから見る駅舎、ホーム、鉄道、座席、通り過ぎるひとびと ...

それはそれは刺激的で魅力的で初めて見る景色に興奮度合いは最高潮です。

まだ余白もシワもたっぷりの脳では情報処理も的確な発信も ままならないほどの視界が鉄道には広がっています。


大人目線の高さの世界に4歳児の自分が迷い込んだのではなく、身長1メートルの目線が世の中の高さなのです。


母親からの視点で書きながら、自然と 4歳児の目の高さで読まされている そんなnoteだと思いました。

2人のかけあい、問答は 実は4歳児ちゃんから見た大人の振る舞いが記されているのではないだろうか など微笑ましく読み進めました。

駅舎や線路廻りの ほのぼのとした、のどかな風景も伝わります。


旦那さんと3人の車中で、『電車の旅』の顛末を自慢げに講ずる娘ちゃんの姿が目に浮かびます。

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<講評(ゼロの紙さん)>

何かを区切るという行為。
それは内と外であったり、わたしは
あなたではないという区切りであったり。

人としての営みの中には区切ること、
区切らずにはいられないことがたくさん
あるねって、作者のaoさんは考える。

そしてこの跳躍が素晴らしいのだけれど
aoさんは時間を区切る為にコーヒーを飲む
という。

そして時間ってなんだろうとふと立ち止まり
ながら、ミヒャエル・エンデの『モモ』に登場
するマイスター・ホラになぞらえる。

時間そのもの時間の支配者でもある、
マイスター・ホラ。

時間は意識的に区切らないと区切れないもの
だから、aoさんはコーヒーを淹れる時間の中に
じぶんの時間の輪郭を確かめるように思いめぐらす
という。

『モモ』の小説の中にも、「時間を感じ取る
ために心がある。その時間を感じられないの
は、その時間は無きも同然」と、そんな感じ
のマイスター・ホラの言葉が出て来るけれど。

まさにaoさんは時間を手のひらで掬うように
感じつつコーヒーを味わうまでのひと時を過
ごしているところがとても印象的だった。

そしてその時間は人生の秒のつながりまで想
いを馳せる。誰にでも訪れる死について。
不老不死、死なないからいいのではなくて、
いつか死が訪れるから、生きていたと言え
るのではないかと。

以前養老孟司さんが、切るとは名付けること
と仰っていたことを想いだす。

コーヒー豆を掬って、豆を挽いているその
ひとつひとつの丁寧な所作にも名前をつけ
て見たくなる、そんな時間。

aoさんの区切るということの問いかけが、
こんなにまで香ばしい時間を連れて来てくだ
さいました。すてきなエッセイをお寄せ頂き
ありがとうございました。

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<講評(ヒロさん)>

ライナーノーツ。

CDに市場を取って代わられて以降も、その文化が残っていることを嬉しく思います。

LPレコードサイズ、大判だからこそのノスタルジックがライナーノーツの魅力だろう。

かのんママさんのnoteを拝読してライナーノーツなのだろうと合点しました。


1990年のチケットが誇らしくTOP画像に配される。
チケットぴあ全盛、自分は社会人3年生の時分。

ロック、フォークからの流入と歌謡曲、アイドルが入り混じる境界線を軽視したファジーな時代。
それまで聴いたことのない 新しく生み出されるリズム、メロディ、リリック、ファッション。
歌手としてのセールス枚数以上に評価される実力派アーチストの一人がカドマツでしょう。

「としき」と読めるか、「としお」と読まされるかで世代が想像できそうなのも楽しいです。

特長をとらえたイラストの画力、色彩豊かに丁寧に記し残しておいたオリジナルライナーノーツ。
3時間という あっという間の贅沢な瞬間を残しておきたいという興奮が伝わります。

ペン入れが数ヵ月後という愛嬌ある告白に実直な人柄が垣間見えるとても微笑ましく楽しいnoteです。

行ったライブを こんな風に残しておけたら...と羨ましく思いました☆

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*講評は分担制としているため、必ずしも応募順に講評結果が発表されるわけではございません。よろしくお願いいたします。

全体の募集要項はこちら

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応募作品はこちらのマガジンに収録されます。
 他の参加者様の作品もお読みいただき、ぜひ、当コンテストを通して新しく知り合い、また仲良くなった、との声をお聞かせください! 皆様の縁がつながるコンテストでありたく思います。

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