見出し画像

薬という言葉がある。薬を飲めば風邪が治ったり、病気が治ったりする。でも薬には必ず副作用がある。薬を使うことで良い効果を得られる反面、期待していない効果も受け入れなくちゃいけない。

大学生の頃に、クスリの講義を受けたことがある。その先生は、風邪薬の小さな丸い粒をいつも四等分にしていると言った。そして、自分の体調に合わせて四分の一を飲んだり、四分の二を飲んだりするらしい。

だから皆さんも自分に合わせて薬を使ってください、というようなことだった。それを聞いてからは、薬を割って飲むようになった。でも残った小さな薬を包んで保存するのがおっくうで、捨ててしまうこともあった。もったいないのでこれからはラップなどで包もうと思う。

自分に合った量を見つけるのは難しい。難しいというより、勇気がいると言い換えてもいいのかもしれない。少なくても心配になるし、多くても不安になる。これくらいでちょうどいい、と自分で納得できることは、とても嬉しいことだ。だから薬でも何でもちょうどよい量を見つけたい。

春には春の太陽、冬には冬の太陽の強さがある。風の強さも土の匂いも違う。一年を通して、一日を通して自然はどんどん変わっていく。自分も自然の一部なのだから、一日一日違っていてもいい。一秒一秒変わっていてもよい。

薬を飲む量の話だった。一日一日違う自分に、それぞれの日のちょうど良さを感じて、自分に合った使い方をしたいなあ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?