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思考停止

甲野善紀さんの本を読んでいた。「古武術に学ぶ身体操法」という本で、たくさん面白いアイデアが生まれそうな本だった。この本の中に”居付き”という言葉が出てくる。

”居付き”というのは「パニックに陥って判断停止状態になっていること」だそうだ。この言葉を聞いたとき、この感覚、いつも私にも起こっている!とすぐに思った。考えすぎて、床を見つめながら何も動けない時がある。そういう時は、十秒〜十五秒(たぶん)たつと、ふと我にかえる。それで、あ、今動きが完全に止まっていた、と気づくのだ。あとは、これをやろうか、あれをやろうか、と二通りの選択肢で迷っている時にも同じような状態に陥る。

起きている時だけこの状態になるのではない。寝ている時から起きる時の間で、自分でも寝てるか起きてるか分からないような状態もそうだ。「寝ぼけている」と言ったらよいのだろうか。それとも「金縛りにあっている」と言った方が適切かもしれない。

とても大きな怪物や幽霊が襲ってきたりしないが、過去に見た殺人のニュースや誰かが亡くなる系のドラマ、銃で撃つドラマを見ると、その記憶が襲ってくるのだ。その状態になっていると「つらい」「しんどい」という気持ちで頭がいっぱいになり、動くことができなくなる。

本の中では、居付きになってしまった時の具体的な解決法は書かれていない。しかし、ヒント的なことは書いてある。それは、固定的な考えにとらわれないことだ。

こうしなきゃいけない、という考えから、別の発想を育て、動くことが大切らしい。私も”居付き”になってしまったら、頭を働かせるよりも、全く別の動きをしたり、急に変な動きをして、ほどいてみようと思う。

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