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MMAファイター入場タイプ6系統

総合格闘技(MMA)の試合を1つの物語と捉えると入場シーンはオープニングであり、この日のために心身共に極限まで追い込んだ選手にのみ歩くことが許される栄光の花道です。

その多種多様な入り様にはファイターとしてプロとして表現者としての格闘家の生き様や哲学が込められていたり、にじみ出たりするものです。

と言うことで独断と偏見で系統別にまとめてみました。

①ナチュラル

日常をそのままリングに持ち込むように自然体で入場する選手です。

エメリヤーエンコ・ヒョードル
言わずと知れた60億分の1の男。無表情にツカツカ歩いて、花道からリングの中でも日常の延長のように淡々とこなせる精神力こそ彼最大の武器なのかもしれません。

ニック・ディアス&ネイト・ディアス
ヤンキーにカテゴライズされるように思われるかもしれませんが彼らはナチュラルです。彼らにとって平時と戦時に垣根は無く金網の中は特別な場所では無いのです。

堀口恭司
「禅」です。


②ヤンキー
不良という意味ではなく、タイマンや決闘に赴く闘争心で満ちています。

五味隆典
気だるさとやさぐれを内包しつつ体制への鬱憤が爆発しそうなギラギラしたオーラで会場を呑み込んでました。

ヴァンダレイ・シウバ
触れれば只では済まない特攻隊長。砂嵐のような入場はまさに入場曲である「サンドストーム」


③憑依
まるで何かがとりついたかのような鬼気迫る入場です。

青木真也
入ってます。

北岡悟
いっちゃってます。

ミノワマン
エンターテイナーに思えますが本人は至ってシリアスです。


④アーティスト
世界観の演出に気を配った入場です。

須藤元気
ダンス、音楽、衣装、演出、全てが高いレベルで融合していて入場だけで1つの作品として見ることが出来ます。

佐々木憂流迦
世界観の作り込みが深く本人のかなり強い拘りが窺えます。

RENA
他の二人に比べて特別な演出をしている訳では無く久保田玲奈がRENAへと変わるルーティーンとなっており憑依に近いのですが観客を見方に付けるという意味でアーティストです。


⑤エンターテイナー
演出を作り込む点はアーティストと同じですが自分の世界観よりも観客を楽しませる事に重きが置かれています。

桜庭和志
演出を施した入場をメジャーにしたのはこの方。特にホイスグレイシー戦のマスク三人組の入場は伝説です。

ビタリーシュメトフ
前代未聞のカラオケ入場。

郷野聡寛
とにかく場を沸かせる事に心血を注いでいて、特例に厳しいUFCでも長尺の入場を敢行したのは流石です。


⑥ホビー
自分の趣味を前面に押し出した入場です。

ホドリゴグレイシー
日本の戦隊ヒーロー「電撃戦隊チェンジマン」で最後のポーズも決めます。

マイケル・ベノム・ペイジ
ナルトの衣装でノリノリです。


いかがでしょうか?趣向を凝らした入場は選手達のショーマンシップの表れでもあります。

どのタイプが優れているとか、ましてや普通の入場が悪いと言う事は絶対にありませんが、特に日本のMMAは伝統的に煽りVTRから入場、試合までを通して1つの作品とする見方が出来るように演出されています。

試合以外にも目を向け多角的に捉えると、MMAをより立体的に楽しむ事が出来ますね。

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