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私の昭和歌謡93  あなたのブルース 1968 

ブルースが暗く悲しく胸を打つ一人暮らしの男の胸を


はじめ、森進一が歌っているのかと思った。
ところがテレビでは矢吹健という歌手が歌っている。

こんなハスキーな声で歌う人は森さんだけかと思ってたのに、いるんだー。それが小学生の私の感想だった。

こういう声をミスティーヴォイスと言うんだそうな。

もちろん昭和の子供は、特徴的な部分は、元気に歌う。

🎵あなた あなた あなた あなた あーーーなーーたー
ラーー ルルラ ルルラ ルーラーーー🎵

そういえば、ずいぶん後に
🎵とんで とんで とんで とんで🎵
っていうのがあったなーw

繰り返しは好きだ。特に子供は。
だんだん大きい声を出して、発散できる。

歌詞の意味なんか考えない。気持ちよく歌えることが第一。

この曲は、その繰り返しを歌った後、省略してエンディングの
🎵あなーーーたのー ブルーースーーー🎵 と歌って、終わらせていた。

それから長いこと、すっかり忘れていた。
矢吹健は、まだ活動してるのかな?と調べたら、残念ながら2015年に69歳で亡くなっていた。

一人息子が20代で病死したあと、奥さんも事故死。自殺のようだ。

息子と妻を亡くした男は哀れだ。

🎵 暗いお部屋で むなしく 一人歌うは あなたのブルース🎵 
🎵 おさえ切れずに 激しく 泣いて歌うは あなたのブルース🎵

アパートの一人暮らしで、冷蔵庫にアイスクリームがいっぱい。壁はヤニだらけ。健康など気にしないから病気にもなる。

弁当を届けにきた宅配業者が、倒れているのを発見したという。

なんか、そんな矢吹健の人生を知ると、この歌のストーリーが、いっそう哀しく胸に迫ってくる。

あまりに悲惨な人生じゃないか。
でも・・・

ようやく息子と妻が待つ場所に行ったと思えばいいのかもしれない。




【参考資料】



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