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他者の評価が低いなら、自分の「裏」で頑張っている可能性あり

ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。

自分では頑張って努力しているのに、人からはあまり評価されていないと感じる。

前回、「昭和のオジサンパターン」に陥っている可能性があることをお伝えしました。

実は、もう一つ「裏で頑張っているバターン」があります。

ここでいう「裏」とは自分が本来の力をあまり発揮できていない姿のことです。

  • 表:自分が本来の力を最大限に発揮できる姿

  • 裏:自分が本来の力をあまり発揮できない姿

と定義した場合、当然のことながら、裏で頑張っても、表で頑張る時よりは成果が出にくいことはご理解いただけるかと思います。


ただ、ここにおける最大の問題は「自分の表と裏を本人が正しく自覚できているとは限らない」ということです。

あるクライアントさんは「自分は一人でやるのが好きだ」ということで、一人社長として頑張っておられました。しかしながら、その経営者の感情の動きや思考の癖を深掘りしていくと、実は「仲間と一緒にやることが好きだ」ということが分かりました。

その方は子供の頃にご両親が離婚された関係で、一人の時間を過ごすことが多かったことそうです。その時、本当は寂しい思いをされていたはずです。けれども、親に心配をかけてはいけないという思いから「自分は一人が好きだ」という思考を身につけるようになっていたのです。

このように人は過去の経験や育った環境によっていろいろな影響を受けます。そして、それがいつのまにか自分にとっての常識になり、「自分は◯◯で力を発揮できる」という自覚につながります。

もちろん、それがそのまま活かせる人もおられます。一方で、前述のクライアントさんのように「本当は寂しかった」のに、自分を守るために「一人でも寂しくはない」と感情に蓋をすることで、「自分は一人が好きだ」という思考を持っている方も少なからずおられます。

この場合、自分の素直な感情と真逆のことをしているので、本来持っている力を100%発揮できないにも関わらず、そのことに本人が気づいていないということが起こるのです。

これは誰が悪いとか、何が間違っているという問題ではありません。

人の本能は快を求め、不快を避けようとします。それゆえ、感情で「寂しい」「つらい」」「嫌だ」と感じた際に、思考の力を使って、その不快から逃れようとする力が発揮されます。

このため、自分の感情が動くポイントに対して素直に向き合い

・ワクワクする→力を発揮できる→自分の表の姿
・モヤモヤする→力を発揮できない→自分の裏の姿

であると分かって納得するには一定の時間がかかります。

そして、一生懸命努力されているのに、あまり他者から評価されていない人は「本人が自覚ないままに裏で頑張っている」ケースが多いために、何かきっかけがないと、多くの時間を裏で頑張る人生を送る恐れもあります。

「昭和のオジサンパターン」の場合は、勤め先や肩書き、学歴など、いわゆる対象となっている下駄の部分を特定することはそれほど難しくはありません。

一方、「裏で頑張っているパターン」の場合は

  • 本人が裏だという自覚がないまま過ごしている

  • 本人にとって、何が表で何が裏かを特定するには時間がかかる

  • 感情の動きや思考の癖とも繋がっているので、表や裏が自覚できても、すぐに行動様式を変えることは容易ではない

という特徴があります。

また、表と裏という表現を使うと

  • 表:自分の良い姿

  • 裏:自分の悪い姿

であると理解して、「裏の自分はダメだ」と考える人もおられます。

しかしながら、表と裏は便宜上使っているだけで、裏が悪いと捉える必要は一切ありません。そして、裏の自分は長年の人生で培ってきた自分の一面なので、ダメだと思っても、すぐにその一面は出てきます。

大切なのは何か上手くいかない時に「自分の裏でやっていないか」と気づけること。大半の人は「今は裏だ」と気づかないまま、モヤモヤした状態を続けるので、そこから抜け出すまでに時間がかかるのです。

私自身も、自分の表と裏を自覚したのは起業してから。

サラリーマン時代に会社から評価されずに昇格が遅れた際、「どうして評価してもらえないのか」が分からず、悶々としました。ただ、今では「あの時は裏で頑張っていたので、いつかは壁にぶち当たるのも当たり前だよね」とすごく納得しています。

人生は一度切り。同じ努力をするなら、自分が本来の力を発揮できる表で頑張る時間をできるだけ増やした方が気持ち的にも楽になります。

そのためには、自分の感情の動きと思考の癖を深掘りして、

  • 表:自分が本来の力を最大限に発揮できる姿

  • 裏:自分が本来の力をあまり発揮できない姿

を言葉として自覚して、仕事においても、プライベートにおいても拠り所として活用するのが効果的です。

人の評価を自分でコントロールすることはできません。けれども、自分が本来の力を発揮できるかどうかは、自分の中に判断の軸があれば、自らコントロールできます

もし、「自分の実力はこんなもんじゃない」と思いながら、「その発揮の仕方がいま一つハッキリしない」と日頃感じておられたら、弊社まで一度お問い合わせください。
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