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長期的な展望が開けない時は、「仮説→行動→検証」を愚直に繰り返す

新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるために、緊急事態宣言を発令して人の流れを抑えるというのは短期的な解決策です。一方で、ワクチンの接種や治療薬の開発を通して、新型コロナウイルスの感染を防ぐというのは中長期的な解決策。

最近はワクチン接種を巡る報道はされても、治療薬の開発に関するニュースをほとんど聞かないのはやや気になるところですが、長期的に見て希望が見えてこそ、短期的に厳しい対応を取っても我慢できます。

けれども、長期的な展望が開けないまま、短期的な対応であまり実効的な成果が出ないと、多くの人は失望し、そのリーダーは批判の対象になります。

ましてや、国民には不要不急の外出自粛を要請する一方で、大勢の人が集まるパビュリック・ビューイングの準備を進めるといった一見すると矛盾するような行動に対しては、しっかりと納得のいく説明が求められます。

さて、会社経営においても、首尾一貫性は大切。

短期的な対応と中長期的な対応との間に一貫する流れがないと、社員は「この会社、大丈夫かなぁ」と不安になります。すると、せっかく短期的には効果が見込める対策を実施しても、思ったほどの成果につながらず、ますます不安が募って、負のスパイラルに入ります。

昨今はVUCA の時代と言われ、変動性、不確実性、複雑性、曖昧性が増しています。つまり、正解がなかなか見つからず、成果を上げるためには過去よりも時間がかかるのが普通です。

このため、「あれも」「これも」といろいろと手を出しがちです。その際、何も考えずに、手当たり次第にやるのか、目標から逆算する形で「仮説→行動→検証」を繰り返すのかでは、やがて大きな開きが生まれてきます。

中長期的な目標から逆算して、今日の行動は未来につながっているかどうか

特に昨今のように不確実な要因が増えている環境下にあっては、常に「仮説→行動→検証→(新しい)仮説→」という流れを意識的に作っておかないと、目の前の結果に一喜一憂することになります。

関連する専門コラムは「不確実性の高い時代は一貫性を持って二兎を追う姿勢で乗り切る」

短期的な問題を解決しつつ、一気通貫で中長期的な課題に取り組む仕組みを早めに作った方が効果的です。


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