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最長記録

今の会社に入ったのは、8年前の7月でした。同じ会社に8年も勤めるのは、私にとって最長記録になります。

前の会社に勤めていたのは7年半。私が無職で彷徨っていた時に拾ってくれた恩ある会社であり、居心地も良かったので、ずっと勤め続けるつもりでした。5年目くらいからは、システム開発のプロジェクトリーダーやマネージャを歴任し、それなりの地位も保っていたと思います。

しかし、このままで良いのかという思いが去来していました。毎日毎朝です。本気で、自分の意思で、生きていない感じがしていました。

リーダーやマネージャは基本自分で手を動かすことはなく、ひたすら管理やメンバのフォロー、そしてシステムで不具合が起きたらクライアントへ頭を下げる・説明する日々に心底うんざりしていました。

システムの開発ではなくて、もっとシステムの活用を考えるような、自分の頭をしっかり使って戦略を立てるような仕事に特化したい。そのためには、ITコンサルタントという職種が自分に合っているのではないかと考え始めました。

本当に自分のしたいことを追い求めても良いだろう。30代半ばにもなって、ようやくそういう境地に立ち、ITコンサルタントになるべく、今の会社の門を叩いたのでした。

これで自分のしたいことができる、という甘やかな思いは、一瞬にして打ち砕かれました。SEとITコンサルは、似て非なる職種ということを思い知りました。球と棒を使うところは共通でも、野球とゴルフくらい違う。主体性と常に考える姿勢を求められる文化に全く適応できず、所詮私は作業者マインドだったことを痛いほど感じました。

もはや、あとどれくらいで諦めるか、が私の重大な関心事になっていました。転職するなら40歳になる前に、ということで、次のプランを考えたり、最悪前の会社に戻ることすらも本気で考えていた時もありました。

そのまま諦めないで働いていたら、8年。いつの間にかそれなりに出世もし、良い上司や同僚にも恵まれて、大きなストレスなく働いています。

楽しく仕事しているか、というと自信はあまりありません。難しいプロジェクトにアサインされるし、時折周りから厳しい指摘や助言も受けます。ただ、基本的には冗談を言ったりして笑いながら仕事ができる環境にあるのは、本当に幸せなことだと感じています。

今の目標は、あと2年、合計10年働き続けることです。そのあとはどうするか。それを考えたいのですが、今の仕事に120%で取り組むことが私の基本的な姿勢なので、今のところは悠久の時の流れに身を任せようと思います。


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