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迷信に流される前に知っておきたい事実

こんにちは!

こしあんです。

人ってメンタルが弱ってくると、何かに縋りたくなりますよね。
たまたまYouTubeで見かけた人であったり、占いだったり、カウンセラー、宗教といったものも考えられます。

また、人は自分の力が及ばない状況に対して「運がなかった」とか「今日はめっちゃツイてる!」なんてことも言います。
そしてこの「運」を掴むために決まったルーティンをする人もいます。
験担ぎと言われる行為ですね。

でもこれって何の根拠もありません。

そのため「迷信」と言われたりしますが割と信じている人も多い。
それにスポーツ選手は決まったルーティンを持っていたりします。
たとえば、「スパイクを履くときは左足から」とか「打席に入るときは十字を切る」といった事をします。

今回は私たちが迷信を信じてしまう仕組みとそのメリットについて話をしていきます。


【なぜそれを信じるのか?】

人が迷信を信じてしまう要因は大きく二つあります。
①コントロール感があるかどうか。

②ストレスを感じているかどうか。

・コントロール

なぜ、コントロール感がないときに人が迷信を信じてしまうのかと言えば、自分の力が及ばない状況は不安だからです。
誰だって何をやっても上手くいかない、自分の力じゃどうしようもないと感じればイライラするし、不安にもなります。

私たちはそれを解消するためにコントロール感を取り戻そうとします。
占いを信じる、験担ぎをするという行為で積極的に不安と関わり、コントロールしているという感覚を得ています。

つまり、迷信を信じるのは自分では結果をコントロールできないと思っているとき、またはコントロールできないと思い込んでいるときに起こります。だから「あれはラッキーだった」とか「運がなかった」と自分ではない何かの力が働いたような言い方をします。

たとえば、あなたが綿密な計画を立て、何の障害もないく事が運んだ場合、「運が良かった」とは考えませんよね。
計画通り順調に進んだと思うはずです。

しかし、計画通りに進まない、計画自体が無くなるかもしれない、という危機があり、それを乗り越えて達成できたとき「あの時は運が良かった」なんて考えるかもしれません。

社会心理学者ジェニファー・ウィットソンとアダム・ガリンスキーが行なった実験で、自分が状況をコントロールできるかによって「錯覚にもとづくパターン」を見やすくなるかどうかを調べたものがあります。

その結果、目の前で起こっている事に自分の力が及ばないと考えている人と、過去に自分の力が及ばなかった状況を思い出してくださいと言われた人は、少しはコントロールできると思っている人と比べて、何もパターンがないところにパターンを見出しやすいことがわかりました。

でも、「錯覚にもとづくパターン」ってなんだと思いますよね。

それと迷信を信じることに何の関係があるのか?

あなたはパレイドリア現象という言葉を聞いたことがありますか?
これは特に意味を持たないものに意味を見出したように捉えることを言います。

たとえば、ポストの穴が人の顔に見える、木の幹が誰かの姿だった、大きな岩が動物に見えるといったものがあります。
このパターンをコントロール感がない人は見つけやすくなります。
悪い言い方をすれば”こじつける”ことが多いとも言えます。

研究者たちは、「状況をコントロールしたいとか、コントロールできると感じていたいという欲求がそうさせた」と結論づけています。

もっと言えば、パターンを見つけることでコントロール感を得て不安をなくそうとします。

「今日、私の星座は1位だった。今日は平穏に暮らせるだろう」と考えたことがありませんか?
これは自分は運が良いという理由を見つけて、コントロールを取り戻そうとしているためです。
自分にとって都合の良いパターンを沢山見つければ、それだけ安心できます。


・ストレス

二つ目の要因はストレスですが、心理学者のジェフリー・ラドスキとアシュリー・エドワーズが大学生を対象に迷信について調査したものがあります。

試験前で大きなストレスがかかっている426人の大学生を調査したところ、約7割の学生が試験前に何らかの験担ぎをしていて、運に恵まれるようにしていることがわかりました。
たとえば、学生たちは「ツキのある席に座る」といった事をしていたそうです。
日本でもオリジナルの儀式を持っている人がいるかもしれませんね。

私の場合は、教科書や参考書を”試験が始まる10分前には片づける”という謎ルールがありました。

大学生たちもテストの重要性が増すほどにストレスを感じており、お守りを身につけたり、ツキのある席を確保することに力を入れていました。

ただ、やるべきことをやっていてもプレッシャーからくるストレスというものはあります。
「人事を尽くして天命を待つ」という心境の人もいれば、「一夜漬けで勉強したところが出ますように!」とお願いしている人もいます。
程度の差はあれど、最後は神頼みになる部分もありますよね。

ここでひとつ注意すべきことが一点!
ストレスが大きい人ほど何とかして運気をあげようと血眼になります。

実際、道端で見つけるコイン(硬貨)がラッキーアイテムだった学生は教室にたどり着くことができませんでした。
ギリギリまでコインを探すことに躍起になり、試験に間に合わなかったそうです。
もうこれは本末転倒と言うしかありません。

他人事なので笑うこともできますが、いつの間にか自分がこんな状況に陥ってしまうかもしれません。

何かに頼りすぎるというのも考えものですね。

オラに元気を分けてくれ!

【迷信深い人】

行動心理学者のスチュアート・ヴァイスは「迷信深い人」の特徴を明確にしています。

迷信深い人は直感や勘を重視し、秩序だった慎重な分析よりは感情に頼りがちで、人生や決断といったものは自分のコントロールが及ばない範囲の要因で左右されると考えている。また自己効力感が低く、自分は目標を達成できないと考えがちで、自尊心が低い。

運を味方にする「偶然」の科学より

ズバリ!

迷信深い人はストレスに弱いと言えます。

人生が順風満帆なとき、占いを信じる人は少ないと思いませんか?
計画が順調に進んでいれば、コントロール感もあります。
コントロール感があれば不安もなくなります。
そういう時は何かに頼るということをしなくなります。

では、自分の力ではどうしようもないと考えている人たちはどうしているのか。

先ほども言いましたが、パターンを見つけて自分を守ります。
心理学者のアーロン・ケイらの研究によれば、私たちはコントロールできないと感じると偶然や無秩序に対して自分を守る必要があると考えます。

このとき人は”コントロールする外部のシステム”を好む傾向を見せることがあります。
つまり、神様、仏様という存在や政府といったものにコントロールして欲しいと考えます。

面白いもので研究者が設定を変えると結果が変わってきました。
政府が必要に応じて状況をコントロールできないと仮定すると、今度は自分には状況をコントロールする力があるという認識が高まったそうです。

どちらにせよ、人間はどこかでコントロールしなきゃいけないと考えているのかもしれません。


【迷信を信じるメリット】

ストレスに弱いなんて言われると「何とかしなきゃ」、「自己肯定感を上げよう」と考える人もいるかもしれません。
運動をしたり、考え方を変えるだけで随分と強くなることもあります。

個人差はあると思いますが、効果が出るまで少し時間がかかります。
そこで、いっそのこと「迷信」が持つ力も使いつつ上手にパワーアップすることをお勧めします。

ケイらの研究によれば、迷信を信じれば自分でコントロールできると思えるし、そう思い込むことによって心身ともに強くなれるという説を発表しています。

儀式(ルーティン)をすることによって、偶然に翻弄されるという感覚から脱して不安やストレスに対抗することができます。

こうすることの最大のメリットは物事に積極的になれるということです。
人は不安が大きいと身動きが取れなくなります。

しかし、自分のルーティンを確立することで不安と向き合う原動力にすることができます。
「私は運が良い。大丈夫、何とかなる!」と考えることができれば前に進むことができます。
単なる思い込みですが、最終的には実際のパフォーマンスも向上するのではないかと考えられています。

験担ぎというとトップアスリートがしているイメージもありますが、よく緊張してしまう人、不安が多い人はお守りを持ったり、自分なりの儀式をするのも良い手段です。

あなたがラッキーだと感じた時、どんな行動を取っていたのか思い出して、それをルーティンにしてしまうのも良いですね。

ただ、このパターンはいくつか用意しましょう。
一つしかないとコインを探していた学生のように見つからなかった場合絶望することになります。

いきなり鋼のメンタルを手に入れることはできません。
お守りや験担ぎの方法を取り入れつつ、運動や新しい考え方を取り入れ、不安や緊張に向き合っていくのが良い方法ですね。

今回はここまで

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それではまた次回お会いしましょう。

※この記事は読んだ本をもとに考察し、私の経験したことなども踏まえて書いています。
そのため、参考にした本とは結論が異なる場合があります。
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