見出し画像

「本当」になる

人は自分を守るために「言い訳」をする。

仕事ができない、勉強ができないと思われたくないから

予防線を張ってしまう。

ただ、これを続けていくとその言い訳が「本当」になる。

そうなる前にやめること。

『それでも前に進もうとするキミへ』より


あなたは試験の前日に夜遅くまで遊んでしまったり、急に部屋の片づけを始めたりした経験がないですか?

私はかなりの頻度で部屋の片づけをしてしまった記憶があります。

このような、ちょっとした現実逃避のような行為は「セルフ・ハンディキャッピング(自我防衛機制)」とか「自己ハンディキャッピング」と呼ばれています。

この他にも試験当日に「昨日はゲームをやり過ぎたから、ほとんど勉強はしてないんだ」といったやり取りなどが挙げられます。

まあ、これって学生あるあるかもしれませんね。

さて、このように私たちは失敗したときの「いいわけ」を事前に準備したりします。

そして、自尊心を守るために「失敗したとき・成功したとき」のどちらに転んでもいいように予防線を張っています。
つまり、失敗しても周囲の評価を下げないようにし、成功したときは評価を上げることを狙っています。

でも、ちょっとした「いいわけ」は誰にでもありますよね。
しかし、過度の「セルフ・ハンディッキャッピング」とても危険です。


シカゴ・ロヨラ大学の心理学教授E・B・ゼックミスタとJ・E・ジョンソンは、「セルフ・ハンディキャッピングが起こりやすい状況は、一つには自分の行動とその結果が他人の目に触れ、さらに人からの否定的な評価を受ける可能性がある場合だ」としています。

たとえば、苦手科目で赤点を取りそうなとき、事前に不利だった状況を並べ立てたりします。
「家の用事があってあまり勉強できなかった」とか「ノートを学校に忘れちゃって」といった理由が考えられます。

ちなみにある実験では、自分の行動が他人に知られない時にはセルフ・ハンディキャップはほとんど行われないことがあることもわかっています。
自分を評価する人がいないのなら「言い訳」をする必要はないということです。

もう一つは、成功・失敗が本人の自尊心に関わる重要な問題の場合です。

より正確にいえば「失敗すること自体よりも、失敗の原因が自分の内的な要因(特に能力)にあることが判明することの方が脅威であるような場合である」と言っています。

つまり、仕事で失敗するよりも「こいつ、使えないな~」と思わることを避けたいと感じているわけです。
まぁ、誰だって「無能」だなんて思われたくありませんよね。

私だって嫌です。

誰もが”自尊心を守るためならしょうがないよね”と思うかもしれませんが、セルフ・ハンディキャッピングの問題点は、これが失敗した後の言い訳ではなく、結果が出る前に用意されている言い訳だというところにあります。

予防線を張り続けることで、実際に不利になる行動を取り始め、自ら失敗する可能性を高めてしまうこともあります。


また、プリンストン大学の水泳部を対象にしたこんな実験もあります。

研究者は、シーズン開始時に各選手ごとの「セルフ・ハンディキャップ傾向」を質問紙検査で測定します。
そして、シーズン中の各選手の練習量を観察しました。

調査の結果、セルフ・ハンディキャップ傾向の高い選手は、その傾向の低い選手に比べ、大事な試合の前の練習量が少ない傾向にあることがわかりました。

ちなみにそれほど大事ではない試合の前だと、セルフ・ハンディキャップ傾向の高い選手と低い選手の練習量に大きな差は見られなかったそうです。

たとえば、大きな大会であればあるほどその結果によってその後の評価が変わってくることがありますよね。
地元ののど自慢大会よりもテレビ局が入るような大会のほうが影響力はとても大きいです。
そのため、試合で十分な結果が出せなかったときのために「実は練習不足で、、、」といった言い訳を無意識の内に準備してしまっている可能性があります。

このような事が慣習となり、その人の生き方にさえ影響を及ぼしてしまう危険性がこのセルフ・ハンディキャップにはあります。

これを続けることで失敗しても自己評価が下がらなくなったり、向上心やチャレンジ精神が育たないといった弊害もあるようです。

ここで一つあなたに思い出して欲しいことがあります。

それは、他人の評価を気にして自分に足枷をする必要はないということです。
周りを気にし過ぎてあなたがしてきた努力を否定することはありません。
結果が出ないこともあるかもしれませんが、「目標に向かって努力した!」という事実があなたを成長させています。

あなたが比べなければならないのは過去の自分です。

他人と自分を比較してもメンタル的にも良いことはありませんからね。



今回はここまで

noteの記事を気に入っていただけたら
励みになりますのでぜひスキやフォローも
お願い致します。

それではまた次回お会いしましょう。

※この記事は読んだ本をもとに考察し、私の経験したことなども踏まえて書いています。
そのため、参考にした本とは結論が異なる場合があります。
あくまで、一つの意見として見るようにお願い致します。
※書いてある文章は予告なく変更する場合があります。ご了承ください。

▼関連記事

▼引用元書籍


いつも温かいサポートありがとうございます。 いただいた資金は次の活動のため、主に本を買うことに使わせていただきます。 そして、それを元にまたどんどん情報を発信していきます。