外出自粛中にマルチ商法のセミナーを聞いた話

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ひさしぶりのnote。パスワードがわからなくなって再設定が面倒くさくなったり(というのもなぜかスマホのメール機能までおかしくなっていた)、word pressで新しくブログを開設したりしていたので、中々更新できなかった。

こちらでは日記らしく雑多なことを書こうと思う。

ところで、緊急事態宣言が解除されたけれど、されるまで(今も極力)私も不要不急の外出はとことん控えるようにしていた。

将来に目標はありながらも実力があまりに伴わない状態であったので、やることは案外あったし、それなりに毎日焦って過ごしていた。

けれど毎日同じような事ばかりしていては、いくらそれが自分の将来のためであっても、すぐに出る成果ではないからこそ不安になってしまい、その結果、なにか新しいことをしたいな取り入れたいなと思うようになった。

私には将来やりたい事が幾つかあって、その中でもとりわけ気持ちが大きいのが次の3つ。

・自分の納得のいく作品をつくりたい⇨創作活動

・海外旅行&一度くらいどこか外国に住んでみたい⇨英会話

・誰かの居場所つくり⇨ビジネス?ボランティア?

昨年末くらいからは最初の2つを重点的にやっていて、外出自粛中もほとんどの時間を英語の勉強や創作活動(後はダイエットと料理…)に費やしていた。

気持ちが大きいぶん、上達しない事による焦りも自然と大きくなって、日に日に増大した焦燥感からぐったりする事もあった。

なにかメリハリがほしいなぁ〜…

そう思って気分転換に、3つ目の居場所作りのことを考えることにし、ノートに向き合いながらすぐに考えが行き詰まった。

自分がやろうとしている居場所つくりに必要な手順がまったくわからなかった。

ありだって避けるくらいの食べかすみたいな知識しかなく(いやこれはもう皆無というべき)、これではいくら考えてみてもファンタジーワールドを抜け出せず、突き詰める事など出来はしなかった。

そこで「誰かに話を聞いてみよう」と思ったことがきっかけだった。


以前にも同じような流れで、人に話を聞こうと思ってセミナーを探していたときに利用したサイトで、色々と遠隔で受けられて初心者にも優しそうなものを探していたときに見つけたのがそのセミナーだった。

確かに、広告の時点で少しは怪しかった。

アイキャッチ画像(というのかな)が、「資金0・人脈0」あともう一つなにかが「0」でも事業は始められる!という事を書いていて、そんなうまい話あるか?と思った。

改めて思い出して、思っていた以上にその時点で胡散臭い…。

けれど他に良さげなのが見つけられず、詳細を見てみたらセミナーの説明文の親切な事。受講費も1000円と安かった。

ま、どんなものかわからないけど、私はあまりに知識がないし、受けて損はないでしょ〜

と気楽な気持ちで受講申込をした。

zoomでのセミナーで、当日私はノートとペンを抱えPCの前に気楽に座っていた。

zoomの画面が明るくなり、講師の人が現れた。画面越しだからかもしれないけど、なかなか爽やかでハンサムな印象を受けた。

長くなるのでざっくりと感想を言うと、このセミナーはそれなりに面白かった。「金持ち父さん貧乏父さん」という名著を題材にしており、その本を引用しながら、お金持ちの種類やお金を作り出すときの着目点などを話してくれた。

なにも知識がない状態だったので、へ〜そうなんだ〜と楽しめたわけである(家に「金持ち父さん貧乏父さん」はあったので、その後で読んだ)。

1時間を予定していたセミナーは30分ほど延長し、最後に講師の人にこう言われた。

「僕の恩師みたいな人(だったかな)の勉強会があるんですけど、もしよかたらどうですか?」

その講師の人はユーモアセンスもあって面白かったので、その話を聞いて、「良いかも」と思った私はすぐに頷いた。

その勉強会は2週間後だった。

その2週間のある日、恋人と電話中に週末の話になって、彼に言おうかは迷っていたものの、その勉強会の話をした。すると彼は話を聞いてすぐに怒り出した。

彼「服装指定とかされた?」

私「んーあ、リモートカジュアル以上だって」

彼「絶対マルチやって」

確かに服装指定は「???」と感じていた。以前に参加した別のセミナーではそういうものはなかった。けれど真面目に話を聞かせてもらうなら、礼儀としてってことなのかなと解釈していた。

彼「もし鞄が本革で大きめだったり、カフスボタンつけてたりしたら、絶対マルチやから」

なんでそんなに詳しいんだろうと思ったら、彼の友人にマルチ商法をやっている人がいるらしく、その友人から色々聞いていたらしかった。

そして当日、その日は5月も終わりに近付いており、セミナーの会場は新宿だったのだけれど、彼に忠告を受けた私はzoomでセミナーを受講することにした。

セミナーが始まって20分後。

私はぼんやりと開脚をしながら読書をしていた。PCからは時々怒鳴っているかのように抑揚が大きくなる話声と、主催者の話に合わせてわざとらしい笑い声がたち、流れていた。

私は映画にしろ小説にしろ始めぴんとこなくても、後半になって前半のそのぼんやりした感じが回収されて途端に面白くなったりもするので、一応最後まで見るようにしている。

そんな私でも開始20分で、飽きていた

セミナーの内容は「講師の紹介(金持ち父さんになるまで)・具体的なビジネス講座」で、講師の人の自分語りがなんせ長かった。その人の金持ち父さんになるまでを聞くことで、受講者にも「自分が金持ち父さんになる」というイメージを抱きやすくさせる目的なのかもしれないと思ったけれど、それにしても何が言いたいのかちっともわからない。

私の偏見で、人の上に立つ人・成功する人は、人に話を聞かせる能力がある、と思っているのだけれど、その点からしてその講師は失格だった。

この人が金持ちなわけがない。

極端かもしれないけれどそう感じた私は、それでも一応そのうち為になる情報をひとつくらいは吐くかもしれないからとボイスレコーダーをセットして早々に画面の前から離れたのだった。

結局、そのセミナーの目的はマルチ商法だった。

「いくらで会員になると安く商材を買える〜それを売る〜あなたのお金になる〜でも別に売らなくても構わない〜安く買えるのでいち利用者として使ってもいい〜」

「今度〇〇ホテル(有名)でセミナー〜コミュ力を上げよう〜そういうセミナーも会員になると受けられる〜」

私は「自分の関心のあることとは違いました」と言って、そのセミナーを紹介してくれた最初の講師の人の連絡先を消した。

そしてそのセミナーの後、マルチ商法を心配していた恋人とちょっとだけ散歩をした。

私「マルチだったよ〜」

彼「絶対そうやと思ったもん」

彼はまだすこし怒っているようにも見えたけれど、こういった。

彼「経済について学びたいんやったら大学とかのセミナー受けたりした方がずっと良い。俺も学生の頃、他大学の講義に潜り込んで聞いたりしたもん」

私「え、そんな事できるの」

彼「うん。有名な大学は入れるかわからないけど、大学によっては簡単に潜り込める」

私「ばれない?」

彼「だってひとつの授業に150人〜200人くらいやろ?出欠の取り方だけ大学によって違うからな。その辺りは最近の大学生に聞かんとわからんけど」

私「へ〜じゃあ今度潜り込んでみよ〜」


あのセミナーのあと「金持ち父さん貧乏父さん」を読んだ。

これはベストセラーなだけあって、面白く、経済について学ぶことは、どんな生き方をするにしても大切だと感じさせてくれた。

大学に潜入するかはともかく、勉強するための教材なら本屋にも図書館にも溢れていると思うので、地道に勉強していこう。

マルチ商法は一応合法だけれど、問題視される理由というのがやはりきちんとあるので気をつけましょう…!

と、前置きをした上で、マルチ商法の話を聞くのも一度くらいは良いかもしれない。ただとんでもなくつまらない可能性があるので、現地へ行くセミナーではなくzoomなどのテレビ電話でお試しをできるものが良いかもしれない(その方が勧誘された時、面倒になったら最悪ぶちっとやってしまえば良い)。

せめて話がうまければ、マルチ商法の人とつながってみても楽しいんだろうけどなぁ…。

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