トレンサップ湖で見た光景
前回は、
というお話しでした。👇
トレンサップ湖は名前のとおり、「湖」なのだが、その湖の上には、数多くの村や集落が存在し、100万人以上の人たちが水上生活者として生活しているという。
彼らは土地を持たず、竹やドラム缶を繋ぎ合わせただけのものを浮力とし、その上に家を作り、そこで暮らしているのだが、そこには、学校や病院、警察署や郵便局なども存在しており、郵便物も届くことと、家以外の施設もすべて浮いている竹やドラム缶の上に建てられているということを、事前のリサーチで把握していた。
水上で生活をする人たちを見たことがなかった私は、どんな人たちが、どのように、そこで生活をしているのかということに、とても興味を持っていたのだ。
しかし、実際そこに行き、自分の目で見たことで、そこには悲しい現実があることを私は知ることとなった。
2階建ての観光用の船に乗りこんだ後、船は出港し、少しすると湖に浮かぶ家が見えてきたのだが、そこにはガイドブックで見たような家が浮かんでいた。
それらすべての家は、古びたトタンや、ブルーシートや、かやで作られており、あまりにも脆弱であることは明らかだった。
当時私は20歳。
こんなところで、こんな風に暮らしている人たちを初めて見た私は、色々な意味でショックを受けた。
*****
彼らの様子を船から見ていると、たらいに乗った一人の女の子が船に近づいてきた。
「たらいに人が乗っても沈まないんだ!」
とビックリしたが、たらいに乗った子供はまた一人、また一人と船に近づいてきた。
たらいに乗った子供たちは、私たちが乗っている船だけではなく、ほかの船の周りにも集まっており、船にしがみついている子すらいたが、彼らはお金を求め、私たち観光客のもとにやってくるのだ。
「ワンダラー、ワンダラー」と言いながら、私たち観光客に手を伸ばす子供。
果物やアクセサリーを手に持ち、観光客に買ってほしそうな顔をする子供。
自分が持っている品物を観光客に買ってもらおうと必死に声をかける子供。
たらいの中に品物が入っているにもかかわらず、なにもせず、ぷかぷかと浮いているだけの子供。
私の所にも5歳くらいの女の子が来たが、彼女はなにも言わないし、なにも売ってこない。ただただ眉間にしわを寄せ、なにかを訴えるかのように私をじっと見つめているだけだった。
一旦区切ります。
今回はここで終わりです。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました(*ᴗˬᴗ)⁾⁾ꕤ
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