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シンギュラリティ

シンギュラリティという言葉をよく耳にするようになった。

『人工知能(AI)が人類の知能を超える転換点(技術的特異点)』

と、説明されることが多い。

AIの進歩はめざましいものがあり、囲碁の世界チャンピオンに圧勝するなど、印象的な成果も挙げている。すでにいろいろな場面で活用されており、将来的にはいくつかの職業は完全にAIに取って代わられるだろう、という意見もある。
しかし、AIは言ってみれば『超高性能コンピュータ』と『膨大なデータ』の組み合わせであり、計算や定型処理、パターン認識では人間を凌駕するだろうが、意味判断のレベルでは人間を超えることはないだろうと私は個人的には思っており、以下の書籍で述べられている意見にほぼ賛成であった。


ふとしたきっかけに、積読状態になっていた以下の書籍に目を通してみた。

著者のレイ・カーツワイルはこの分野の第一人者で、『シンギュラリティ』という言葉を初めて使ったのも彼であると言われている。その冒頭に以下の記述があり、驚いた。

(15ページ)
「シンギュラリティとは、われわれの生物としての思考と存在が、自らの作り出したテクノロジーと融合する臨界点であり、その世界は依然として人間的ではあっても生物としての基盤を超越している」

ただ単にAIの能力が人間を超える、という単純な話ではなく、彼はもっとスケールの大きな話をしていたのである。
簡単に言えば、AIが現在の人間の生物学的限界を超えた進歩を促すという主張であり、トランスヒューマニズムに通ずる考えでもあるように思う。

それがよいことなのか悪いことなのか現時点では判断がつかない。いずれにしても、この書籍にも述べられている通り、進歩は指数関数的、加速度的にに進む。

今後もこの分野から目が離せない。

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