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3. 島の特徴

ここからは、移住体験として”島でもし生活するとしたらどういう環境で暮らすことになるのか”を体験しに行った身として、パンフレットにあるようなキラキラした部分は割愛しながら(笑)、実際に島内に滞在して、歩いて、見て感じたことを書いていこうと思います。島の様子に興味のある方々の参考になれればと思います。

私は周防大島で出会った移住相談員のいずたにさんから聞くまで、新島と式根島の名前すら知りませんでした。夏は釣りやダイビングをしに訪れる観光客で宿も海岸もにぎやかになるらしいのですが、それすら想像できません。新島でも昨年に移住体験をさせていただいてきましたが伺ったのは3月。がっつりオフシーズンです。ちなみにその時のマガジンもあるので興味ある方はぜひ♪


そして今回のワーケーションプログラムの冬期開催の目的にも「移住して生活することを考えて、敢えてオフシーズンの島を見てほしい」ということが掲げられており、今回も伺ったのは1月。住む人の目線で見てきた日常を記録していこうと思います。

まずざっくりと式根島の外枠を。
ググれば出てくるのでここに書くほどのことでもないかもしれませんが、伊豆諸島と呼ばれる諸島の中のひとつで「伊豆」と付きますが東京都にあたります。住所は「新島村式根島」。客船で行くと竹芝から大島→利島→新島→式根島→神津島の順に渡ります。
面積3.7k㎡、一周12㎞ほどだそうで、徒歩でも一周できる広さです。私は電動自転車を手配してくださっていたのでそれで島内探索することもありましたが、歩いて移動したことのほうが多かったです。

坂が多い

地形としてまず初めに体感する特徴としては、坂が多いこと。

写真にある通り、どこも坂になっています。徒歩移動ですとどこへ行くにも息切れ必至です。さすがに長期で住むとなると電動自転車か車は必須になってきます。しかしその地形のおかげで、島の方が仰るには津波がきたときに波にのまれにくいとのことです。確かに基本どこの家屋も海面よりは必ず高い場所にあり、基礎を上げて建てられているので海に囲まれている割に強い環境かもしれません。
自然災害繋がりでもう一つ。台風がきた際の竜巻の被害はとても大きいものだったそうです。二階建ての家屋が特に被害を受けやすかったらしく、島で家を建てる際は平屋がおすすめとのことでした。

リアス海岸

余談ですが、最近「リアス式海岸」ではなく「リアス海岸」と呼ぶようになったんですね(知らなかった)。観光スポットとしてではなく特徴のある地形として、神引(カンビキ)展望台を挙げたいと思います。
標高99mの展望台で、階段や駐車場も整備されていて上まで登りやすくなっています。式根島は昔、島の西側にある山の噴火によってできた島らしく、その溶岩が流れてできた影響でリアス海岸になっているそうです。砂の色は白く、天気が良く波が穏やかな明るい日に見れば(条件多いな)、海水のエメラルドブルーが映えてきれいな海の表情が見れると思います。私が滞在中にそれを見ることは無理でしたが(泣)。

展望台頂上の土の感じ
展望台の上から見た景色
パノラマ
整備されていて登りやすいです

冬場の天候

私が滞在したのは1月18日~10日間。たまたまなのか毎年のことなのかわかりませんが、雨天か風が強い日が多かった印象でした。初日から波も荒く、着島するまでにも船酔いと闘っていました。翌日も晴れ間が見えない曇天で、その翌日は雨。晴れ間が見えた日は10日間のうち半分くらいだったかと思います。晴れ間が見える日でも、一日中晴れというよりは、朝は風が強くて曇っていたり、昼間に晴れても夕方にまた風が強くなったりと、一日の中で天候の浮き沈みがあるような印象でした。

天候や潮の流れに伴う交通インフラへの影響

島の外への移動手段は船です。そして当然ながら、物資を島外から得るための手段も船です。波が高くなると島への着岸が困難で、島から出る際や外から島へ来る際に上がれないこともあります。新島↔式根島の移動は小型の船なので尚更波の影響を受けやすく「ちょっとお隣に」って行っても戻ってこれない可能性も出てきます。実際いずたにさんが島案内のために式根島へ来てくださったのですが、初日に新島で足止めされてしまい、2泊の予定が翌日合流になりました。しかもその帰りの日も天気が悪く、急遽、船の便を繰り上げるという…。(その節はありがとうございました…)
いずたにさんが式根島へ訪れた際の動画もありますのでよかったら覗いてみてくださいね。


物資の面で言えば、私はワーケーション先として商店の「みやとら」さんでお世話になったのですが、船が着かず物資が届かないという日もありました。そういうことも考えると常に食料の常備は必要そうです。

そして島の方々を見てて思ったのは、潮の流れの周期を把握しているということでした。私は海なし県民のため、海の表情を毎日見る習慣も環境もなかったので潮の流れに関しては全く読めないのですが、島に昔から住んでらっしゃる方々は凪になりそうな日や時化になりそうな日を気にする習慣が付いているんだなぁということをこの滞在で感じました。
海と生活がまさに直結している、島暮らしの現実のひとつを体験できました。

次回は施設について書こうと思います。

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