電車

彼女はよく寝る子だった。
大学の帰り道、一緒に電車に揺られていると
僕の左肩は彼女の枕になった。
彼女が気を許してくれていると
なんだか嬉しくなって
君の寝顔を見て微笑む僕。

卒業式の日。
学位書を手に電車に乗り込むと
彼女が先に座っていた。
4年間、座り続けた彼女の右隣の席は
もう埋まっている。

僕の友人の左肩が彼女の枕の役目を果たしていた。

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