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読書感想:しゃべる からだ

 最近、カウンセリングを学んでいる中で、クライアントの無意識の仕草から得られる情報が大切だと思いました。

 目線、動き、体のちょっとした動きにメッセージが隠れている。

 言語的な理解も必要だけれども、無意識からくる情報も見逃してはいけないのではと。

 というわけで、メンタリスト的な観点からこの本を読んでみました。ベストセラーで既に65万分も売り上げている、すごい。

 この書著の人は、ドイツ人のパフォーマーでボディ・リーダー
 メンタリスト・マジシャン・コーチとしても活躍していて、売れっ子エンターテイナーらしい。

 私は、知らなかったけど、本書で第六冊目になるそうだ。

 無意識の専門家は心理士が一番だと思っていたが、ステージに立つプロのコメディアン、役者、パフォーマーも、観客の無意識と対話しショーを作っていくという意味では、心理士に劣らないのかもしれない。

 この本は、人の仕草がどんな意味を持っているかを、楽しく解説してくれていて、さらに、他人とのつながり、今を生きることの大切さ等を語ってくれている。

 私が、面白いなと思ったテクニックや相手に与える印象などを、抽出してみたいと思います!

呼吸を合わせる。

 相手と同じタイミングで息を吸って吐くと、一体感が生まれ、よりラポール形成が進む。

 さらに、ここに視線を加える。息を吸うときは右目、吐くときは左目をみると、より効果的らしい。

 なぜ効果的かは不明であるが、相手が不安を抱えていたり、緊張しているときに使ってあげると、相手は落ち着きを取り戻す。

話しているときの目線

 ある研究では、多くの人が、自分の話をするときに目をそらす。それは、相手の目をみていると気が散るから。

 特に、パーソナルな内容を話すときは目をそらす割合が多く、目を見て話すときは、情報を伝える場合や説得する場合に多いらしい。

 また、目を合わせていない間は、まだ、自分は話したいことがあるというサインであることが多く、逆に、会話相手が、こちらの目を見ることは話のターンを譲りますよというサインである。 

 なんと、瞼の閉じ方にも情報が多く含まれているようで、アメリカの言語学者の研究によると、瞼の閉じ具合で23パターンもあるみたいw 

 眉があがりっぱなしで、目も開かれている場合、不安や恐れのサインであるらしい。

 この表情をクライアントが表現していた場合、自分の話している内容が、受け入れられるのか疑心暗鬼な状態かもしれない。

自分を観察させる

 人間は、初めて会う人を観察したい生き物で、ちゃんと観察すると安心する。

 確かに、良く観察できれば、得体のしれない者ではないということを無意識的に理解させることができる気がする。

 だから、初めのセッションでは、カウンセラー側が少し、目線をずらす等をして、相手に観察させてあげる隙を作った方が良いかもしれない。

笑顔に隠される意図

 人間が笑う特は、必ずしも幸福感や生きる喜びゆえではない。

 それ以外の意図も隠れていて、以下のいずれかの意図が隠れていると言う。

 ① 誰かに謝りたいとき
 ②自分を守りたいとき
 ③何かの頼み事する時。

 カウンセリングでは、クライアントが笑う場面がある。しかし、その時は、その裏にある本心が気になるところ。

意外と催眠って身近?

 他人を三回従わせたら、固定のパターンができあがり、その指示に従うことに人は違和感を感じなくなるようだ。

 例えば、「お醤油とって」と言って、3回とってもらうと、初めは「何で自分がしょうゆを取らないといけないんだ」と感じても、3回目には、違和感を感じなくなるということ。

 だから、その人からの指示に自然と従うようになってしまう。 
 まあ、指示のレベルにもよるけれども、、、。

 そうすると、意外に人は、気づかないレベルで催眠・暗示にかかっているのかもしれない。

 上司に対しては、自ら腰が低い役を演じてしまっている等も一種の自己暗示と言えるのではないか。

終わり

 人の無意識のパターンは、共通するものがあるようで、一般の人であれば、あえて訓練して無意識の反応を隠そうとはしないだろう。

 相手の立場になって考えるときに、無意識リーディングのスキルもつけていくと、コミュニケーションが深まるなと感じました!


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