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求められる→与える→死にたくなる


優しくすると死にたくなるのは、自分の欲しい優しさを貰えていない気がするからだった。

優しくすると死にたくなる。鬱陶しいなと思う。面倒だなと感じる。
知らない人を手伝ったり、善意で悩み相談に乗るのは苦じゃない。むしろ良いことをして気持ちが良くなる。親身に思える。
でもたまに、優しくしたのに死にたくなるときがあった。なにが違うんだろうと思っていたが、求められたものを与えているだけだからだった。

「こう言ってほしい」
「こう慰めてほしい」
「こう動いてほしい」
相手がしてほしかったことを、自分も望んでいたように言うことは苦じゃない。してほしいことに乗るのも苦じゃない。ただ、それをした後、自分もこうやって誰かに優しくしてほしいと思うのだ。
誰かに優しくしてほしい。自分はこんなにも誰かに与えているのに、誰も自分のしてほしいことをしてくれない。そんなふうに感じる。実際にはそんなことはない。でも、その瞬間は本気でそう思う。

与えられない絶望で、死にたくなる。

と分かった。解決するためにどうすればいいかというと、自分は愛されていると自覚することだ。
まず、自分が愛されたいと思っていることを自覚する。幸せそうな相手が羨ましいことや、自分はよくやったと褒める。
次に、愛されていることを思い出す。
たとえば写真を見返す。
たとえばチャットを見返す。
たとえば独り言を言ってみる。
たとえばお気に入りの服を着て歩いてみる。

他人から愛されていると思い出したり、自分が自分のことを愛してあげたりする。
そうすれば、きっと落ち着く。愛せないときはアイスなんかを買って一口ずつ大事に食べればいい。湯船を張ればいい。自分は愛されている。愛されなくても自分は自分に愛されている。
そういう気持ちでいるのが大切だと分かった。落ち着くために写真は保存しようと思う。

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