見出し画像

木星とゼウス:ギリシャ神話で学ぶ西洋占星術⑥

今回は最高神ゼウス。

「どこかにいい女いねえかな~」
と、とにかく浮気し放題のおっさんですw

加えて、優しいし、心は広いし、人救ってるのも特徴。
誰もゼウスを非難はしないでしょう。

西洋占星術における木星は、ゼウスの星とされています。

太陽系の中で一番大きな天体「木星」。
吉星とされ、発展・拡大とよい象徴とされているのを、ゼウスの性格から理解していきましょう!

ゼウスの特徴

・最高神であり、オリュンポスの神々の王
・クロノスとレアの息子
・正義の神
・道徳の神
・天気の神(雷、稲妻、雨など)
・多くの恋愛・不倫のエピソード(ヘラ以外にも多くの愛人と子供がいる)
・神々間の争いを解決する役割(裁定者)

・智慧と力の両方を持っている(しかし、力に頼ることもしばしば)
・問題解決における狡猾さ(トリックや策略を使うこともある)
・怒りが激しい一面も(不正や反逆に対する罰が厳しい)
・広範な影響力(神々だけでなく、人々、英雄、怪物にも影響を与える)
・ローマ神話での名前は「ユピテル」(Jupiter)
・神託や預言とも関連が深い(ドデカポリスの神託など)

物語から見るゼウスの特徴

「いい女いねえかな~」と常に探している好色

ゼウスと聞いてパッと浮かぶイメージは"女好き"ですw

かなりの好色。天界から地上を覗いては、常に「いい女いねえかな~」と探しています。

美しい女神や人間の女性たちを口説いたり、変身したりして手に入れているエピソードがわんさか出てきます。

この好色な性格は、快楽に結び付き、西洋占星術において木星が担う気持ちのよいことの「発展」と「拡張」の象徴に繋がっています。


浮気性

ゼウスは毎度、正妻である「嫉妬の神ヘラ」と対立しています。

原因はゼウスの浮気によるものです。
彼の浮気話はオリンポス山でも有名です(笑)

ただ、ここでゼウス様を擁護させてもらいたいのですが、彼の浮気は単なる快楽だけに釣られたものではありません。

彼の浮気からは「救われない女性への慈悲心」も見え隠れします。ゼウスが選ぶのは、おおよそ苦しんでいる女性や、貧しい女性なのです。(皆揃って美しいが)

また人間の女性とでしか人の子を産めないので、人間界に子孫を残し影響を与えるために、仕方なく?交わっていたのもあるのかもしれませんw

いずれにせよ木星が象徴する「慈悲心」を受け取れます。木星は慈悲や寛大さを象徴し、人々が困難な状況から抜け出せるよう導く力があるとされています。


多くの子孫

たくさんの女神や女性とよろしくやっていたゼウスには、多くの子孫がいます。有名なので言うと、英雄ヘラクレスもその一人です。

アポロンもアルテミスもそうですが、有名な神はほとんどゼウスの子孫です(笑)

ゼウスの血が入った子どもたちがどんどん増えていく様子から、木星が象徴する「拡大」が受け取れます。どんどん増えていく木星!


お祭りの神様

お祭りや儀式、楽しみも彼の管轄です。
なんとなくイメージ湧きますよね。大らかで賑やかで時にやらかす憎めない性格なんですよねw

四年に一回あるオリンピックは、もともと「オリンピア祭」としてゼウスに捧げるお祭りとしての始まりが起源でした。

スポーツだけではなく、音楽や演劇、絵画なども行われており、人々が集まり、楽しい時を過ごす催しは、まさにゼウスの象徴。

これは木星が担う「楽しみ」と「幸福」の側面をピッタリと表しています。木星のエネルギーは、人々が穏やかで楽しい時間を過ごすことを促します。

雷の神様

いい感じのゼウス様ですが、締めるところは締めます。

戦争時・不正行為・彼が怒った時は雷を使います。
人々は昔から悪天候や雷があると、ゼウス様が起こっていると捉えました。

彼の雷は不正と反逆行為に対する罰にも使われます。

ゼウスが雷の神であることは、木星が持つ「道徳的発展」と「正義」の側面を象徴しています。

単純に「拡大していけばいいよね」ではなく、正義や道徳に沿った善い形での拡大です。拡大だけを目的とするなら、いわゆるアレス(火星)的な、少々強引で暴力的なテイストも入ってくるかもしれません。

しかしゼウスの拡大は、正義を強く表すものであり、これが木星の「道徳」「正義」に通じています。

最高神

最後に強調したいのが、ゼウスはオリンポスの神々の中で最も強く、最も尊敬されている「最高神」であることです。

彼の意志は神々にとっては絶対であり、その決定や審判は最終的なものとされています。

これは西洋占星術における木星が持つ「権威」と「尊敬」の象徴とも一致しています。木星が位置するハウスやサインは、社会からの承認、評価を表すのも納得ですね。

木星はしばしば「王の星」とも呼ばれ、高い権威と尊敬を持っている天体です。


「収穫」の木星期(46歳から55歳)

木星が育まれる年齢域は46~55歳です。
この時期は、人生におけるどんなフェーズでしょうか。

一言で言えば、「収穫の時期」です。

キャリアのピーク: この時期には多くの人がキャリアでの成功や昇進を果たすことが多いです。

人間関係の拡大: 子供が大きくなり、自分自身に時間ができたり、社会的なつながりが広がる可能性があります。

精神的な成熟: 人生経験が豊富になり、より哲学的またはスピリチュアルな側面に興味を持つようになることが多いです。

財産の増加: 積み重ねてきた努力の成果が形になり、財産を増やす機会が多くなることがあります。

教育と学び: 自己啓発や新しいスキルの習得、さらなる教育に力を入れる人も多いです。

旅行と冒険: 金銭的、時間的に余裕ができることから、より遠くへの旅行や冒険に出かけることが多くなる可能性があります。

慈善活動やコミュニティサービス: 人生で様々なことを経験し、他者に対する理解が深まり、慈善活動やコミュニティサービスに参加する人が増えます。

まだ木星の拡大・寛大・慈悲・発展を実感されてない方、全然これからですよ!

過度な拡大でもある木星

ただし、木星は「過度な拡大」も象徴するため、計画やバランス感覚を失いがちなので注意が必要です。例えば、お金に関する場面で調子に乗りすぎてしまい、後で失う、なんてこともあり得るので、適度な制限は大切です。

キャラクターで言うと、、

・バカ殿
・亀仙人
・ジライヤ
・ネテロ
・ダンブルドア

なんというか、「がっはっはー」と笑って何でも許してくれそう。
(本人もやらかしてそうだしw)

いい感じのエロじじいですね。

守護星座

木星の支配星を理解すると、より木星とゼウスの特徴が見えてきます。

同時に、射手座と魚座の理解も深まります!

(※古典占星術では、魚座も木星の守護星座にあたります)

射手座

射手座の支配星が木星なのは納得ですよね。
あっちこっちふらふらしてるし、なんか無責任というか、やらかしたとに言い訳して逃げていく感じが、ゼウスっぽいw

真面目で力もあるんだけど、無責任。
縛られたくない。

教育や道徳、知識、異文化理解は、ゼウスの性質と一致しますね。

好奇心旺盛: 射手座の人々は新しい事物や情報、文化に対して非常に興味を持つ
楽観主義: 何が起きても、前向きな考え方で物事を乗り越えようとする
自由を愛する: 制約を嫌い、自由に生きることを重視する
広い視野: 多文化、多宗教、多哲学に興味を持ち、多角的に物事を考える能力がある


魚座

魚座は感受性が高く、慈悲の心がありますよね。

人々、世界、弱者を思いやる心はゼウスと重なります。

  • 共感力: 他人の気持ちを理解する能力が高く、非常に共感力がある

  • 精神的探求: 内面的、精神的な側面に深い興味を持つ

  • 宗教性:大なるもの、神秘を尊ぶ心

  • 慈悲心: 生きとし生けるものと繋がっている感覚

魚座は12星座最後のサイン。
酸いも甘いも知った上での慈悲心と達観視は、ゼウスと魚座の包容と受容をよく表していると思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?