見出し画像

アルテミスと月:ギリシャ神話で学ぶ西洋占星術


前回はギリシャ神話「アポロン神」から、占星術の「太陽」を理解していきました。


今回は月。
西洋占星術における「月」の起源は、ギリシャ神話の「アルテミス」。

アルテミスを知り、「わかるようでわからない"月"」の理解を深めてまいりましょう。

■ギリシャ神話におけるアルテミス

まずは、アルテミスがどういう人だったかを簡単に羅列します。

・最高神ゼウスと浮気相手レトの娘
・双子のアポロンの姉
・月の女神
・お産の神
・狩猟の神
・処女の神
・少女たちの守護神

これらの事柄だけ見てもピンときませんね。
「西洋占星術的にどう解釈できそうか」、一緒に見ていきましょう!

正解はないので、よければ一緒に解釈手伝ってください^^

■アルテミスと月の関連性

①月の女神⇒ あなたの「感情」を表す

まず一発目。アルテミスは月の女神です。

月は一体何を象徴しているのか…。

月の形をイメージしてください。
1か月の間で、「新月→三日月→半月→満月」とコロコロと姿が変わって見えますよね。

コロコロと形を変えるものとして、当時から月は「不安定なもの」の象徴でした。

人間にとって、不安定な部分ってどこでしょうか…!

そう、「心」や「感情」ですね。

昨日ご機嫌だったあの人も、今日はイライラしているなんてことザラにあります。

感情は、自分でもなかなかコントロールできない、不安定なもの。

そんな「感情」と「月」が象徴としてリンクしています。

「月」が表すのは心。
つまり「感情」や「感受性」と見てもよいでしょう。

実際に西洋占星術の現場でも、「月=感情」と言われていますし、
・自分が落ち着くこと
・安心できること
・素朴に好むもの
・インナーチャイルド
と感情にダイレクトに関係する部分として、捉えられていますね。

感情に関わる部分なので、「他者への共感」、「他者に対する理解」という解釈もよさそうです^^


②月の女神⇒ あなたの「女性性」を表す

月の象徴からは、「女性」というメッセージも受け取れるように思います。

月の満ち欠けは、約29.5日で一周します。
約一ヶ月です。

毎月、女性に訪れる周期的なものとリンクしているのは、古代から認識されていました。

それもあり、月は女性の象徴でもあるとされています。

西洋占星術的に、月はあなたの中の「女性性」と言えそうですね。

もっとわかりやすく言うと、
・内面
・安全、安心を求めている部分
・ケアが必要な部分
・直観、無意識の反応

です。
おぉ~、占星術の「月」っぽくなってきました(笑)

僕らが入門書で学んだ月の意味は、アルテミス派生なので当然なんですがw


③お産の神⇒ あなたの「母性」を表す

続いてお産の神。

お産の神であったアルテミスは、何を表しているのか。

端的に言うと、「お母さん」ですね。

アルテミスのお母さん性。

これじゃあまだ占星術の現場では使えない。

では、このお母さん性の解釈をもう少し広げると…

・家庭
・安全な場所
・無意識の自分
・楽な素の自分

とも言えるでしょう。
上記は、お母さんがいて初めて成り立つものです。

確かに西洋占星術では、エネルギー切れの時は月を癒しなさいって言いますよね。

月はその人の癒される場所とよく聞きます。

その人のお母さんのいる場所(安心安全な場所)なんですね。


④少女たちの守護神⇒ あなたの「純粋」な部分

アルテミスパイセンは、「少女たちの守護神」もしていたみたいです。

アポロンもそうですが、ギリシャ神話の神って働き者ですね~

ここでは、「少女」に着目したいと思います。
少女から連想される概念は、どんなものがありますか?

母性や保護という概念も浮かびますが、一個前のお母さん性と被るので割愛。

ここでは「無垢」や「純粋」をピックアップしたいと思います。

月が表す、あなたの無垢であったり純粋な部分。

確かに西洋占星術における月は、
・お家でいる時の自分
・素の自分
と言ったりしますもんね..!

それは月の純粋性から来ているのか~ふむふむ。

⑤狩猟の神⇒ あなたの「本能」

狩猟のシーンを思い浮かべてください。

周りは自然で、動物をイメージするはずです。

自然と動物。
それにプラスして、狩猟という集中力を要する一瞬の活動。

スポーツの経験からわかるように、ここでは意識や理性は邪魔です。
いかに本能や直観で行動できるか。

と言う感じで、狩猟の神は「本能・直観」を象徴しているともとれるでしょう。

西洋占星術における「本能」とはどういうことか。

前のと多少被りますが、
・無意識
・ありのまま自分
・自然体

と解釈できます。

月が上記のキーワードで説明されているのはあるあるですね。


⑥処女の神⇒あなたの「純潔」な部分

最後です。
アルテミスは処女の神でもありました。

清廉潔白。
昔の価値観で言う、汚れのないアルテミス。

(昔の価値観で言う)「汚されてはならない!」という主張の強い女神。

これは逆に見れば、えらく「潔癖」だったとも言えます。
「敏感」とも言えますね。

西洋占星術における月に対し、「敏感」というキーワード。
いや~腑に落ちますね。

占星術における月の部分ってすぐに傷ついてますからね~

なるほどなるほど。

いやあ自分で整理してて、ギリシャ神話で学んでいくの本当おもろいな!って今なってますw

■アルテミスのエピソード

上記で月の特徴がなんとなく見えてきました。
では、実際にどんなエピソードがあったのか、有名なものを紹介します。


●裸を見ちゃった狩人

アクタイオンの罰と言うエピソードがあります。
狩人のアクタイオンは、アルテミスが裸で水浴びしていたのを、目撃してしまったのです。

怒ったアルテミスは、狩人を鹿に変え、猟犬に襲われる罰を与えました。

このエピソードから、アルテミスの
・純潔さ(潔癖とも言える)
・激昂
がわかります。

裸を見られてめっちゃ怒る、月の「敏感さ」と「浮き沈みの激しい」性質がよくわかりますね…


●オリオンの死

アルテミスには、オリオンという一緒に狩りを楽しむ友達がいました。

しかしオリオンと仲良くなることをよく思わない、双子のアポロンの策略で、アルテミスはオリオンを誤って弓で射貫いてしまうのでした。

射貫いてから気づいたアルテミスは深く落ち込みます。

アポロン(太陽)との複雑な関係や、楽しい友達が急にいなくなる、急展開性も月の象徴と受け取れるかもしれません。

●オリンポスから離れて暮らす

アポロンとアルテミスは、ゼウスの正妻であるヘラに嫌われています。
なので、二人は神々がいる「オリンポス山」から離れて暮らしていました。

太陽と月は、他の天体と比べて重要視・別格視されるのも、こういった神話からきているのかもしれませんね。


月は「今ここにあるもの」を大事にする

アルテミスから月のイメージを受け取っていただけたでしょうか。

前回の「ギリシャ神話から見る西洋占星術①」で、太陽(アポロン)はここにはない遠くのものを求めると書きました。

例えば、未来とか目標、真理、芸術など。

一方アルテミスはどうでしょう?

・感情
・気持ち
・本能
・安心
・安全
・自然

など、月は「今ここに見えるもの、感じられるもの」を大事にしていますね。
これらを象徴しているとも言えるでしょう。

未来の理想ばかり話す男性(太陽)。
現実の日常を大事にしたい女性(月)。

と捉えてもわかりやすいですね。


月の守護星座:蟹座

蟹座の支配性は月です。
前回、太陽:獅子座だったように、蟹座を理解することは月の理解にも繋がります。※厳密に「蟹座=月」ではないです

蟹座の特徴として

・母性、何かを保護したい
→アルテミスの野生の神性

・感情・感受性が豊か
→上がり下がりが激しいとも言える(月の不安定性)

・身内には優しい、外部には人見知しり
→月の内面性。外に強くは現れない性質。

ともリンクしますね。


以上、月はこんな感じです~^^

次回は「水星:ヘルメス編」です!

よければ、あなたの中で「月星座が出てくる時」をコメントで教えてください💪( 'ω'💪) 

例)
・家でいる時
・友達といる時
・意外と月がメインw 

など教えてもらえると嬉しいです^^

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?