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トニー・スコット監督作を一挙振り返る

先日、CINEMORE編集部の依頼を受けて、トニー・スコットが遺した監督作16本(厳密にいうと、初期にはTV映画なども撮っていたので、”劇場長編監督作”ということになるかと思いますが)について一挙に振り返って記事作成してみました。

作品によってはだいぶ私の記憶が薄れていたものもありましたので、とりあえず全作品を見直して、なおかつ手持ちの資料を読み直した上で、各レビューを執筆致しました。

すでに鑑賞済みの方(あるいはファンの方)の脳裏に各々の映画の興奮と舞台裏が蘇るような筆致となっていれば光栄ですし、また未鑑賞の方にとってもご興味持たれるきっかけとなればこの上ない喜びです。こんな短評では物足りない!という方は、その後ろに記載してあるリンクからCINEMOREのディープな作品記事へと飛べる場合もありますので、併せてお楽しみください。

https://cinemore.jp/jp/news-feature/3396/article_p1.html

私にとって憂鬱な経理処理が続く2月末から3月中旬にかけて、どっぷりとトニー・スコット作品に浸れたのは大きな喜びでした。正直言って、1作品たりともハズレがなく、本当に見る側として魂が躍動しっぱなし。亡くなってしまってもう10年以上が経つけれど、素晴らしい作品は永遠に失われることはないのだと改めて思いました。


よく知られる赤いキャップ姿ではない、若い頃のトニー・スコット写真


ちなみに、私が改めて感じ入ったトニー・スコット作品の面白さを5つ挙げるなら・・・

1、アーティスティック過ぎて不評を買った一作目から2作目『トップガン』への劇的な振り切れ方

2、無名時代のタランティーノとの出会い。『トゥルー・ロマンス』のラストの一触即発の展開が、その後のトニー作品でも何度か繰り返される不思議。

3、ブラッカイマーとの6度に渡るコラボ。対するジョエル・シルバーとは『ラスト・ボーイスカウト』での1作のみ。よほどソリが合わなかったのか、『トゥルー・ロマンス』ではそっくりなキャラも登場。

4、世間的には評価の芳しくない『ドミノ』。確かに問題点は多いものの、晩年のトニー作品がこれほどアーティスティックな方向へと振り切れゆく様は一見の価値あり。

5、ヴィークル(乗り物)アクションで知られるトニー・スコットが、奇しくもラスト2作で電車(地下鉄、列車)にこだわり抜いた件。


他にもいろいろ気になる点があるのですが、それについてはまた、いつか。


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