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チロちゃんが帰らない①

お店を始めてから
地域の野良猫たちが顔を見せるようになりました。

もちろんお店で猫を飼えないので
ごはんやお水をあげたりすることについて
保護猫活動をしているひとと連絡をとり
できるだけ「ひともねこも幸せ」になるよう
アドバイスをもらっています。

お店に来る野良猫

去年は市内の大きな地域猫団体と繋がり
お店で地域猫のおはなし会を開催しました。

今、当店に来る猫はその団体のご厚意で
全てTNRしているのですが
その前に我が家へ連れ帰った猫は4匹います。

そのうち1匹は猫エイズだったため
保護後、半年で永眠してしまいました。

今回のお話は
2番めに連れ帰ったチロちゃんのことです。
白色に黒ブチの、スリムな日本猫でした。

子連れ!

毎日きてくれて、ごはんを食べてくれて
足にスリスリするようになったのに
一時、姿を消したことがありました。

当時の私は
猫の妊娠出産に知識がなかったのですが
どうやら出産したようで
生き残った1匹の子猫をつれて再登場!

チロちゃんは教育ママタイプのようで
子猫が道路の方へ行くとすごい剣幕で鳴き
それはもう、懸命に子育てしていました。

不妊手術や親子の保護について
どうしようか考え始めていた頃に
チロちゃんが来ない日がありました。

どうしたものかと思っていたら
翌朝、ぐったり気力を失ったチロちゃんが
お店の駐車場にやってきました。
ごはんをあげても食べません。

出勤したスタッフがその様子を見て

昨日、帰る時なんですけど
近所の子どもたちが集まっていて
このあたりで子猫が車にひかれたと
話していたんです!と。

まさかあの子猫がひかれたの?

ひょっとしてひかれた現場を見たのか
それともひたすら探してきたのか
いずれにしてもつらすぎる…。

たまらず夫に相談し
翌日保護して、病院へ連れていき
病気の検査や不妊手術を済ませ
我が家に迎え入れることになりました。

ウチにおいで

子どもが亡くなってしまった上に
いきなり狭い箱に詰められて
知らない場所にあちこち連れていかれ
鳴き続けるチロちゃんに

「ぜったいに幸せにするよ」
って何度も話しかけながら
涙目で車を運転していました。

夫は自宅で仕事をしているので
チロちゃんのお世話を任せたのですが
みるみるふっくらしてしまい
最終的に「おデブねこ」完成!

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しっぽが短くて
おデブでプリプリしてるお尻もかわいくて
ひとに怒ったり噛み付いたりしないので
夫はまさに「猫かわいがり」状態でしたが

我が家には先住猫がいたんです。

夫の家庭菜園で
へその緒つきで拾われた「くーちゃん」

保護猫団体から譲り受けた
多頭飼い崩壊現場にいた「みーちゃん」

ある日、お店のテラスに登場し
最初からわたしに大好きアピールしてきて
情にほだされて連れ帰った「のんちゃん」

この中で、まさかのみーちゃんが
チロちゃんに猛烈な敵意(嫉妬)をして
執拗に追いかけ、危険な状態になりました。

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すごーくかわいいんですけどね。
少し、分離不安症的な性質があるんです。

多頭飼いにする時のコツがつかめず
出会い方をしくじってしまったのかも知れません。

チロちゃんは
2階の寝室で隔離生活になりました。

当時、私は猛烈に忙しくて
ごはんの時にしか会えなくて
今思い出しても、かわいそうなことをしたと
後悔の気持ちが溢れてきます。

続く。

※見出し画像はみんなのフォトギャラリーからお借りしました

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