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学習する組織を読んで Part 2

Part 1からの続きでマンガでやさしくわかる学習する組織 - 小田理一郎,松尾陽子を読んでの感想などです。


システムは相互に作用し合う要素の集合体で、とても複雑に相互に影響し合うので、論理思考だけではなくシステム思考が必要というお話。

目の前で起こる出来事はそこに関わるシステムの氷山の一角に過ぎずその出来事に至るパターンやそのパターンを作る構造とメンタルモデルが潜んでいる。

関係者の視点が氷山モデルのどのレベルにあるかによって対応の質は大きく変わります。

実際の組織も市場も社会も線形ではないので表層に現れた出来事を論理的に対処するだけではなく、それが起こっているパターン、メンタルモデルを大極的な視点で大極的に捉えることで全体像を把握していくのがシステム思考。

出来事を起こすパターンを作る基本単位として

自己強化型ループ
口コミが増えて顧客数が増えると、それによってますます口コミが増えるなどの変化の推進要因が結果につながり、その結果が出ることがさらに推進要因を広げる相互作用

バランス型ループ
受注数が増えて稼働率が高まりフル稼働を超えると、受注に生産が追いつかないために納期が遅れて新たな受注は減少するなどの結果が安定状態から外れたとき、その結果を是正する働きが作用して結果を安定状態に戻そうとする相互作用

遅れ
リードタイムなどと呼ばれある行為や状態変化の時点から、その効果がほかの要因に及ぶ時点までの間にかかる期間

の3つがありそれぞれが絡み合って作るいくつかの基本の型「システム原型」があるということです。

システム原型

成長の限界
さまざまな投資が行われるとともに成長するためにさまざまな施策がとられるその過程で現れるのが成長の限界です。

自己強化型ループによって成長し始めると、顧客数や経験値が増加し、成長が加速します。しかし、顧客数や受注数の増加に従い、ヒト、モノ、カネなどの資本を投下しても、いずれ何らかの制約要因において成長に追いつかなくなります。そのために納期の遅れ、品質の低下、サービスの質の低下などさまざまな不具合がバランス型ループを形成し、その勢力が強まることで成長の減速、伸び悩み、あるいは反転を引き起こします

うまくいかない解決策
「目標として目指す状態」と「現実の状態」には乖離があります。こうした乖離が存在するとき、私たちは心理的なストレス、あるいは緊張を感じて、これを解消しようとします

目標達成のためのバランス型ループの是正措置の効果を、遅れのある自己強化型ループが打ち消してしまうのがうまくいかない解決策です。

問題のすり替わり
対症療法になってしまい、根本的な解決にならない。

演習もあるので、チームなどでやってみたいと思います。

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