「リモート営業入門」を読んでリモート営業を考える

リモート勤務の型

リモート勤務が本格化して、半年以上が経過しましたが、リモート勤務を行っている皆様は、自分なりの「型」はできましたでしょうか。

私や私の会社はまだまだ「途上」で、試行錯誤の日々が続いています。試行錯誤している方も多いのではないかと思っており、その証として、本や動画など、リモート環境下でのノウハウをまとめたコンテンツが多く出始めています。

そんな中で、私が一番わかりやすくまとまっているなと感じた本をご紹介させていただきます。日経BP発行「リモート営業入門」水嶋玲以仁著です。

リモート営業入門を読んてみて感じたこと、考えたことを共有させていただきます。なお、本の中身は、具体的な事例などは「営業」が中心ですが、コミュニケーション上の留意点など、必ずしも営業だけの話ではなく、その他の職種においても参考になることが多かったなと私は感じました。

リモート営業になって変わること

本書を参考にしながら、対面型の営業から変わったこと、変える必要があることを考えてみました。

1点目は、これまでは「顔も合わせずに話を済まそうとすることは失礼」とされていましたが、今後は「招かざる客となる日がやってくる」と本の中でも触れられています。自分の身の回りでも、人事異動に伴う挨拶は法人営業においてはいわば日常風景でしたが、現在は「ご挨拶はお断りします」といったリアクションも多く、可能な限り会わない(対面する時は相応の理由が必要)というシフトが起きています。これまで何十年も正しいとされたいビジネスマナーが180度変わることに、今回のインパクトが凝縮されていますね。

2点目は、「属人的な営業からデータドリブンへ」というシフトも著者の水嶋さんも繰り返し説明されていましたが、「感覚」、「雰囲気」など可視化し難い領域が少なくなり、リモート勤務と親和性の高い「データ」を営業そのものにもっと活用していくということだと思います。組織営業にとって再現性を高めることは永遠の課題と言えますが、リモート営業にシフトする契機として、属人的だった営業「スキル」の型化が進むことになりそうです。

3点目は、非対面により、情報量が大きく減少することにより、長い話に耐えられるなくなるため、本書の中では「1回の発話短くする」ということをポイントに挙げられています。この点は営業に限らず、社内のミーティングでも一緒のように思います。資料も従来以上に情報量を絞りオンパワーポイントでリズム良く説明することを、対面ミーティングの時よりも意識する必要があります。

リモート営業になっても変わらないこと

その一方で、リモート営業になっても変わらないこともありますよね。私な理に感じていることを共有致します。

1点目はストーリーを練るなどの事前準備の重要性です。言わずもがなですが、対面の時と同じように、事前にいかにストーリーを作って準備するかはリモート営業でも同じですよね。新しく動画を活用したセールスもB to Bにも徐々に浸透してきましたが、「カッコいい」または「キレイ」な動画を作ることに夢中になり過ぎて、ストーリーが置き去りにならないようにしないといけないなと思っています。

2点目はイメージコントロールです。伝統的にはビジネスマナーとも言えるのかもしれませんが、相手に抱いてもらいたい印象を意識して振る舞う必要があります。対面でないと緊張も緩み、頬杖をついたり、あくびをしたり、こういったことは対面と同じように気をつける必要があるかなと思います、

3点目は雑談の重要性です。単なる慣れの問題かもしれませんが、対面であればシチュエーションに応じて必要な雑談を入れて、空気を調整しますが、リモートの場合はうまく機能していないこともあるなと思っています。早めにミーティングに入り、待ち時間などを活用しながら、雰囲気作りを意識づける必要があるなど思いました。


長年慣れ親しんだ方法を変えていくことはエネルギーが必要ですが、移動時間を省力化できたり、遠隔のお客さんにコンスタントにリーチできたり、メリットもあるので、変化をポジティブに捉えて頑張っていきましょう。


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