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トンネルを越えれば白銀の世界。日本酒パラダイスの旅の始まり|越後湯沢の旅 #1

こんばんは、クラフトビア子です。

「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」というあまりにも有名な一節ではじまる小説『雪国』の舞台・越後湯沢。東京から新幹線で1時間半ほどとアクセスが良く、大きなスキー場がいくつもある温泉地とあって、スノーレジャーをたのしむ観光客に人気のエリアです。

ビア子家も温泉やスキーをたのしむべく、何度となく訪れています。温泉やウィンタースポーツもさりながら、訪れるたくさんの人を楽しませているのは日本酒のレジャータウンとも呼んでしかるべき、日本酒コンテンツの多さ。

地ビール第一号の越後ビールが新潟発祥ということもあり、クラフトビールも盛り上がりを見せています。

お酒好きにはたまらない、越後湯沢について語る、第一夜です。


80年近く前の情動を追体験できる、越後湯沢への道のり

東京駅から上越新幹線で1時間半。大宮や高崎を通過し、新潟を目指し北上します。群馬県と新潟県の県境である三国山脈を越えるまでは、関東平野の晴れて積雪の少ない宅地や農地の風景が続きます。

三国山脈の長いトンネルを抜けると一気に白銀の世界へ。戦前に書かれ、戦後間もない1948年に刊行された『雪国』の冒頭に違わない、別世界へ突入する感覚は、何度となく訪れても新鮮な驚きがあります。

作品で出てくる鉄道は無論、新幹線ではありません。実際に作品で描かれたトンネルは在来線のもので、今では下り線は当時とは違うトンネルになっているようです。それでも、関東の冬晴れから一転して眼前にひろがる豪雪の光景は同じはず。

JR越後湯沢駅に降り立つと、しんと冷たい空気に雪国特有の湿度が混じります。

日本酒パラダイス。駅構内で日本酒の香りに酔える越後湯沢

越後湯沢の改札を出ると、構内にはがんぎ通りという土産物店が並び、新潟名産の笹団子やらおかきやら金物やらがずらりと並んでいます。こんなに土産物売り場が広く見渡せる状態の新幹線の駅って、少ないのではないでしょうか。東京駅は土産物店というか専門店のラインナップがすごいけれど、もはや迷宮のようですよね…。

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