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”神”の日本的解釈をコーラに落とし込むと、かくありけり。「神コーラ」

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奄美大島産のサトウキビを100%使用したやさしい甘みの素焚糖(すだきとう)と、曰く日本有数の品質を誇る有栃木県小山産の「ハトムギ」、さらに柑橘類、ナツメグ、シナモンなどを惜しみなく使用したクラフトコーラです。
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●キープレイヤー
素焚糖(すだきとう) / ハトムギ / みじん切りオレンジ皮 / クローブ / ナツメグ / カルダモン

●指標
《甘さ》★★★☆☆
《スパイシーさ》★★★☆☆
《柑橘感》★★★☆☆
《複雑性》★★★☆☆
 *複雑性=味わいの種類の多さ
《爽快感》★★☆☆☆

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●お勧めのシチュエーション
優しくまろやかな甘みを力に変えるべく、頑張りたいときのおともに。

●お勧めの飲みかた
w / 炭酸・・・優しい甘みと香ばしい後味を、爽やかに楽しむ
w / ミルク・・・優しい甘みさや香ばしさを、ミルクで引き立たせて
w / ラッシー・・・優しい甘さや柑橘感をスイーツのように

●1瓶で楽しめる杯数
300ml:並みのグラスで約12杯
720ml:並みのグラスで約30杯

●手に入れられる場所
主に「神コーラ」オンラインストア、自由が丘バーガー本店、自由が丘バーガー青山店、日本橋氷菓店、WAVE BIOPLE 七里ヶ浜、奈良 蔦屋書店など

「神」という概念の日本的解釈が味わいや香り、コンセプトに現れていて、突飛な表現なようでロジカルな銘柄です。言葉のイメージからはギャップあるサトウキビや柑橘の優しい甘みや、ハト麦由来の香ばしい後味がきゅんときます。

続けて、神コーラを実飲したり、クラフト性について探ってみます。どうぞ、お付き合いください。

1.概要

《実 / 草》生姜汁 / みじん切り山椒 / オールスパイス未 / シナモン未 / カルダモン未 / ナツメグ未 / コーラナッツパウダー / 黒胡椒 / 唐辛子未
《甘》素焚糖(すだきとう) / はとむぎエキス
《果》オレンジ果汁 / レモン果汁 / みじん切りオレンジ皮

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神コーラは、J style 株式会社がプロデュースするクラフトコーラ。

J style 株式会社は、「こども達においしいものを、あんしん、あんぜんな食材でおなかいっぱいに食べてもらいたい」というコンセプトを持つ「コーラとハンバーガー」など、無農薬で安心できる国産素材えらびを矜持に掲げるお店を運営しています。

そんなプロデュース陣だからこそ、素材にはかなりこだわっていることは容易に想像がつきます。

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原材料をみてみるとその通りで、甘み成分には奄美大島産のサトウキビを100%使用した素焚糖(すだきとう)と、古くから「自然の美容食」として伝えられていたハトムギ(しかも、日本有数の品質を誇る栃木県小山産)を使用している。どちらもミネラルを豊富に含むなど、栄養価の高い素材をチョイスしているところに、早くもこだわりを感じます。

さて、一方で「神」というネーミング。どんな意図が込められているのか、気になるところ。

実飲しながら、その姿をさらに紐解いていきましょう。

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2.実飲

〰蓋を開けた香り

強く鼻に抜けてくるのは、カルダモンによる芳香や、ナツメグによるスイーツのごとき甘い香り。そこに、子どもが特に喜ぶようなフルーティーさがをほんのり感じる。オレンジの果汁・みじん切り皮による仕事かなと察する。

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🍷味わい

先味で感じるのは、素焚糖や柑橘類の甘み。味覚が自ずと喜んでしまうような、慣れ親しんだまろやかさがそこにあります。

喉に流し込み、飲み込んだ後には、ハト麦の香ばしい甘みとコクをほのかに感じる。そこに、山椒や唐辛子、生姜のささやかな辛みを感じるので、単調さは感じません。ハト麦や素焚糖のやさしさも相まって、口の中はすっきりとしている。どちらかというと、砂糖由来の甘さよりも柑橘感が後味に残っている印象です。

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3.クラフト性

「神コーラ」に感じたクラフト性は、やはり「神」という思想を、クラフトコーラづくりに落とし込んで体現しているところです。

普段の生活で、なんとなくワードや概念で使用する「神」という言葉。神コーラを解釈するにあたり、いまいちど、神とは何かを考えてみます。

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Web版『Discover Japann』の『日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑。神様の基本をおさえよう』から参照すると、日本の場合、八百万の神様がいるといいます。曰く、日本の数ある宗教の中で最古とされる「神道」の考えが基になっており、「アミニズム」という自然信仰(=自然、衣食住など身の回りのさまざまなものに神様はいるという考え)をはじまりとする。

つまり、木や岩、山など「自然物」に神が宿ると考えられているのです。

そこで、神コーラのキャッチコピーやメッセージを参照すると。

人間だけでは、つくれなかった。
自然だけでも、つくれなかった。

本来、薬として人々の生活に根ざしていたコーラは、自然の力で人の力を活性化させる。まさに神が宿る自然の恩恵を受け、人と共に育み、人のためを想い届けられた贈り物かもしれない。

つまり、コーラが”特効薬”の機能を期待され、あらゆる自然素材を使うことで生まれた背景や作り方と、神に関する日本的考え方を鑑みて、「神」と「コーラ」を結びつけていることが察せます。ただただ、かっちょいいから付けいてるわけではなさそうです。

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余談ですが、コーラの名の由来になった「コーラナッツ」。主にアフリカで採れる木の実で、現地では冠婚葬祭などに重用されるほど、”信仰”が集まる存在だそう。そんなことからも、ロジカルなネーミングであり、様々なドリンクのカテゴリの中でも「神」が似合うカテゴリといえます。

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そして、味わいや香りへの落とし込み。

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「神」ときくと、印象としては、荘厳で、敷居の高い、触れがたい味わいや香りを持つようにも感じます。が、上述の”アミニズム”の考え方に触れれば、むしろ神は”身近な存在”に思える。

さて、神コーラの味わいや香りを振り返ると、優しくまろやかな甘みを中心として、多少の複雑さや芳香が添えてある。とても親しみやすい飲み心地でした。

クセがあまりに強すぎると、躊躇ってしまう人が現れてしまう。そんなことに配慮した、神による粋な行為であり、「神は身近な存在である」ことを暗に表しているようにも感じます。

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クラフトコーラを介して、神が宿りし自然素材たちを頂いている。そう思いながら飲むコーラも、さぞ格別な味わいになることでしょう。

〆——————

Shall you , KAMI COLA?


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