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フォトエッセイはじめます

数十年ぶりにカメラを購入した。理由のひとつは、ふと写真というものを勉強したくなったからだが、私はとかく書物で学ぼうとする性質(たち)がある。しかし、カラダで写真というものを知ろうと思った。

幸い妻が少しだけ写真についての知識があり(カメラも2台持っている)一緒にビックカメラに出かけて様々な機種を見比べてみた。比較検討することで、自分の「好み」を認識することができる。

私のカメラ選択のポイントは「初心者向け」「小サイズ・軽量であること(持ち運びしやすい)」「デザイン」だということがわかり、パナソニックのLUMIXを購入した。

私のもうひとつの性質は、購入したガジェットをなかなか箱から出さずグズグズしていること。要するにキカイ類が苦手なのだ。妻は私とは真逆で、ガジェットを購入して帰宅次第、いかにも楽し気な様子で箱から取り出し使い方をあれこれ試し始める。そんな妻に背中を押されて、LUMIXは購入したその日に箱から取り出された。

実は私は美大の大学院を2つ修了しているが、世にも手先が不器用。しかし、文章を書くことは好きな方だ。そんな私に似つかわしい「作品」の形をずっと模索してきた。そして思い立ったのが「フォトエッセイ」という表現の分野だ。好きな文章と、手作りで何かをやるよりもハードルの低い写真を組み合わせることで、私らしい作品づくりが出来るかもしれない。

そんな想いを抱えて、カメラを購入した週末に夫婦で撮影ツアーに出かけることにした。と言っても徒歩圏内の新宿中央公園や都庁周辺の超ミニツアー。

ツアーのルールは簡単。歩きながら、目に留まったもの興味をそそられたものを撮る。撮影後、数枚を選んで「なぜ、その対象物に興味を持ったのか」を話し合う。

カメラを手に歩くと、いつもより周囲の風景が目に飛び込んで来るし、慣れ親しんだ場所に「こんなものがあったんだ」と初めて気づく瞬間もあった。そして段々と「光の当たり方」に敏感になっていくのがわかった。ここでは、光を感じさせる写真をいくつかご紹介したい。

自宅近くの家の壁面。早朝の柔らかい光。


ビルの壁面にあたって反射する光


オフィスビル入口の大きな植栽。自然のスポットライトが当たっているようだ。

レンズは「単焦点」にした。対象との距離の感覚をつかむために良いと思ったからだ。上の写真は少し大きな対象物との距離がどれくらいあれば適当かを測るために撮影した1枚。

地面に投影される影も光が生み出す効果だ


水面に映る光は、また異なる印象をもたらす


お気に入りの一枚。ちょっとだけユージン・スミスを意識?


新宿西口駅前広場。「ジブリ感あるね~」と妻と笑った。

当然だが、同じ道を歩いても二人が興味を持ったものは異なる。同じ対象物を撮っても、そのトーンは異なる。ある対象物の角度や絞り(F)の数値を少し変えただけで写真の表情は異なる。様々な造形物がそうであるように、写真もまたその人の視点やその時々の感情が反映される。

#カメラ #フォトエッセイ #LUMIX


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