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上海アートブックフェア『abC(art book in China)Art Book Fair 2018』レポート

今回は、11月2日から4日に上海で開催された上海アートブックフェア『abC Art Book Fair』の様子をレポートする。3日間あったフェアのうち、同行した東地雄一郎が1~2日目の写真を、最終日の様子は僕が撮っている。

text / 大滝(crevasse
photo / 東地雄一郎 、大滝

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今回は事前準備からいろいろと戸惑った。中国国内に対してgoogleがすごく弱い。ホテルを取ろうにも地図情報がすごく少ないし、会場になったModern Art Museum SHANGHAI は、表示されもしないのだ。海外行くのにこれは怖い。

中国は、こういった地図情報やSNS、電子決済システムを国内向けに自前で持っていて海外からのアクセスにすごく厳しい。そのへんは社会主義国。

結局ホテルは地下鉄の乗り換えの便利さと会場までの近さでなんとなく安いゲストハウスを取ったが、どうやらかなり田舎だったようだ。のちのち都心からの帰宅にタクシーに乗ろうとしたら「そんな田舎遠くて嫌だ」と断られることになる。宿においてはあまりいい思いをしなかった。一泊1000円ちょっとならそれも仕方ないかもしれないが。

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会場のModern Art Museum SHANGHAIは、河を挟んで対岸が上海駅のある都心。こっち側は新興地域で、いまだ開発中の地区だそうだ。

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来てみたら正式な日本ブースは3つのみだった。隣は日本のインディペンデント系出版として世界的にも活躍している先駆者 commune press と、中国のアートブック出版としてアートブックフェアUnfoldも主催している Jiazazhi press 。毎度のことながら恐れ多いメンツだ。

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会場は天井も高く、道幅も確保されて広々。まだ出来たばっかりで認知度が高いイベントではないものの、それでも人は集まってくる。一歩会場を出れば対照的に未だ新興地区で人が少ない。間違いなくこのフェアを目的に各地から集まってきているのだ。中国のアートブックに向ける視線はまだ熱さを保っている。commune press がeyescreamで書いたUnfoldのレポート(『上海アートブックフェアから見る、中国ユースカルチャーの今をレポート』)は「この比じゃなかった」との話を聞くと「マジか…」と思う。

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上海のフェアは、どこかの社長さんだったり、美術館やギャラリーの関係者だったりも多い。僕ら crevasse を10月の台北アートブックフェア『 草率季 』で見た、というお客さんにも何人か会った。そうやって周回してる人が本当にいるんだなという実感と、これだけ多いブースでちゃんと覚えていてもらえるだけの印象を残せていることが嬉しかった。

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上の写真は会場にボムしてきたcrevasseのカタログと東地雄一郎のチラシ。

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上海は英語が通じる、という話も聞くが街ではそれ以上にこっちが英語でも中国語でくるひとが多い。意地でも英語話さないひと。あるいはフェアでは英語が流暢すぎて聞き取れないパターン。中国語なまりの英語は聞き取りにくい。

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2日目後半から最終日にかけて来場者は増えていった。主流はイラスト・キャラもの・小物雑貨系のブースが多く、その流れは台湾のそれと似たところがあり、crevasseはそれからは外れているものの購入者層は多く、最終日を残してSold Outしてしまった『 Icon / SayuriNishiyama 』を筆頭に『 Scenery /尾崎森平 』『 夜行性ZINE /リリィ・クマチャン 』と、持っていった分が続々となくなっていく。次回はもうちょっと持ってこよう。それにしても買うときの「迷わなさ加減」に驚く。検討時間が短い。


『 Digital Kitchen 』というブースから出展していた、封摆 BAI FENG というアーティストのZINE『 Sofa. 』がかっこよくてその場で仕入れてきたのでチェックしてほしい。北京生まれ、東京在住。

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フランスの mymonkey も良かったのでついでに紹介。

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アートブックフェアでよく一緒になる同じ日本からの出展や、台湾で交流のあった Printed Matter, Inc. も声をかけてくれたり、茨城で個人でやってる野良犬の気でいたけど、それなりに面白がってくれるひとも出来て認知されてきている実感があった。特に海外のフェアへの参戦はハードワークだけど、自分より若いアーティストが飛び回ってたり、なんなら主催してたりするところを見ていると、「好き」で繋がる狭い世界のレーベルだけどそれを提供するのはやっぱり広い世界でいたいという気になる。

始めたときは「アート系のZINEは売れない」とよく言われた。それを理由にいろいろと断られてもきた。正当な理由だとも思うし恨んでもないが、イチから作るしかないじゃないですか、と言いたい。まだまだそれを覆せてるとは思わないが、たぶん見返せる。

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蟹、美味かった。

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otaki_wataru

Independent nano publisher of photography and zines. - 茨城を拠点にするオンラインブックストア及び出版やってます。 https://www.crevasse.info/

crevasse_アートブックフェアレポート

だれかのなんかの参考になるかもと思い、参加したアートブックフェアのレポートをアップしはじめました。
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