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#79 やってみなくちゃわからない 実験だ!

知識として知っている。
聞いたことがある。
知り合いがそうだった。
周りがそう。

自分でやってみたわけではないが
『そういうものだ』
と判断することは
日常過ごしていて少なくありません。

流石に全てが全て体験するのは難しいですからな

しかし
インターネットが発達した現代では
Googleさんに頼めば
ある程度のことを教えてくれます。

『あなたのことを一番よく知っているのはスマホ』
とは上手く表現できています。

しかし、
パソコンを叩けば教えてくれること
ばかりで自分で『理解』したことはありますか?

私は最近
商品開発のデザインをしており
磁石を使った製品のデザインをしております。

樹脂中に磁石を入れ込むのですが
磁石って高温環境に晒し続けると
磁力がなくなってしまうこともあるんですよ。

なので、射出成形という金型を使って
製品を作る場合
約180~230℃の樹脂が流れてくるので
磁石がその環境下でも
磁力を失わないか実験しなければなりません。

高温にさらされた磁石は
どうなってしまうのか?

一定温度を超えた高温になってしまうと、
磁石は常温に戻っても元の磁力に回復しないか、
磁力を完全に失います。

磁力を完全に失うラインの温度のことを
『キュリー温度』と呼びます。

皆さんがよく見る磁石は
『フェライト磁石』
黒くて学校にあるマグネットなどはこれです
『ネオジム磁石』
最近よく見かける超強力磁石
フェライト磁石の10倍の磁力があります。

この2つが多いと思います。

ちなみにこの二つのキューリー温度は
フェライト磁石:約500℃
ネオジム磁石:約330℃

とネオジム磁石の方がキュリー温度が低いのです。
磁力が強いだけあってか
デメリットはキュリー温度が低いことなんですよね。

しかし世の中には
磁力も熱にも強い磁石があり
その名を『サマリウムコバルト磁石(以下サマコバ磁石)』と言います。
キュリー温度:約700~800℃
磁力:フェライトとネオジムの間
のポテンシャルを持っています。

しかしサマコバ磁石にも弱点があって
『ネオジムよりも脆くかけやすい』
『値段が高い(1個250円しました。ちなみにフェライトは40円、ネオジムは100円くらいです。ロット数増やせばネオジムも10円台になります。)』
とまあ全て丸く解決できることなど
この世にはないということですな

私はこの
フェライト磁石・ネオジム磁石・サマコバ磁石
の3種類を買って実験してみました。

工具用オーブンを使い230℃の中で
30秒・1分・3分・10分の時間
中に入れることにしました。

結果ですが、
ネオジム磁石は3分の実験から
みるみる磁力がなくなり
10分間行った実験では
"ネオジム磁石"は磁力が『0』になり
"ネオジム"になってしましました。

皆さんも試しにガスバーナーとかで
ネオジム磁石を炙ると磁力落ちると思います。
(自己責任でよろしくね✨)

フェライトとサマコバは全く磁力が落ちることはなく
熱による磁力の低下を実験することができました。

このように
インターネットで探せばすぐに出てくる答えも
実際自分自身が体験することで
その知識だけではなく
実験をすることで発見した
周辺の知識を手に入れることもできますね。
今回も
『3分くらい熱されたネオジム磁石なら、まだフェライト磁石より全然強い』
と感覚的にどのくらい耐えるかも身につくことができました。

やはり
『やってみなくちゃわからない』ですね!

何事も自分で体験したことには
本来の目的以外にも収穫物が得られるのが
インターネットよりいいことですね

私は磁石の実験をわざわざしたことで
このnoteの記事のネタにできるという
目的以外の収穫物を手に入れました!

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