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深夜特急1 香港・マカオ 第2章 黄金宮殿 香港(ネタバレあり)

印象に残ったキーワード
言外 力点 見栄 讃嘆 無謀 鉄火 凶々しい 大袈裟 解き放たれ 甲斐 香港終末 興奮 熱気 氾濫 昂揚 みじめ 静謐 透明人間 行き当たりばったり

小説の中での実際の旅の始まりはここ香港から始まる。
初めは日本からデリーへ直行便で行こうとしていたのだが、
チケットの販売スタッフに途中降機(ストップオーバー)で
香港とバンコクを経由する便を紹介され、
デリーまで直行で行くのはもったいないという気持ちから香港に立ち寄ることなる。

ひょんなことが次々続き、黄金宮殿(ゴールデンパレスゲストハウス)という
名前とはかけ離れた雑居ビルのホテルに泊まることになるのだが、
ここで生の清濁併せ持った香港の日常に出会うことなる。
このゴールデンパレスゲストハウスは小説の中だけで登場し、
モデルとなったのは世界一?有名な雑居ビルの
重慶マンションの中の激安ホテルだそうな。

印象に残ったのは香港の終末に向けて子供の教育に保険をかける家族、
ほぼ無職でお金もない青年に知らない間にご飯をご馳走になるエピソード、
住所がない水上生活者の女の子、
そしてハムサンという謎の言葉。

言葉が不十分でも人と人、男と女、大人と子供とが
必死にコミュニケーションをしようとし、
通じ合った瞬間に心が晴れやかになっていく、
あるいは胸を突かれる描写がリアルだ。
旅人はこの感覚が一番中毒性があるように思える。



第3章 賽の踊りに続く

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