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2022夏アニメ総括感想

 どうもです。

 今回は毎クール恒例の総括感想で、2022夏アニメの分です。他の趣味で忙しく、遅出しになりましたが、書かない訳にはいかないなと。
 では早速、以下から総括感想です。完走した8タイトル分になります。


1.よふかしのうた

 中々面白かったです。少し雑食と云うか、寄り道しながらのテンポだった印象を受けますが、ナズナとコウの2人は確実に進展を魅せてくれたので、満足はしています。結局、相手がどんな存在であろうと、”真に理解する事なんかできない“に帰結するんです。同じ人同士でだってそうなる。それでも、解らないからこそ、未知の世界に寄り添ってく努力を惜しまなかった真っ当さがとても魅力的でした。人と吸血鬼、子供と大人、昼と夜、友情と恋、日常と非日常、境目なんてきっと存在しなくて、徐々に徐々に移ろっていくし、また元に戻ってゆく瞬間もある。もどかしい一種のプラトニックな恋愛を並行して描いていたのも、きっとそーゆー事で。それらの過程で得られる当人しか味わえない様な感覚、体験を重視していた様に思います。
 また、寄り道したとしても、全く退屈させないセンス溢れる心地良いアニメーションを提供してくれました。板村監督なだけあって、物語シリーズっぽい画面を味わえて嬉しかったです。音楽も合わせて、夜の香り漂い、スタイリッシュで都市的なモノに仕上がっていましたね。
 キャラについては、ナズナがコウからすればお姉さんでSっ気もあるのにウブなの絶妙な安心感がありました。あと、なんか妙なトコでコウの方が女々しくて(と云うより感性が女性的)、ナズナがそれこそ男の子っぽい部分を持ち合わせていたので、バランス感が良かったです。逆転してるお姫様抱っこの絵面も更に腑に落ちると云いますか。そんな印象があったからこそ、最終回のコウがカッコよく映ったなと思います。ベストは第10話「盗撮画像を拡大して見る」のメイド回が賑やかで着地も綺麗で好きです。とゆーことで、ありがとうございました。


2.プリマドール

 奇跡は起こらない…でも、未来の奇跡は点されたエンディングでした。同じくKeyの『神様になった日』もそうでしたが、余韻としては好み。ラスト、灰桜の"壊れ"たままではいけないと云う選択は、どこまでも純粋で少女な彼女らしい決断だったと思います。紛れもなく私は人形だけれど、人と同様に"感情"が存在していると周りや我々に訴えかけるには充分でした。また、この辺りの健気さは"Keyヒロインらしさ"そのもの。
 キャラは、森倉円先生がキャラ原案を務めた箒星が好きでした。また、彼女のエピソードに当る、第3話「星空の鎮魂歌」がベスト回でもありました。笑えないのも声が出せないのも少し見方を変えれば正常な欠陥です。記憶に付与された感情的価値を重視し、箒星で云えば日記を綴り続けてる以上は、そこへの想いも想像に難くない訳で。ずっと"送り手"だった彼女が今度は贈り物を"受け取る"。記憶を介した結び付きが良かったです。キャラソン「星導~ホシシルベ~」にある、“おもい“と歌う歌詞もステキ。
 あとは、ナギもかなりタイプでした。作品全体として、人形に意思があるのにも関わらず軍事転用させた人の業を確かに感じさせつつ、それに(勝手に)責任を感じざるを得ない彼。ただ、人類の未来よりも、幸せを与えてくれた人形の幸せをイチバンに願ってるからこそ、時に危うさも伴う絶妙な感じが存在感を放っていて良かったです。
 他にも声優陣・小ネタによるファンサには感謝してますし、個人的には好きな声優さんの1人である瑞沢渓さんのお声が聴けて嬉しかったです。
 音楽は、サントラ・キャラソン・OP・EDどれも良くてCDも購入させていただきましが、1曲選ぶなら「機械仕掛けの賛歌」が名曲。最終話でのタイミングもバッチリでした。麻枝さんの音楽が聴けて幸せです。
 アニメ化する前から展開していた作品なだけあって、ファンクラブが出来ていたり、放送終了後はキネティックノベルの制作が決定したりしました。前日譚、および後日譚が描き下ろされるそうで、もう買うしかないですね。素敵な作品をありがとうございました。次のKeyアニメはいよいよサマポケなのかなと、かなり慎重に制作しているそうなので楽しみにしてます。


3.リコリス・リコイル

 かなり気持ちよく終われて良かったです。千束とたきな、2人の友愛と日々を描き切ったからには、その観測できる世界こそが彼女達にとっての世界であり、そこに咲く大小の幸福を願うだけで充分満ち足りている。そんなメッセージを感じたエンディングでした。作品として明確に開示されなかった答えは、その世界の外側に在るものだから語る必要はないと、そーゆー事だと思います。また、個人的には、非常に現代に寄り添った内容だった気がしています。個人化が加速する現代社会、無理をせず、"手の届く範囲"、"今の現状維持"、に対して幸福を追求していく姿勢とか。そんな価値観とは対照的な存在として、結婚願望の強いミズキが傍にいたのかもしれません。
 "明確に開示されなかった答えは~"と先述しましたが、逆を云えば想像の余地をかなり大きく残して終わった事になります。その中で一つ、クルミに関しては"30"と云う数字が何度も出てきたので、僕は彼女をロリババアだと信じてますw 可愛いし何だかんだ人想いだし、本作でイチバン好きなキャラでした。終り方について、自分はメッセージからも好意的に受け取ってますが、手放しでは褒められない、釈然としない方がいるのも頷けるかなと。
 さユりさんによるED曲「花の塔」はガチ名曲でした。強すぎるイントロにサビメロ、後半のエモ転調もズルい。ただそれ以上に、"歪なくらいがさ きっとちょうどいいね 世界の端と端を結んで"、って歌詞が本作の全ての答えだったなと想えるのが一番デカいです。久々に満足できるオリアニをありがとうございました。


4.サマータイムレンダ(2クール目)

 1クール目から食い入るようにして見ていた本作。これ以上ない美しすぎる完結でした。絶望に絶望を重ねた果てで、ある意味実現して然るべきifの世界線だったのがロマンチックで余りに眩しかったです。巡り合わせを確かに感じる云いますか。二重の意味で無事に再会した潮と慎平は、"あの海岸"で、花火も相まって、ひたすらメインヒロインしてた潮の笑顔が鮮明な印象として残っています。また、島の人達の様子を見ていても、"あの時"とは違う差分にはこれまでの激闘を経た想いが自然と募ってくるので幸せな気分にならざるを得なかったです。
 2クール目はファンタジーバトル要素が強くなりましたが、全くSFサスペンスしてなかった訳ではないので、ある意味違いが出てて良かった気がしています。両者引けを取らない機転の利かせ方が目立ち、アクション描写はむっちゃ気合入っててアニメーションとしての満足感もデカかったです。真空状態での自分が発する音だけが聴こえる感じとかも強く記憶に残ってます。
 また、慎平が冷静さを欠いて俯瞰できず人間臭さが勝った瞬間があったのは嬉しい様で悲しい様な気分でした。ハイネが不憫で仕方がなく、彼女を救う事もしなければならない。一杯一杯だったろうによくやったな…と心底想います。彼らへの感情移入は加速する一方だったので、ベスト回である第20話「All is (not) lost.」ではまさかの"泣き"でした。自分でもビックリ。最期を迎えたひづる、”如何に命を使いきったか”と云う言葉もあり、彼女がどんな想いで島に帰ってきたかを想うと自然とこみ上げてくるモノがありました。
 もし僕がアニメにハマったばかりで、タイムリープモノとか全然経験していなかったら、本作を大好きになっていたかもしれません。それ位には魅力しかない作品でした。ありがとうございました。


5.メイドインアビス 烈日の黄金郷

 1期が2017年夏、劇場版「メイドインアビス 深き魂の黎明」が2020年1月、そして、続編に当る2期が本作と。時間が空いているのも頷けると云うか、本当に隙が無く完成された作品で、最後まで只々圧巻でした。
 揺り籠に込められた母イルミューイからの愛と呪い。これで全てではなかった、未知の想いに触れたファプタの自立及び旅立つ決意は輝きそのもので。"黄金卿"を目指した数多の死(闇)の中で、記憶や想いを"継承する"事が救いとして確かに光を放っていたと思います。ハッピーエンドではないけれど、確かな希望を感じる素晴らしい余韻でした。ファプタは、ヴエコにとっては孫の様な存在で、お互いが譲れない大切な"価値"を抱えて生き抜いてきたからこそのエンディングだったなと思います。
 また、"継承"が2期のテーマとして力強く描かれていて良かったです。プルシュカやミーティの存在感もその一つ。リコ達にとっても我々視聴者にとっても掛け替えのない存在だなと引き続き実感しながら、これからの冒険も見守っていく事になりそうです。
 あと、声と瞳がずっと特に印象的でしたね。ファプタの表情がコロコロ変わるし、久野美咲さんの演技がヤバかった。生き生きとしている血の通った感じがあるからこそ、悲痛な想いが胸に迫ってくる演技でした。
 好奇心を恐怖心で返してくる本作、しんどくて疲れるので大好き!と声を上げれないんですが、それでも見ちゃう。目の前の事に夢中にもなるし、先も気になって仕方がない。ここまで釘付けにさせる作品ってそう多くはないので、素直に凄いです。ありがとうございました。


6.ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ

 "新章 迷宮篇"が始まり11話までで、続き"深章 厄災篇"を来年1月から放送するそう。歯痒いですね。1~11話は正直普通でした。大筋の流れやスピード感、そしてヘスティア成分がほぼ無いに等しいのは3期と変わらずでもあって。良くも悪くも代わり映えしなかったなぁと。ヘスティア好きなので、もっと登場させてあげてくれ…ED映像に出せば良いと思わんでくださいw
 ダンジョンに入ってからは、パーティーとしての冒険RPG的な視聴感がやっぱり面白いなと。こんだけキャラが登場する中で各々申し分ない魅せ場があって、1人も欠けてはいけない状況、展開になっていたと思います。特に第5話「聖火の英斬―アルゴ・ウェスタ―」がベスト。ベルが助けに来るまでの流れは激アツ王道展開で、何だかんだ気持ちが乗ってしまうなと。声優さんの演技と回想が良い仕事してました。後は何と云っても、小山恭正さんの音効も堪能させていただきました。そして、窮地に立たされ続け、キャラ達と共にダンジョンの恐ろしさを改めて体感するには良い物語だったのかなと。因みにキャラは姉御肌で引っ張るアイシャと、信念から来る強さを発揮していたミコトが特に好きでした。1クールありがとうございました。


7.シャドーハウス 2nd Season

 2021春ぶり。2期も無難に面白かったです。仲間達と共にシャドー家の核心にかなり接近していく中で、相変わらず情報の開示の仕方は上手でしたね。ミスリードなんかも誘い、ちゃんとミステリしてたなぁと。
 また、1期と比較してケイトを中心に動いていたのが良かったです。まだ全てを曝け出す事はできず星つきには疑われもしたけれど、彼女なりに同期から確実に信頼を得て、徐々に勢力を大きくしていきました。リーダーらしい立ち回りで、そんな彼女を見てエミリコも奮起し、最後には班長になりましたし。ただ足並みを揃えるのではなく、目的地が定まった様な力強さが出たのが2期だった様に思います。
 先輩方の過去も知れて良かったですね。同期同士こんなに仲良かったのに分裂してしまったのが悲しすぎて、バーバラ達にも感情移入できる節が結構ありました。彼女達が失敗してしまった分まで、ケイト達が一矢報いるじゃないけど、成果をあげて欲しいなと思います。キーマンとなるであろう、アンソニーはむっちゃ怪しいし、敵にも味方にもならなそうですw 彼の事もまだ謎多く、区切りは良かったけど消化不良感凄いので、3期見れたらなと思います。ありがとうございました。


8.オーバーロードⅣ

 3期からは4年ぶり。惰性で見てしまった割合の方が大きく、未だに感情の置き所がブレるので、そこだけが自分に合わず楽しめていないポイントですかね。それでも、最終話まで見れた訳で楽しめてたんだと思います。
 4期では、ナザリックに加わったラナー王女の物語として見れば、彼女の気持ちだけを考えてスッキリしてます。自分の愛する人の為、夢を叶える為ならば、他の犠牲等は全て厭わない。そこに自身の異常なまでの頭脳を働かせ、彼とのあらゆる障壁をも取っ払ってきました。アインズ達に評価されて当然でしたね。また、彼女が歪んでしまった事自体は異常ですが、歪む過程としてはそこまで異常ではないのかなと思えます。よくある愛より執着が優るパターンと云うか、行き過ぎた一途。永遠の幸せを手に入れる為に全力でした行いが、彼にとっては同等のモノになっていくのか…。きっと彼女にとってはどーでもいいんでしょう、彼女自身が幸せでいさえすれば。
 最後に、前島麻由さんによるED曲「No Man's Dawn」は本当に名曲でした。この曲もラナー王女の気持ちを歌ったモノな気がしてならないです。ラナーにとってクライムは"私のすべて"ですから。とゆーことで、4期ありがとうございました。劇場版は見るかわかりません。



 以上、2022夏アニメ総括感想でした。

 軽く総評ですが、8作品でも満足できたクールでした。少数精鋭の方がイマの自分には合っているのかも。視聴ペースは維持できずとも、”見たい時に見て”、"見て良かった"と思える事ができたので、まだちゃんとアニメを好きでいられてると実感しています。こうして感想も書き上げられましたし。
 既に始まっている秋アニメも同数くらいになる予定です。こないだイベント参加した位には大好きな『ヤマノススメ』も4期がいよいよ始まったので、モチベは確実にあります。Twitterでの感想は不定期になりますが、またクールが終わるタイミングでは総括記事を書きますので。
 とゆー事で、ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!

 ではまた!

イベント & 聖地巡礼ガチで最高でした☺

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