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【8月5日(金)その2 福島市 ますます桃にはまる】

その後、飯舘から福島市内に移住して、すてきなカフェを訪れる。お店の名前は椏久里珈琲だ。あぐりコーヒーと読む。どういう意味かと伺ったら、アグリカルチャーの「あぐり」なのだそうだ。丁寧に焙煎した豆を新鮮な状態で淹れてくれる。福島は、東日本大震災で被災した各県の中でも、かなり問題が複雑である。すてきなジェントルマンである店主の方にお話を伺った。いつか村全体で飯舘に帰りたいと思いつつ、やはり10年経つと、若い人を中心に故郷へ帰ることが難しくなってくるという。すでに避難先でコミュニティができてしまうと、インフラのまだ薄い元の地域に、なかなか帰れないだろう。お話を伺いながら、ケーキと珈琲を頂いた。珈琲は大変美味しかった。さらに、この桃のケーキが絶品だった。(二人しか当たっていないのだ!あたらなかった人もいるのに、ごめんなさい!)福島、特に飯舘には、「までい」というすてきな言葉がある。大事に、とか、手間を惜しまないで、という意味だ。震災の前に、この飯舘のまでいに関する本を読んでいたことを思い出す。このコーヒーやケーキのように、までいに作られた丁寧なものが福島にはたくさんある。
このカフェは、インテリアも素敵である。エントランスは3段の階段があるが、隣に自然な雰囲気のスロープがある。花壇で彩られていて、ここをベビーカーや車いすで通るのは、幸せな気持ちになるだろう。こんなところも、までいだなあ。

階段とスロープ 店の案内
カフェの入り口
店の入り口のスロープ画像
自然なスロープになっている

その後、ホテルにチェックインして、夕方、福島のわらじ祭りを見る。足腰が丈夫になるように、と、巨大なわらじを担いで町内を練り歩くのだが、市長さんがそのわらじに乗って挨拶をするのがおかしかった。まだまだ知らないお祭りというのが、世の中にはたくさんあるんだなあ。いろいろなチームが参加して踊るのだけど、「服装が和風であること」が条件なのがユニークだと思った。

巨大なわらじがたくさん
かつがれたわらじの上に乗る市長
市長さんを乗せたわらじが道を進む

このお祭りにも、ちゃんと車いす席が設けられている。かつて、福島県のユニバーサルデザイン委員としてUDを推進していた時、「祭りのUD」を検討していたことを思い出す。会津田島の花嫁行列などを、どうすれば、地域の高齢者に見てもらいやすいかを話し合ったものだ。震災後はなかなかUDを進めるのが難しいと地域のNPOがこぼしていたけれど、少しずつ変わってきているのだろう。

車椅子席の案内
会場に設けられた車いす席

神社で茅の輪めぐりをして、円盤餃子の満腹さんへ。和合さんのサイン色紙があったりする有名店だ。今日の福島のみなさんも合流し、とても楽しい一夜であった。ま、私はさっきの桃ケーキの余韻にひたっていたのだが。。

満腹餃子の店 のれんがでている
福島の人気店 満腹餃子 予約必須らしい
円盤型にずらっと餃子が並ぶ
これが名物 円盤餃子

その後は有志でバーの名店、FURUKAWAへ。ここでも、桃とシャンパンを合わせたカクテルなどを頂く。絶品。ももがあるの斎藤さんや自治体の方と痛飲。福島の女性たちは強い!そして美しい!この桃のように甘く、かぐわしく、忘れがたい。福島の底力を感じた夜であった。

桃のカクテルの入ったグラス
桃とシャンパンのカクテルは絶品だった


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