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NPOは0円からOfficeを導入できる?Techsoupをご紹介

はじめに

NPOのバックオフィス省力化に関する記事をいくつかまとめてきました。この記事では、主にその中でご紹介したサービス内、NPOが無償または安価で使用することのできるTechsoupについて、特に河原部社が利用しているものについてご紹介をしてみたいと思います。

この記事は、以下の記事をきっかけに書いてみました。よかったら、こちらもご覧ください。

Techsoupとは

社会課題の解決や社会変革に取り組んでいる非営利法人のみなさんに対して、業務に必要なIT製品やサービスの提供および、ITに関する知識と活用する力の促進支援を行っています。

https://www.jnpoc.ne.jp/en/wp-content/uploads/techsoup_20211203_web.pdf

わかりやすいリーフレットを見つけましたので、こちらを見ていただけるとよく分かると思います。ここでは、特別価格で使えるソフトウェアの例としてMicrosoft 365やAdobe Creative Cloud、Zoomなどが紹介されています。

その場ですぐに利用できるわけではなく、まずは団体登録と寄贈資格の審査が必要になります。河原部社で団体登録を行ったのは、ずいぶん前になりますので、団体登録の説明は以下のWebページを参照してみてください。

河原部社でTechsoupを利用して導入したサービス

Microsoft Office Standard

こちらは現在はMicrosoft 365 Nonprofit Cloud Subscriptionに移行してしまっているようですが、引き続きOfficeのデスクトップアプリケーションが利用できるオプションもあるようです。河原部社としてはMicrosoft 365 Nonprofit Cloud Subscriptionに移行後に申請を行った経験はないのですが、以下のようなオプションだと最初の10 ライセンスまでは無料との記載がありますので、引き続き、無料でOfficeのデスクトップアプリケーションの利用ができるようです。

Microsoft 365 Business Premium
最初の10 ライセンスまでは無料。 追加ユーザー:540円/ユーザー/月
WindowsとOfficeのデスクトップアプリケーションを必要としている300ユーザーまでの小規模から中規模程度の非営利団体に最適。
Windows 10 Businessアドオン付きWindows 10 Pro版
PCとMac用のOffice デスクトップアプリケーション。タブレットとスマートフォン用のアプリケーション付き
デバイス設定とデータポリシー用の簡素化された管理コンソール
Officeアプリケーション、Eメール、インスタントメッセージ、HDビデオ会議、1 TB 分の個人用ファイルストレージ・共有、セキュリティ機能などへのクラウドベースのアクセス

https://www.techsoupjapan.org/node/5395

河原部社としてもOfficeを無料で使うことができるので非常に助かっています。ちなみに一般価格は¥2,390ユーザー/月のようです。

Google For Non Profits

河原部社では、この仕組みを使ってG Suiteを無料で使わせてもらっています。スタッフのメールアドレスの発行や、Googleドライブでのファイル共有など、河原部社の中核を担う、なくてはならないサービスとなっています。
河原部社では現在、G suiteのみを利用していますが、他にも結構使えそうなサービスがあるようです。

G Suite for Nonprofits:Gmail や Google カレンダー、Google ドライブなど、G Suite に含まれる有料のサービスを無料で利用することができます。IT コストを削減できるだけでなく、スタッフ同士がより効率的に、協力して働くのに役立ちます。また、年中無休 24 時間体制のカスタマー サポートも利用可能です。
Google Ad Grants:Google 広告を無料で利用することができます(月額 1万米ドル分)。団体の活動の広報やボランティアの募集などに活用することが可能で、効果的な広告とそうでない広告をきちんと測定することで、全体としての 広告効率を高めることもできます。
YouTube Nonprofit Program:YouTube のライブ ストリーミングや Call-to-Action オーバーレイ、また YouTube キャンペーンなどの機能を活用することで、団体の理念や活動内容を多くの人々にわかりやすく伝えることができます。動画コンテンツの制作のために、 YouTube Space を活用することも可能です。
Google EarthとGoogle マップ: Google Maps Platform のクレジットをご利用いただき、人々がその地域のプログラムやリソースを簡単に探せるようにすることができます。また、Google Earth と Google Maps Platform を使用すれば、データを視覚的にわかりやすく表示して、活動の効果を確認したり共有したりできます。 Google Earth Pro は世界中の企業、政府、専門家によって、データの可視化や敷地計画などの目的で使われています。

https://www.techsoupjapan.org/support/google/FAQ#02

Adobe Creative Cloud All Apps Plan

1年目は60%引き、2年目以降は40%引きで利用できるようです。Adobe製品は非常に高いので、非常に助かっていますが、もう少し安いといいなあと思います。
1年目と2年目以降の割引率が違うのも注意点かと思います。
河原部社では主にIllustratorとPhotoshopを使用しているスタッフが多いですが、全部で8つのアプリケーションを利用できるとのことです。

Adobe Photoshop CC は 、2D、3D、モーショングラフィック用の画像編集プログラムです。グラフィックデザインに便利な多くの機能に加え、科学分野や工学分野でもご利用いただける採寸、分析機能も兼ね揃えています。
Adobe Photoshop Lightroom CC は、写真の閲覧、最適化、修正のための写真処理、画像管理ツールです。
Adobe Illustrator CC はプロのアーティストやデザイナー向けのベクターグラフィックツールです。
Adobe InDesign CC は、プロの出版デザイナー向けの豊富で複雑な書類作成用のページレイアウトプログラムです。InDesign の作成物は様々なファイルフォーマットに出力することができるため、ひとつの書類を印刷物や電子メディアで使用することができます。
Adobe Premiere Pro CC は、時系列でビデオ編集ができるプログラムです。複数のハイクオリティのフォーマットもサポートしています。
Adobe After Effects CC は、映画やビデオ内のモーショングラフィックやビジュアルエフェクトを作成、編集するためのツールです。
Adobe Audition CC は、デジタルオーディオファイルをマルチトラックかつノンディストラクティブな環境にて録音、編集するためのソフトウェアです。
Adobe Dreamweaver CC は、Web サイトや Web アプリケーションをデザイン、コーディング、開発、公開するためのプロ仕様のオンライン開発ツールです。

https://www.techsoupjapan.org/node/5399

Techsoupのデメリット

サービスごとに手続きがバラバラ

Techsoupが若干使いにくいと思う点は、寄贈申請がサービスごとに違うことが多いことです。以前のMicrosoftの場合は寄贈申請後の手続きが全部英文だった覚えがあります。Techsoup上でサービスを選ぶ画面までは全て一緒なのですが、その先は新たなサービスを寄贈申請する場合は、毎回手順を確かめながら進める感じになるかと思います。

その場で使い始めることはできない

あとは、寄贈申請が完了するまでに時間がかかりますので、必要な時にすぐに使えないことが多いと思います。お安く利用できる分、時間と手間がかかってしまうのが難点かなと思います。

今は、ほとんどサブスクリプションで、その場でダウンロードできることが多いので、その分デメリットを強く感じてしまいますが、電気屋さんまで箱に入ったCD-ROMのソフトウェアを、わざわざ買いに行っていた頃と比べると、まだ導入までの時間は短いかもしれません。

さいごに

techsoupは無償または安価にサービスを導入できる、NPOにとっては非常に重宝するサービスと思いますが、あまり情報がないようでしたので記事にしてみました。一番大変と思われる団体登録の解説を詳しくできたらよかったのですが、今回は割愛させていただきました。techsoupで新しく寄贈申請することがあればまた、追記したいと思います。この記事が何かのご参考になれば嬉しく思います。

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