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コモン付き賃貸とコレクティブハウスって、どう違うんですか?

今日は賃貸をお探しの方からの質問に答えていきます!
みなさん、こんばんは。コレクティブ研究家のくぼゆみです。
先日、まちのもり本町田をご案内した方からこのような質問をもらいました。

コモン付き賃貸というものとコレクティブハウスというものがあると聞きました。
どう違うかわからないです。
まちのもり本町田にお問い合わせのYさんより

以前、シェアハウスとコレクティブハウスがどう違うかはこちらの記事でご紹介させてもらいました。

先に結論

運営の主体が「管理会社」か、「居住者」かの違いで
暮らし方が違う。

コモン付き賃貸とは?

まず、コモン付き賃貸というのは、株式会社コプラスにて企画運営している賃貸物件を指しています。一般的な言葉ではなく、コプラスオリジナルです。
私はコプラスに入社後9年 コプラスのコモン付き賃貸であるクルム浜田山の運営を担当さてもらいました。

先日開催した、菜園ワークショップ(冬野菜の植え付け) @屋上菜園

コモン付き賃貸、名前の通り、
コモンが付いてる賃貸物件です。

コモンってなんなん?

そもそもコモンって何を指しているのか、後でご説明するコレクティブハウスにもコモンという言葉が出てきます。

コモン common

Weblio英和辞書では
https://ejje.weblio.jp/content/common
形容詞
(common・er,common・est; more common,most common)
A (比較なし)
1a(二つ以上のものに)共通の,共同の,共有の.
用例
a common language 共通の言語.
common interests 共通の利害.
common ownership 共有, 共有権.
common property 共有財産.

b叙述的用法の形容詞 〔+to+(代)名〕〔…に〕共通して.
用例
Love of fame is common to all people. 名誉欲は万人に共通する.

2社会一般の,公衆の,公共の.
用例
the common high road 《主に英国で用いられる》 公道.
⇒common pleas.

3【数学】 共通の,公….
用例
⇒common denominator 1, common fraction.

住まいにおける
入居者さん共通の、
入居者さん共同の、スペース

という意味で、コモン(共有・シェアスペース)と使います。

具体的なコモンはどういうところ?

その物件によって、コモン(共有・シェアスペース)は違いますが、
浜田山だと、【屋上菜園・コモンルーム・中庭】を3つのコモンとしています。物件も16世帯でコンパクトですから、そんなに多くないです。

一方、全部で73世帯のまちのもり本町田は、コモンスペースだけで320㎡あります。

色のついているスペースがコモンスペースです。
このスペースが部屋を契約すると、自由に使える、ということになります。

コモンスペースは共通・運営主体が違うコレクティブハウス

最初の結論でお伝えした、運営の主体が「管理会社」か、「居住者」かの違いで暮らし方が違う。という点ですが、コモン付き賃貸は、
コモンスペースを使える権利のある、賃貸契約(賃貸物件)なので、何か運営に関わるということはありません。【運営の主体は管理会社】

一方で、コレクティブハウスは、以前の記事でもご紹介しましたが、
そこの賃貸物件(コレクティブハウス)に住む皆さんで、意見を出し合いながら、このハウスでどのような暮らしをしていくかを居住者が決めていきます。決めて、それを実行するのに、組合を作っている、ということです。
【運営の主体は居住者】

コモンスペースのスペースは物件によって違いますが、考え方はほぼ一緒です。そこに住む皆さんが使える場所。

運営の主体が居住者だと何が違うのか

では、運営主体が居住者か、管理会社か、によって何が違うのでしょうか。

普通の賃貸借契約の場合、管理費や共益費というものを払うところが多いですよね。これは、賃貸物件全体の管理や共用部のメンテナンスなどを実施するための費用が一般的です。

運営主体が管理会社だと、管理会社や大家さんにとって都合のよい清掃会社や清掃回数などで、それに居住者は特に口出ししないことが多いと思います。口出ししようという人も少ないでしょうね。管理費というお金で勝手に決められた清掃というサービスを買っているのと同じだと思います。

これ、運営主体が居住者だとどうなるでしょうか。
自分たちが暮らす物件で、清掃の回数は本当に週5日必要でしょうか?
もしかしたら、週3日でもいいのかもしれません。
いやむしろ、清掃は自分たちでやるので、清掃の費用は払いません。ということもあり得ます。自分達で運営を主体的にやるので、そういうことも可能です。

私の住んでいる多摩市のコレクティブハウスでは、毎月コモンスペースは居住者みんなで掃除します。
加えて毎週の掃除当番や鍵当番や水やり当番などがあります。
自分たちで運営するので、掃除するのが嫌になったら、お金を払って業者にはいってもらうこともできます。自分達で決めることが主体的にできるからです。

本来、暮らしは住み手が主体のはず

結論でお伝えした、運営の主体が「管理会社」か、「居住者」かという違いですが、なんとなく分かるような、わからないような・・・という方がほとんどだと思います。だって、皆さん管理会社主体・大家さんがサービスでやっている賃貸物件というところがほとんどだから、なかなかぴんと来ないんですよね。

でも本来は、自分たちの暮らしは自分達で決める、住み手が主体のはずです。1つの家庭だと納得いただけると思いますが、それが賃貸物件全体のこととなると、全然想像ができないんですよね。
昔の長屋のような暮らし、とお伝えすると何となくわかる、というかたもいらっしゃいます。

コモン付き賃貸とコレクティブハウスという暮らしの違いを見て、
改めて暮らすことの主体について考えていただく機会になればと思います。
ちなみにご質問いただいたYさんは、まちのもり本町田のコモン付き賃貸にご契約いただきましたヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪ 運営主体として自ら考える事は難しいけど、コモンスペースがあって、いろいろ使えるのは嬉しいし、おもしろそう!ということで、決めてくださいました。それくらいの感覚が馴染みやすいのかもしれないですね。

最後に先日UPされていた、コレクティブハウスの記事をご紹介しておきます。今、コロナ禍で注目が集まりつつあるかもしれませんね!
個人的にすごくうれしいです!

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