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不動産エージェントはソーシャルワーカーなのかもしれない。

不動産フリーエージェントになるべく目下住宅の購入について勉強中のコレクティブ研究家のくぼゆみです。

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【libro-work】リブロ-ワーク
lilife生活/linkつながる のli
bro
はスウェーデン語で という意味

先日、この本を購入しました。

コロナ禍の相談支援の現場

このコロナ禍において福祉業界が支援困難な状況にあることは明白です。
昨年まで不動産管理会社に勤め、賃貸の案内のときにマスク着用を必須として接客するだけでも、相手の表情が読み取りづらいことは幾度とありました。

コロナ禍でなくても、意思表示が難しい状況に置かれている病気の方、高齢者、障がいをお持ちの方、子どもたち
いろいろな人が住んでいるからこそ、まち・地域を支える福祉関係者の皆さんのご苦労は大変なものだと感じています。

神保町にある岩波ブックセンターで、この本を手に取り、少しでも福祉の現場の状況がしれたらと思い、購入しました。

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読みすすめると、緊急事態宣言下(2020年4月)の厳しい現実のやり取りを少しだけ見ることができました。文章に表せない厳しい状況がもっとあったのではないかと想像します。

【ソーシャルワーカーは何ができるのか-コロナ禍での経験を通じて-】

この章の中盤から、内容に既視感を感じ始めました。

これ、エージェントの勉強会で言われていることに似てる?
本質的なことはもしかして一緒なんじゃないか?

本文のいくつかを引用させていただき、今私が感じている不動産フリーエージェントに通じることをまとめたいと思います。
では、ソーシャルワーカーとはそもそも何なのでしょうか?

ソーシャルワークは、社会変革と社会開発、社会的結束、および人々のエンパワメントと解放を促進する、実践に基づいた専門職であり学問である。
社会正義、人権、集団的責任、および多様性尊重の諸原理は、ソーシャルワークの中核をなす。ソーシャルワークの理論、社会科学、人文学、および地域・民族固有の知 1を基盤として、ソーシャルワークは、生活課題に取り組みウェルビーイングを高めるよう、人々やさまざまな構造に働きかける 。
           ソーシャルワーク専門職のグローバル定義より

本誌では、

ソーシャルワーカーは、悩みごとを抱える相談者と、その人を取り巻く管協に働きかけて、その人自身が悩みごとに向き合って解決するプロセスを支える役割を持っています。助言や指導というより、一緒に考える存在です。
朝比奈ミカ「ソーシャルワーカーは何ができるのか」
(岩波ブックレットNO.1039 P.5)

と、書かれています。
これって、エージェントにも通じることではないかと感じました。
ソーシャルワーカーにとって大事だな、と本誌を読んで思ったことは、不動産フリーエージェントでも大事にしたいポイントでもあると思いました。

共通大事POINT

・相談者の置かれた状況を分かりやすくすること
・相談者の立場に立って、不利益が生じないように働きかけること
・全体を俯瞰してみること
・問題を複眼的に把握し支援に幅を持って臨むこと
・相談者本人を理解する、”その人の身体の中に入ってその人の目と耳を使って、その人の気持ちになって、その人の思考パターンにならって、周囲の世界を見てみたらどんな風に見えるかを想像してみる”、想像を試みること

ソーシャルワーク・相談支援・権利擁護としてとても大事に福祉の中では考えていることは、エージェント(代理人)として仕事をするときにもとても大事なことなんだと改めて感じました。

不動産フリーエージェントのお客様(相談者)は、住宅に関する悩みを持っていらっしゃる方です。このまま賃貸でいいのか?買ったほうがいいのか?購入するのならどのような住宅なのか?

その相談者のことを親身になって、代理人として、その方の希望に応じた最適解を不動産という形で相談支援することがエージェント活動なのではないかと、今の段階では理解しています。

最後に、本誌の20頁に書かれている、とても共感できた文章を

仮に、少しその人に近づけたとして、それはあくまでもその時点でのことに過ぎません。

人の気持ちは移ろいやすく、脈略がなかったり、ただの思いつきだったりすることも常です。

理解したつもりの本人が想定外の残念な判断や行動をしたときに、熱意のある相談員ほど、その人に傾けた時間とエネルギーを浪費したように感じて相談者自身を責めてしまうこともありますが、所詮はその人の人生です。

わかったつもりになること自体が間違っているとも思います。

朝比奈ミカ「ソーシャルワーカーは何ができるのか」
(岩波ブックレットNO.1039 P.20)

だから、支援や活動において対話し続け、共に考える存在でありたい。
そんな風に思いました。

福祉・ソーシャルワークって

福祉は弱者のためにある、そう思われている人もいると思います。
私は、福祉とは「よりよく生きること」WELLBEING だと考えています。
「よりよく」、は一人ひとり違います。
一人ひとり違うから、その人の考えを尊重する。
他人のことはわからない、だからこそ、理解しようとしてみる。
想像してみる、対話する。

思わぬところで、エージェントと福祉がそんなに遠くない気になりました。

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