1986年5月 湖のひみつ
まず、最初に謝っておきます。
過去の軽率な行動をお詫びいたします。申し訳ありませんでした。若さゆえとお許し下さい。
1986年のゴールデンウィーク、高校からの友達6人でクルマ二台に分乗、渋滞覚悟で山中湖方面へドライブに行った時の事。
連休の観光地ということで、山中湖の周回道路は止まりそうで止まらないくらいの渋滞だった。おみやげ屋が固まっているあたりで、手に何か食べ物を持った女性二人が、横断歩道でクルマが途切れるのを待っているのが見えた。
なかなか止まらないクルマの流れ、自分たちのクルマが横断歩道のふたりの前へ・・・
友達“K君”のクーペの助手席に乗っていた私は「どうぞーっ!」と思い切り愛想よく軽薄に、しかもジェスチャー付きで横断を促した。向かって左側のウエーブのかかったセミロングの女性が、ニコッと笑って会釈、そしてふたりが横断歩道を渡って行きます・・・
「かわいいなぁ・・・」
「フロントガラス越しに見ても、セミロングの子はかわいい!」
「よし・・・」
「あれ?見覚えがあるぞ!?」
目の前を横切るセミロングの女性がこちらを見て再び会釈しています。
「えっ!?・・・えぇっ!マジ?」
な、なんと・・・
そのセミロングの女性は・・・
原田知世ちゃんではありませんか!見覚えがあるどころか知世ちゃん!
もうひとりの女性はマネージャーさんだろうか?スタッフだろうか?お友達だろうか?姉の貴和子さんじゃなかったのは間違いない。
マジかわいい!ホレたぜ、乾杯!「時をかける少女」の芳山君が土曜日の実験室からタイムリープして、目の前にいるんだぞ、オイ!(このくらい興奮した)
道を譲った美談のようだが、実は、実はね・・・
かわいい子だったら、ナンパしようとしてたんだよ(汗;)
K君と言ってたの。だから、クルマを止めて道を譲ったの。
我々世代憧れの原田知世をナンパしようとしたのだ。なんと身の程知らずだこと。しばらくは、知世ちゃんがテレビに出てくると照れくさかった。
なお、このニセ美談は、「原田知世ナンパ未遂事件」として、後々も飲み会のネタになり、良き思い出になっている。
「どうしてますか」って、あの時の知世ちゃんの笑顔は今でも頭に残ってるし、いつまでも忘れないよ。
そして、ファンのみなさん、本当にごめんなさい・・・
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