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おうち英語のススメ

1.「我が子に英語が話せるようになって欲しい」という親の願い 

 私の英語好きを知っているママ友から多い相談は、「自分の子供に英語を話せるようになってもらうにはどうしたらいいか?」ーというもの。

 私自身手探りながら、辿り着いた我が子達の英語力をサポートする方法は・・・ある教育熱心なパパ友から仕入れた情報に基づくもの。そのパパ友=職場の同僚で、よく仕事の合間の雑談で、彼が3人のお子さんに使った教材や、学習のサポート方法について折に触れて聞いて、吸収していた。その中で私が特に関心を寄せたのが、「フォニックス」の教材。


 私は10代の頃から海外志向が強く、実際に自分の意志で外国に長期で身を置く経験を幾つも重ねて、英語が話せると、世界が広がるという感覚をもっている。物理的な世界だけでなく、心理的に自分所属する国の境界を超えて生き抜いた自信や、自分には国籍以外の土地でも、条件が揃えば人生を選択できるという、そんな感覚。静かな自信に基づく解放感とでも言おうか。そんな感覚を我が子達にも味わってもらえたらと、私自身が、娘達が英語が話せるようになるサポートをしたいと思っている。で、そのパパ友オススメの教材を子供達が毎晩寝る前に、10分程度聞く→声に出して発音してもらう、というミニミニ・レッスンを敢行中。

2.実際の「おうち英語」って?

 ところが、睡眠重視の我が家では、8時台の就寝が常。なので、就寝がこれより遅くなりそうな晩は、英語のミニミニ・レッスンはお休みになる。そんな時、「今晩は英語できる??」と、就寝時間が近づくと質問してくる娘達。「じゃ、急いで寝る用意しようか?」と言って、英語のレッスン時間を捻り出す我が家。

 ある時、なんで我が子達はこんなに英語に興味があるのか、フト考えたら、キッカケはNHKの「英語で遊ぼ」という番組だと思い当たる。

 そう言えば、この番組も職場の英語好きな同僚(別のパパ友ということになる)が、自分の子供に毎朝見せていると言っていたので、我が家も試しに、当時まだ2歳と5歳の娘達に、毎朝予約視聴して見せたものだ。毎朝6時25分(今や視聴時間が異なるが)になると勝手にTVが付いて、放送が始まるというのを1年くらい続けていたら、我が子達は、英語の発音と日本語の発音は異なるというのをよく理解するようになった。しかも、おもしろ楽しいという感覚とともに。

 因みに、この番組の秀逸なところは、博士こと厚切りジェイソンが、英語の発音の正確さを手作りの機械(と言っても、紙やストローなんかでこしらえる工作的なシロモノ)を出演する子供達に実際の発音をさせて、発音ができていればその機械がきちんと動くという、子供に日英の発音の違いを可視化する素晴らいシステムを作り出すから、感動ものである。

3.モチベーションという土台
 

 これに加えて、私のイギリス留学時代の韓国人の親友(イギリス在住)が、我が家から数駅離れたエリアに数年間住んでいたという時期がある。その韓国人の友と私は、若かりし頃に修士号をとるべく切磋琢磨したが、20年経って同じ年頃の子供達をもつ母親同士となり、子育てや仕事に対する悩みなど、会うたびにペラペラおしゃべり。そんな母親(私)が英語でさも楽しそうに会話するのを目の当たりにした我が子達は、なんとなく世界の広がりを実感する経験の一端を得たのかもしれない。長女4歳、次女2歳からの2年間かだったなと思い起こす。

 娘達の脳、脳裏とでも言おうか、自分達の大人になった姿を大好きな母親に重ねて、英語を手繰る自分のイメージでももったのかもしれない。彼女達が、それから数年経って、「さて英語のお勉強をしよう」という時期が訪れて、ノリノリで毎晩10分間レッスンをするモチベーションの土台が築かれた時期があったのだと考えている。

4.継続することの難しさ

 ところで、学習の技法をまとめて話題になった、読書猿さんの「独学大全」の第4部に、英語(外国語)独学の骨法という章があるけれど、第一の骨法は毎日続けること、と当たり前なるも容易ならざることが書かれている。その容易ならざることをするためには、娘達の英語に対するなんとなくの好感、世界の広がりを感じられるような経験、私の英語好きが伝播される機会をまずもって与えることができたのはよかったなと思う今日この頃。

 毎日続けることはもちろん難しいけれど、送り迎えもいらない、寝る前のミニミニ・レッスン習慣は、ハードルが比較的低い英語学習だとオススメしたい。自分は英語は好きではない、英語に自身がない、英語にコンプレックスがある、そんな親御さんも多いのは、言われて久しい日本の公教育の英語教育の負の遺産なのだと思う。

 そんな時こそ、我が子とともに学び直しをし、学ぶことの楽しさを、憩いの場である「おうち」で続けていくことの意義を、子供達は親御さんの楽しむ姿とともに感覚的に享受すると思い、ママ友たちには、選りすぐりの教材を携えながら、おうち英語のススメをしている。


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