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インクルーシブデザイン事例インタビュー

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インクルーシブデザインに取り組まれているブランドや企業様へのインタビューをご紹介します。プロダクト、サービスに込められた思いや開発秘話をお届けいたします。
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線1本からのデザインーできることを自信にする「シブヤフォント」ー | インクルーシブデザイン事例インタビューVol.8

障がいがある人が書く文字をフォントに。学生のアイデアから生まれた「シブヤフォント」ーシブヤフォントが生まれたきっかけをお聞かせくださいー ライラ氏:2016年、渋谷区長が「渋谷ならではのお土産を作ろう」と渋谷区のいろんな部署に呼びかけ、これに障がい者福祉課が手を上げました。そして、すでに世田谷区などで福祉施設でのものづくりをテーマに商品のパッケージ制作や販売を行っていたシブヤフォントの現共同代表の磯村に声がかかりました。 どんな商品がいいだろうと関係者で考えていた時に、磯

誰かの生きづらいを誰かの価値に「ouca」 | インクルーシブデザイン事例インタビューVol.6

インナーアパレルを展開するouca。最初のキッカケは祖母との何気ない会話からーまずはじめに、ouca様の活動内容を教えてくださいー 田村氏:oucaは、インナーアパレルの企画・製造・販売を行っているブランドになります。「ouca」というブランドの名前は、「人生を謳歌する」という意味で名付けました。私自身は幼い頃から物作りが好きで、小中学生の時に思い描いた洋服を作るという仕事をずっと続けて来ました。そんな中で、服作りと「人生を謳歌する」という私の思いを掛け合わせて、「ouca

不安と向き合うVRコンテンツ「TRAIN」|インクルーシブデザイン事例インタビューVol.5

自分自身のパニック障害を克服するためのツールとして生まれた「TRAIN」-はじめに、「TRAIN」というVRコンテンツの概要と電車に焦点を当てたきっかけを教えてください- しろ氏:「TRAIN」は電車に乗ることが苦手な人のために、電車に乗る行為を疑似体験できるコンテンツです。 実際に電車に乗ることが難しい方向けに、まずはVRで電車の風景や乗り方や車内に慣れてもらうことを目的としています。 電車に焦点を当てたきっかけは、私自身がパニック障害の治療を受けている間には数多くの日

「川崎市 短時間雇用プロジェクト」|インクルーシブデザイン事例インタビューVol.4

障害者の「働きたい」を実現する! 週20時間の壁の突破へ。川崎市が推進する「短時間雇用プロジェクト」紹介-「短時間雇用プロジェクト」のコンセプトやスタートのきっかけについてお伺いします- 平井氏:障害のある方の働くフィールドを広げることがメインのコンセプトになります。 民間企業や国、地方公共団体などが一定以上の割合で障害者を雇用することを義務づけた「障害者雇用率制度」では、企業の障害者雇用率にカウントされる障害者の働く時間数が決められています。以前は週30時間で、今は20時

障害ある社会をデザインで変える「エキマトペ」(株式会社方角) | インクルーシブデザイン事例インタビューVol.2

株式会社方角(ほうがく)活動概要と名前の由来-まず初めに、活動内容に関してお聞かせてください- 方山氏:株式会社方角は、聴覚障害者の方をはじめ、コミュニケーションにバリアのある方々を主にデザインで支援する会社です。 具体的には「エキマトペ」という駅の音を視覚化するサービスの提供や音声認識アプリのUI/UXなどのデザイン業務なども行っています。他にも、聴覚障害者の方に特化した求人プラットフォーム「Gratuna(グラツナ)」を運営しています。 -「方角」という社名の由来をお

すべての服を、あなたの服に。「キヤスク」| インクルーシブデザイン事例インタビューVol.3

障害を持つ方でも着たい服を諦めない! 着やすさから「好み」で選ぶ「キヤスク」。 サービス紹介-最初に、「キヤスク」というサービスの内容についてお聞かせください- 前田氏:「キヤスク」は、主に体の不自由な方向けに洋服のお直しをするサービスです。オンラインで受付からお渡しまでを行っています。 何のためにやっているかというと、通常一般的には洋服を選ぶときは自分の好みのデザインや色で「これ着てみたいな」と選ぶと思いますが、体の不自由な方や障害のある方は、自分の好みよりも「着やす

だれもが心地よく自由な使い方ができるノート「mahora」(大栗紙工株式会社)| インクルーシブデザイン事例インタビューVol.1

知名度も自社製品の経験もない中でスタートした「mahora」-初めに「mahora」を含む大栗紙工、もしくは「OGUNO notebook」の活動内容を教えてください- 大栗氏:私たちの会社名は大栗紙工株式会社です。 mahoraを含む自社ブランド名をOGUNO(オグノ)といいます。 はじめは、OGUNO notebookと、notebookを付けていたのですが、商標登録の関係でOGUNOに短縮してブランド名にしております。そのため大栗紙工株式会社が会社名で、OGUNOが自