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「使いやすさ、アクセスしやすさを実現するB2Bサービスのデザインとは?」イベントレポート:オープニングトーク

【イベントテーマ】:使いやすさ、アクセスしやすさを実現するB2Bサービスのデザインとは?
【開催日】:3月8日(水)18:30~
【登壇者】:保坂 浩紀氏(AI inside 株式会社)、伊原 力也氏(freee株式会社)、大村 健太(CULUMU)、川合 俊輔(CULUMU)


川合:今回のテーマの背景についてご説明します。
日本は少子高齢化や人材のグローバル化、障害者雇用の増加など、社会が変化しています。それに伴い、BtoBのデザインにおいても高齢者の方、障害者の方、海外の方の使いやすさやアクセスしやすさも変化していく必要があると考えています。またそういった方々だけではなく、BtoBツールでは、新人の方からベテランの方まで幅広く使える「使いやすさ」が求められるシーンもあります。

これからの業務システムに必要とされること
これからの業務システムに必要とされること

デジタル化の加速

川合:特にリモートワークが推奨され、デジタル化がどんどん進んでいます。その一方でデジタルの領域は取り残される方が増えやすい領域でもあります。そういった方々が取り残されないサービス作りというのも今後社会的に必要とされてくるのではないかと考えています。
今回のイベントに申し込みいただいてる方の中にはデジタル分野でお仕事をされている方々が多いなという印象があります。我々がこういったことを意識するとより幅広い方々に使っていただけるサービスが作れるんじゃないかなと考えています。

業務システムを取り巻く現状
業務システムを取り巻く現状

労働者の高齢化

川合:仕事をされている生産年齢の人口減少がありつつ、IT人材もどんどん不足しています。

生産年齢人口は減少し、IT人材は不足している
生産年齢人口は減少し、IT人材は不足している

川合:また、2030年には25%、4人に1人が65歳以上になると予測されています。したがって高齢者の労働者の方が増えていくことがほぼ決まっている中で、そこに対してデザインをどう提供していくかというところが、一つテーマになるんじゃないかなと考えています。

2030年 4人に1人が65歳以上となる。今まで以上に高齢者の労働者が増える
2030年 4人に1人が65歳以上となる。今まで以上に高齢者の労働者が増える

外国人労働者の増加

川合:外国人の労働者もどんどん増えているので、今まで我々が使っているようなサービスを外国人の方が当たり前に活用できるようにすることも必要だと考えています。

外国人労働者も、増えていく
外国人労働者も、増えていく

障害を持つ労働者

川合:デジタル庁でも活動が推進されていますが、障害を持った方々が働ける環境作りが求められています。 元々努力義務だった企業の障害者雇用の推進が義務化されているなど、アクセシビリティがさらに加速するのではないかと思います。

障害を持った方も働ける環境づくりが、より必要とされる
障害を持った方も働ける環境づくりが、より必要とされる

川合:その他にも発達障害の方の特性を活かし、多様性を持ったチームビルディングであったり、業務の推進、ニューロダイバーシティの推進というところも今、注目されています。

ニューロダイバシティの推進

川合:特にグローバル企業などは、そういった考えでどんどん取り入れ始めており、数年後には日本でも注目されてくるのではないかと考えています。

今後は、デザインする際に多様人々が活用することを前提として、アクセシビリティやユーザビリティの必要性が再注目されて行くのではないかと考え、今回のデザインイベントのテーマを「使いやすさ、アクセスしやすさを実現するB2Bサービスのデザインとは?」としました。

それでは、皆さま宜しくお願いします。

ニューロダイバシティの推進
ニューロダイバシティの推進

登壇者プロフィール:

川合 俊輔(かわい しゅんすけ):株式会社STYZ UX Designer / CDO
グローバル10拠点で展開するデザインファームTigerspike株式会社にてUXデザイナーとして従事。その後、スタートアップ数社でデザイン組織の立ち上げやプロダクトマネージメントを行う。
株式会社STYZに参画し、インクルーシブデザインスタジオ「CULUMU」を設立。
2018年からは芝浦工業大学でUXデザイン演習の非常勤講師を務め、人間工学をベースにユーザー中心のプロセス、ユーザビリティ評価手法、UXデザインの研究に従事。その他に、UX関連書籍の執筆・翻訳を行う。


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