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あいち朝日遺跡ミュージアム 企画展「ヤジリの考古学」をもっと楽しめる!おすすめ本5選

注目の特別展にあわせて、CUMAGUSおすすめの5冊を紹介するマガジン
「特別展・企画展をもっと楽しめる!おすすめ本5選」

今週は、あいち朝日遺跡ミュージアムで開催されている企画展
「ヤジリの考古学」(4/27~6/23)をピックアップ。
本日のブックリストはこちらです!


企画展紹介

今回の企画展は、狩りや戦いに用いられてきた弓矢に着目し、矢の先端に付けられた「ヤジリ(鏃)」を取り上げます。朝日遺跡からは1000点を超える石鏃(石のヤジリ)が出土しています。

手の平に乗る小さな石器には、細かな加工が施され、その端正なデザインには土器とは違った魅力があります。ヤジリ(鏃)は石だけでなく、木、骨角、金属など様々な材質で作られてきました。また、朝日遺跡では矢を射出する弓も出土しています。

本企画展では、本館及び愛知県埋蔵文化財調査センター(弥富市)が所蔵する縄文時代から戦国時代までの出土品から、主なヤジリ(鏃)に関する資料を展示し、その変遷、技術を紹介します。

また、ヤジリ(鏃)や弓について知るための参考資料として、南山大学の調査団がパプアニューギニアで収集した弓矢に関する民族資料も展示します。


オススメ本① 東西弥生文化の結節点・朝日遺跡 (新泉社 シリーズ「遺跡を学ぶ」088) 原田 幹 (著)



https://www.shinsensha.com/books/375/
著者名:原田 幹 (著)
出版社名:新泉社
定価:1,650円 (本体1,500円+税)
A5判:96ページ

【姿をあらわした巨大集落! 朝日遺跡を知る】

本州中央に位置する濃尾平野。西日本弥生文化の東端の地に誕生した朝日集落は、やがて西と東の弥生文化をつなぐ結節点へと発展していった。
環濠や逆茂木(さかもぎ)などの強固な防御施設を築き、生産と交易の拠点となった巨大集落の実像を解き明かす。
(新泉社ホームページより)

著者の原田 幹先生は、本企画展が開催されるあいち朝日遺跡ミュージアムの学芸員!
本展の関連イベントとして6/15に開催される講座ヒストリーカフェ「ヤジリからキリになった石器の話」に登壇されます。


オススメ本② 石器の実験痕跡研究と加熱処理 (同成社 考古学選書 4)御堂島 正 (著)


http://www.douseisha.co.jp/book/b630550.html
著者名:御堂島 正 (著)
出版社名:同成社
定価:7,150円 (本体6,500円+税)
A5判:294ページ

【石器に残る、ミクロな痕跡の世界をひもとく】

黒曜岩製石器に関する実験痕跡研究を総括し、石器製作時の加熱処理について基礎と応用事例を詳しく解説。
加熱処理の有効性とその技術が先史社会に与えた影響を指摘し、石器研究に新しい視座をひらく。
(同成社ホームページより)

著者の御堂島 正先生(大正大学名誉教授・特遇教授)は、「石器の実験痕跡研究」の第一人者!
本展の関連イベントとして5/12に開催される講演会「石器に残る痕跡から人の行動を探る」に登壇されます。

オススメ本③ 人はなぜ戦うのか - 考古学からみた戦争 (中公文庫 ま 48-1)松木 武彦 (著)


https://www.chuko.co.jp/bunko/2017/09/206458.html
著者名:松木 武彦 (著)
出版社名:中央公論新社(中公文庫)
定価:968円 (本体880円+税)
文庫判:352ページ

【膨大な発掘資料をもとに、〈戦争の考古学〉が日本人の戦いを読み解く】

弥生時代、日本列島中央部でも本格的な集団間闘争が広がった。
発掘資料をもとに人びとの戦いの様相を探り、さらに戦争発動のメカニズムをも明らかにする。
(中央公論新社ホームページより)

オススメ本④ ニューギニアの森から: 平等社会の生存戦略 (京都大学学術出版会:生態人類学は挑む MONOGRAPH 3)須田 一弘 (著)




https://www.kyoto-up.or.jp/books/9784814003457.html
著者名:須田一弘 (著)
出版社名:京都大学学術出版会
定価:3,300円 (本体3,000円+税)
A5判:268ページ

【会場で展示中の「ニューギニアの弓矢」は、こんな人たちが使っていたかも?】

食い物の恨みはおそろしい――パプアニューギニアの熱帯雨林、半遊動的生活を送るクボの人びとは「妬み」がもたらす呪いを怖れて平等を志向する。
食べ物も土地も婚姻も、一つの死ですらもう一つの死で埋め合わせる。
生態人類学が見つけ出した「妬み」と平準化というテーマを押し広げ、「生業が社会を規定する」という通説を覆す。
(京都大学学術出版会ホームページより)

オススメ本⑤ 弓射の文化史【原始~中世編】狩猟具から文射・武射へ(雄山閣)入江 康平 (著)


https://www.yuzankaku.co.jp/products/detail.php?product_id=8451
著者名:入江 康平 (著)
出版社名:雄山閣
定価:6,600円 (本体6,000円+税)
A5判:310ページ

【狩りのツールから武芸へ、そして弓道へ!日本の”弓矢”がたどった歴史とは?】

上巻【原始~中世編】狩猟具から文射・武射へ
狩猟具としての弓矢の誕生から、中国の弓射思想の影響を受けつつも独自の発展を遂げた宮廷儀礼としての弓射様式の展開、武家社会における戦闘行為としての弓射儀礼の成立、弓術流派の誕生まで。

下巻【近世~現代編】射芸の探求と教育の射
高度な心技を探求する芸道的な弓術と武士の素養としての意義が見いだされた近世弓術から、国家が求める日本人形成のための教育教材とされた近代弓道、そしてスポーツ精神の涵養と国際化を目指す現代弓道まで。

(雄山閣ホームページより)

あとがき

あいち朝日遺跡ミュージアムで開催されている企画展
「ヤジリの考古学」(4/27~6/23)
おすすめ本5選、いかがでしたか?

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今後も注目の特別展・企画展を取り上げていきます。お楽しみに!

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