見出し画像

東京国立博物館 特別展「法然と極楽浄土」をもっと楽しめる!おすすめ本5選

注目の特別展にあわせて、CUMAGUSおすすめの5冊を紹介するマガジン
「特別展・企画展をもっと楽しめる!おすすめ本5選」

今週は、東京国立博物館で開催されている特別展
「法然と極楽浄土」(4/16~6/9)をピックアップ。
本日のブックリストはこちらです!


企画展紹介

平安時代末期、繰り返される内乱や災害・疫病の頻発によって世は乱れ、人々は疲弊していました。比叡山で学び、中国唐代の阿弥陀仏信仰者である善導(ぜんどう、613~681)の教えに接した法然(法然房源空、ほうねんぼうげんくう、1133~1212)は、承安5年(1175)、阿弥陀仏の名号を称えることによって誰もが等しく阿弥陀仏に救われ、極楽浄土に往生することを説き、浄土宗を開きました。その教えは貴族から庶民に至るまで多くの人々に支持され、現代に至るまで連綿と受け継がれています。

本展は、令和6年(2024)に浄土宗開宗850年を迎えることを機に、法然による浄土宗の立教開宗から、弟子たちによる諸派の創設と教義の確立、徳川将軍家の帰依(きえ)によって大きく発展を遂げるまでの、浄土宗850年におよぶ歴史を、全国の浄土宗諸寺院等が所蔵する国宝、重要文化財を含む貴重な名宝によってたどるものです。困難な時代に分け隔てなく万人の救済を目指した法然と門弟たちの生き方や、大切に守り伝えられてきた文化財にふれていただく貴重な機会です。

オススメ本① 選択本願念仏集 法然の教え (角川ソフィア文庫 351) 阿満 利麿(訳・解説)


https://www.kadokawa.co.jp/product/200606000373/
著者名:阿満 利麿(訳・解説)
出版社名:KADOKAWA(角川ソフィア文庫)
定価:734円 (本体667円+税)
文庫判:288ページ

【絶望の時代に人びとの心を救った法然の教え。「唯一最善の行は念仏である」】

末法思想が信じられ絶望が人びとを襲った鎌倉初期、法然はただ念仏だけを称えれば、誰でもたやすく仏が救済してくれると説いた。この革命的な思想の正当性を、九条兼実の求めに応じて法然自身がまとめたのが本書である。従来の仏教的価値観を根本的に覆した法然の教えは、仏教界に衝撃を与えた。多数の信者を得た法然の主著を、平易な訳文で紹介、その強靭な求道の精神の魅力に迫る、浄土宗・浄土真宗の基礎文献。
(KADOKAWAホームページより)

オススメ本② 現代語訳 法然上人行状絵図(浄土宗出版)浄土宗総合研究所(編)


https://press.jodo.or.jp/products/detail.php?product_id=249
著者名:浄土宗総合研究所(編)
出版社名:浄土宗出版
定価:1,834円 (本体1,667円+税)
四六判:552ページ

【『法然上人行状絵図』(国宝・総本山知恩院蔵)を現代語訳】

法然上人のご生涯と思想を描く『法然上人行状絵図』(国宝・総本山知恩院蔵)を現代語訳化。
天災、政変、戦乱のうち続く平安末期に、男女貴賤を問うことなく、人々に仏の救いの光をあてた法然上人の想いが臨場感豊かに伝わる一冊。
巻末には仏教用語の語句解説も。

※本書は浄土宗総本山知恩院所蔵 国宝『法然上人行状絵図』(四十八巻)の現代語訳であり、法然上人800年大遠忌記念事業の一環である「浄土宗基本典籍の現代語化『法然上人行状絵図』」の研究成果です。
鎌倉時代の古文を原意に沿いながら訳出するように努めましたが、通読して内容を把握できるよう、わかりやすさを旨としております。
したがって学術的な厳密さを基準としたものでないことをご了解ください。
(浄土宗出版ホームページより)

オススメ本③ 浄土思想-釈尊から法然、現代へ (中公新書 2765) 岩田 文昭 (著)


https://www.chuko.co.jp/shinsho/2023/08/102765.html
著者名:岩田 文昭 (著)
出版社名:中央公論新社(中公新書)
定価:924円 (本体840円+税)
新書判:240ページ

【浄土宗、浄土真宗――日本で最も信仰される教えとは】

阿弥陀仏の極楽浄土に往生し、悟りをえて成仏を目指す浄土教。浄土宗、浄土真宗、時宗などの宗派が属し、日本で最も信者数が多い。
なぜこれだけ多くの信仰を集めたのか――。
本書は、教えの広がりを「物語の力」に着目する。
衆生を救うため誓いをたて阿弥陀仏になった「法蔵説話」、家庭不和を主題とする「王舎城の悲劇」などの経典に描かれた話、法然や親鸞ら開祖の物語を読み解きながら、その思想の本質に迫る。
(中央公論新社ホームページより)

オススメ本④ 法然の衝撃:日本仏教のラディカル(ちくま学芸文庫 ア 9-3)阿満 利麿 (著)


https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480089496/
著者名:阿満 利麿 (著)
出版社名:筑摩書房(ちくま学芸文庫)
定価:1,100円 (本体1,000円+税)
文庫判:256ページ

【法然、その思想の本質に迫る】

法然こそ日本仏教を代表する巨人であり、ラディカルな革命家だった。鎮魂慰霊を超えて救済の原理を指し示した思想の本質に迫る。

著者は、世界の宗教史でただ一人あげよ、といわれたら法然をあげるという。なぜか。
一言でいえば、「凡夫」のための宗教は、法然を持ってはじめて世に出現したからである。「凡夫」とは、「自己中心性」から逃れられない人間のことである。
自己のためにはすべての欲望が総動員される。神仏を祈願するといっても、内容は、是が非でも自己の欲望を遂げようという脅迫であることも少なくない。
「凡夫」に救いはあるのか。あるとすればいかなる教えなのか。
この世の一切の営みを超えた宗教的価値の絶対性をはじめて明確に主張した法然の革命的意義を新たな視角から解き明かす。
(筑摩書房ホームページより)

オススメ本⑤ 新版 法然と親鸞の信仰(講談社学術文庫) 倉田 百三(著)


https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000211912
著者名:倉田 百三(著)
出版社名:講談社(講談社学術文庫)
定価:1,441円 (本体1,310円+税)
文庫判:384ページ

【法然「一枚起請文」の奥義、歎異抄の全てを語りきった名著!】

「信仰というものは、生きるために必要な、日々に欠くことの出来ない、実際に役立つものでなくてはならぬ。心の平和のためにも、また身体をいわゆる肉弾となして、実生活にぶっ突かって行く時にもなくてはならない最後の『拠りどころ』でなくてはならぬ」と考える著者が、法然と親鸞の信仰について、情熱をかたむけて説いた名著。
(講談社ホームページより)

あとがき

東京国立博物館で開催されている特別展
「法然と極楽浄土」(4/16~6/9)
おすすめ本5選、いかがでしたか?
本特別展は、東京国立博物館での開催後、京都国立博物館・九州国立博物館への巡回が決まっています!
近くで開催されるタイミングで、見に行きたいですね。

マガジン「特別展・企画展をもっと楽しめる!おすすめ本5選」は毎週水曜日更新です。
今後も注目の特別展・企画展を取り上げていきます。お楽しみに!

この記事が参加している募集

わたしの本棚

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?