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知っているようで知らない「クローブ」の世界|#74-76

シャープともホットとも痺れとも違う、独特な風味の「クローブ」。
知っているようで知らないクローブの自由研究結果を発表します。


植物研究結果

\音声を聴きながらお楽しみください/

クローブとは、チョウジノキの花の蕾(つぼみ)を乾燥させたもの

・名称
英語:clove / cloves(クローブ/クローブス)
中国語:丁子(ティンツ)、丁香(ティンシャン)
日本語:丁字(チョウジ)、丁香(チョウコウ)

・学名
Syzygium aromaticum(シジギウム アロマティカム)

・属性
フトモモ科(熱帯性の常緑樹)

・原産地
インドネシア東部のモルッカ諸島

・生育環境
成長が遅く種を播いてから発芽までに4~6週間(発芽適温:20℃くらい)
安定した苗木になるまでに2年ほど、5年前後で花をつけ、最初の収穫ができるようになり、そこから20年以上は収穫できる。育つと10mくらいになる。

・花言葉
「貴重」「威厳」「神聖」「高貴」

・蕾と花

乾燥前の蕾と花、廣野郁夫さんの「木のメモ帳」より引用



クローブの歴史

● 世界のクローブの歴史

クローブの最初の歴史は、約2000年前に中国の記録として出てくる。
宮廷の長官が、「皇帝にお話をするときは、クローブを口に含んで口の中を清め、吐く息を良くするように」と命令していた。

そして、インド。
インドも実際には、紀元前から、交易によって、クローブが入ってきていた。記録としては、1世紀。医学書『Charaka Saṃhita』(西暦 1 世紀)には、「清潔で、新鮮で、香りのよい息を望む人は、ナツメグとクローブを口の中に入れておかなければならない」と述べられています(Dalby、50)。
one who wants clean, fresh, fragrant breath must keep nutmegs and cloves in the mouth
やっぱり、インドでは2,000年前も口臭を気にしている。
インドの別文献では、咳止め、しゃっくりを止める、吐き気止め、口や喉の様々な炎症に処方されていた。

エジプトでも、紀元前40~30年あたりに世界三大美女の一人「クレオパトラ」がローマの当時の権力者マルクス・アントニウスに会いにいく際、舟の帆にクローブの香りを付けて、香りで自分の高貴さを演出した。

精霊との取引 ?!

ナツメグと同じ、クローブの産地は秘密になっていた。
西暦1000 年、アラビアの作家、「イブラヒム・イブン・ワシフ=シャー」って人が、クローブの原産地について次のように書き記している…。

----《 この物語の続きは、是非podcastでお聴きください ¥ 0  》----


経済学

\経済回は音声でも聴けます/


クローブ上位生産国(2006年〜2020年)

1位 インドネシア 72.9%
2位 マダガスカル 13.06%
3位 タンザニア 4.69% 
4位 コモロ 3.71%(マダガスカルの左上のほうにある小さな島国)
5位 スリランカ 3.66%
6位 ケニア 1.12%
7位 中国 0.71%
8位 マレーシア 0.12%
9位 グレナダ 0.02%

クローブ輸入国(2015〜2021データ)

1位 インド 
2位 インドネシア
3位 シンガポール
4位 アラブ首長国連邦
5位 サウジアラビア、ほぼ同点でアメリカ

クローブ輸出国(2021)

1位 マダガスカル
2位 インドネシア
3位 タンザニア
4位 スリランカ
5位 アラブ首長国連邦

インドネシアは生産国1位なのに輸入国でも2位…そんな大量なクローブを何に使うのか?

Gudang GARAM(引用:sehari-hari~ジャカルタ生活日記と日本のインドネシアネタ

なんと、タバコ!インドネシア人の喫煙率は世界では9位。男性喫煙率70%と言われているそう。インドネシアは、たばこ業界にとって「ディズニーランド」と言われているんですって。

参考サイト


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