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【続いてる写経 1076日め】〜中学卒業、おめでとう

わが子の卒業式でした。

泣けた…。まじで泣けた…。

自分は、入学式や卒業式など、式典で泣くというのは、ほぼ記憶なし。
そもそも式典って、格式ばっていて、形式的な決まり文句で終始していて、

つまらん。

そんな記憶しかありません。

けれども今回の卒業式は、

悲しいからなくのでもない、嬉しいから泣くのでもない
どんな気持ちで泣いているのかよく分からないけど、
自然と涙がこぼれました。

顧みるに、この特殊な3年間の締めくくりであったことが大きく
さらに、演出が上手かった
その上、”役者”が揃っていた
しかも、すべてに想いがこもっていた

これは流石のワタシも泣くわけだと、納得。

まずこの中学3年間はまるまる、コロナ禍
中学入学式は延期、分散登校などを経て、6月にやっと大幅制限された入学式。
1、2年生時点では、行事も一部制限や中止。
3年間ずっと検温とマスク着用、給食の時は黙食必須

そんな中学生活の最後になって、初めて教職員と生徒はマスクなし。
そして、体育館で校歌斉唱ができたのです。

なので、保護者は生徒が歌った校歌を聴いたのは、これが最初で最後でした。

結構明るめの前向きな、いい校歌でした。

長かった…。

とにかく、ここまで長かった。
なのにこれが最後。

卒業式のあちらこちらに、
ちょっと悔しい、そして寂しい。
もっと早くにこの状態になっていれば…。

そんな想いが溢れていました。

そのせいか、卒業証書授与後の、各者にも熱がこもっていて
校長先生のスピーチも、2年生の送る言葉も、胸にしみてくる。

しかも、校長先生はイケボだし、2年生女子は緊張もなく、滑舌のハッキリとした驚くほど読み方がうまくて、情感ものっている。

そして迎えたクライマックス、3年生の”お別れの言葉”。
3年生全員が、起立して踵を返し、保護者と在校生に対面。

3年生の代表4名が、順番に”お別れの言葉”を読み上げました。

最初に女子2名が、1、2年生を振り返りました。
二番目のスピーチの女子は、

・1年生の時に、文化発表会(合唱コンクール)が急遽中止になって悔しかったこと
・2年生の時は、練習で声を出せず、譜読みを手で行っていたこと
・やっと全員で歌えた時とても嬉しかったこと

当時情景が思い起こされる内容を語ってくれました。

次第に彼女は涙を抑えきれず、時折中断しながらのスピーチとなり、場内思わずもらい泣き。

そうだよ、この子たちはこんなに制限の中で頑張ってきたんだよ。

何もできなかった不甲斐なさに、大人としても悔しさが残ります。

この後、3年生が最後の合唱コンクールで歌った曲、『春に』を斉唱。

谷川俊太郎さんの歌詞がまた、ぴったりだったのです。

なんだ、この演出は、見事すぎる…。もう堪えられんわ。。(涙)

一曲歌った後、残り2名の男子のスピーチは、
学友や先生方、保護者への感謝がこめられ、
またこれからの未来に希望をともす明るい力強さがあり、

頼もしかった。ピリッと締まった。

この選ばれし4人全員、うますぎでしょ。語り。

最後の締め曲は、生徒の投票により選曲された、アンジェラ・アキさんの『手紙』。

この曲、最初に聴いた時は「狙いすぎ〜」と思ってましたけど、

この文脈ではぐぐっと胸に迫ってくる!
しかも歌っているのはリアル15歳の少年少女なのです。

なぜか女声パートで時折歌声が小さくなっていたのは、
女子が多数泣いていて、歌えなかった様子

なんつーか、歌声が、この3年間の制限されていたものを解き放つ感じだったなあ…。(涙)

そして、最後のトドメは司会をやっていた先生が、

こ、これで、、(ヒック)、、令和4年度、、・・・中学校の、、、
そ、卒業、、式を、修了します(ヒック)。

涙を堪えながら、締めの言葉を発していたのです。。

ここで再びもらい泣き・・・。

ぼろぼろと涙をこぼしていた母に対し、
当の本人は、ニコニコと満面の笑顔で、退場していきました

こやつ、意外とタフになったな…。
昔は人形劇の悪役が怖くて大泣きしていたのになあ…。

わが子の成長も感じました。

おそらく、この後のこの子の人生で卒業式は何回かあるでしょうけれど、
これを超えるものは生涯ありえないのではないか?

この先も、涙なしに思い出すことができない。そんな卒業式でした。

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