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〈人の心を掴む術〉『君主論』(マキャヴェリ著)

国家は砦を構築すべきか否か。

結論、国民に好かれているのであれば砦が必要であるが、
国民に嫌われているのであれば砦は不要である。

詳しい内容は置いておくとして
このような内容がつらつらと書かれている。

この本が書かれた当時は、現代のような安全保障はなく、
一手間違えれば、次の日には自分の命がないかもしれない。
そんな不安定な時代であった。

そのような中で、市民を上手く誘導し、側近に慕われ、敵国との鍔迫り合いをうまくこなしていかないといけない。

現代の我々からすれば、そんな危うい時代があったのか、という感覚だろう。

しかし、社会人になった私からすれば、「国家=会社」と捉えると、この本の内容は割とすんなり入ってくる。
つまりこれは、経営指南書であり、マネジメントの真髄についての本であり、人心掌握術の類である。

経営者が、マネージャーが、リーダーがどの様に「人を動かす」か。
それについて、かなり具体的に書かれた本である。

市民や側近の心が離れる=死 という緊迫した世界の中で、
人の上に立つ人間はどうあるべきなのか。
これはそのまま、現代の組織・経営での立ち回りに活かせるであろう。

肝心な事は、人は「正論」に突き動かされるわけでは無いという事。
人の感情を理解しなければ、人を動かす事はできないのである。

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