だれも傷つかないSNS 「DYSTOPIA」を使ってみた…!
皆さんは"DYSTOPIA”というSNSをご存知でしょうか?
2023年9月24日にβ版がリリースされた全く新しいSNSです。
なんとリリースされてからわずか1日で、利用者数が1万人を突破。App StoreのSNSランキングで1位を獲得するなど、今急速に注目を浴びているSNSです。
そのコンセプトは、
”だれも傷つかないSNS”
DYSTOPIAとは?
DYSTOPIAは、株式会社相談箱からリリースされたAI搭載型SNSです。
UIなどは一見するとTwitterライクなSNSなのですが、このSNSには他とは一線を画す大きな特徴があります。
それが、”検閲”です!
DYSTOPIAは、著ジョージ・オーウェルの「1984」が描くディストピア社会に強く影響を受けたSNSです。
DYSTOPIAは、内部にChatGPTのAPIを使っており、一度AIの”目”を通すことによって各投稿を審査します。
審査で”適切”と判断されたものはそのままタイムラインに投稿されます。
そして、審査で”不適切”と判断されたものは、検閲され、投稿内容が書き換えられ、そしてそれがタイムラインに投稿されるのです。
DYSTOPIAを実際に使ってみた!
わかりにくいと思うので実際に使っているところをお見せします。
試しに、
「ふざけんな金持ち!」
という誹謗中傷(?)の投稿をしてみました。
この投稿は案の定、検閲され、以下のような投稿に書き換えられてしまいました!
なかなか面白いですよね?
このように、誹謗中傷を検閲し、別の投稿に書き換えてしまうという点が、
DYSTOPIAが、”だれも傷つかないSNS”たる所以なのです。
DYSTOPIAの課題
DYSTOPIAはとても画期的なコンセプトのSNSですが、まだまだ課題はあるようです。
ChatGPTに依存している
DYSTOPIAの検閲は、ChatGPTに検閲用のプロンプトを与えて、そのプロンプトを参考にChatGPTは投稿が適切か否かを判断します。
プロンプトによって検閲の基準は変わるので、一見検閲のコントロールは可能なように見えますが、本当にそうでしょうか?
プロンプトはあくまでChatGPTの頭脳によって解釈されています。
ChatGPTの能力以外の判断はできないので、決まりきった検閲パターンが生まれてしまうことが予想できます。
その結果、ChatGPTによるテンプレの検閲がタイムラインを埋め尽くす、空虚なSNSになってしまうのではないでしょうか。
(これはまさに1984が描く世界そのもののようですが…)
ChatGPT依存その2
それにChatGPT依存という点でもう一つ。
DYSTOPIA運営会社代表取締役の大森翔吾さんのDYSTOPIA内の投稿によると、
現在ChatGPTの使用料に苦しめられているそうで、このままだとサービスの継続が困難な状況にあるということです。
これに関しては、しょうがない。
なんというか、歯痒さがありますね。
ChatGPTと同等に機能する、かつ日本語に対応した大規模言語モデルのAPI利用がまだ進んでいません。
OpenAIに多額の利用料を払い続けることでしか、この革新的なSNSの運営はできないのが現状なのではないでしょうか。
DYSTOPIAに期待すること
DYSTOPIAの検閲は、素晴らしいアイデアだと思いますが、既にメジャーなSNSと戦うのに、柱がこれ一つだとやはり勝つのは難しいように思います。
SNSの理想郷を作るには、もっとたくさんの革新的なアイデアを、このSNSに詰め込む必要があるでしょう。
具体的なアイデアの例を挙げるのは難しく、言葉では説明できないほどいくつものアイデアを掛け合わせる必要がある。
私が今後のDYSTOPIAに期待することです。
課題はあると思いますが、DYSTOPIAは非常に革新的で、既存のSNSをひっくり返す力があります。
主にTwitterでよくみられる思想の分断やそれに伴った罵り合い。
分断は検閲では埋められないかもしれない。ただ、少なくともDYSTOPIAでは、嫌な罵り合いは見なくて済む。
それにインフルエンサーの誹謗中傷による自殺も、このSNSをみんなが使うようになれば、大分減るように思う。
このような素晴らしい理想郷にたどり着くために、ぜひ皆さんも、この”監視”SNSの一員になりましょう。
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