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いまに伝わるものづくりの技

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日本のものづくりの精度・緻密さ、耐久性など、仕上がりの品質は世界でも高く評価されています。千年を超えてなお美しさを保っている法隆寺や薬師寺から、ものづくりの職人の技を振り返ってみ… もっと読む
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記事一覧

天動説と地動

                          法隆寺伽藍配置図 北緯35度あたりに…

梶文彦
2か月前
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飛鳥工人はなぜ千年先が見えたのか?

唐招提寺金堂 組物模型(竹中大工道…

梶文彦
2か月前
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千年で考える飛鳥人のスケール感

梶文彦
3か月前
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ひび割れない土壁の秘密

梶文彦
3か月前
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台石・礎石にのる建物

                      礎石の上の乗る法起寺本堂 縄文以来、長い間、…

梶文彦
3か月前
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柱はなぜ中太り(エンタシス)なのか?

                               法隆寺 古代の社寺の構造で…

梶文彦
3か月前
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軒を深くする、飛鳥人の工夫

法起寺三重塔 構造主義で知られるロラン・バルトは、日本は海外のものを輸入するが、その際に、輸入したそのものは換骨奪胎されて洗練され、もはや本来のものとは別のものになって使われる(「表徴の帝国」宗左近訳 ちくま学芸文庫)と書いています。 こうした、輸入品を取り込む際に換骨奪

屋根のそりを「たるみ」と呼ぶわけ

                               薬師寺 宮大工、西岡常一…

梶文彦
3か月前
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千年たっても香るヒノキ

                          法隆寺の山門の柱 ■ヒノキは1300年経…

梶文彦
3か月前
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部材の個性を生かせば総組の強さが生まれる

                               法隆寺 ものづくりの世界で…

梶文彦
4か月前
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寿命百年の鉄の釘が、古寺に使われるとなぜ千年もつのか?

梶文彦
4か月前
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恐るべし――飛鳥の仏師の知恵

              (薬師如来像が設置されている薬師寺金堂) 近くのものは大きく…

梶文彦
4か月前
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摺り合わせの妙が支える1千年

                     法隆寺(上)/薬師寺(下) 明治の国宝修理のと…

梶文彦
4か月前
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古寺が長持ちする秘密--玉鋼(タマハガネ)とヒノキの包容力

                    薬師寺に展示されている古代釘 建材として正しく使えばヒノキは1000年、鉄は100年、コンクリートは80年と言われています。 特にヒノキについては、樹齢千年のヒノキは正しく使えば千年は持つといわれ、実際に700年代に建てられた法隆寺、薬師寺、唐招提寺などは老朽化しているとはいえ、根幹の部分は1300年を経てもなお、ゆるぎなく中核を支えています。修理は、傷んだ箇所の部分修理で済んでいます。 建材としては老朽化するだけの鉄や石材と違って