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子供の理不尽な怒りの裏にあるもの

「3か月前のバースデーをやり直したい」

ムスメがいきなり
そう言い出したことがありました。

ムスメ18歳の時のことです。

「ママはあんまり特別なお祝いを
 してくれなかった。

 なんか
 大事にされてない気がして
 ムカついてる。

 バースデーやり直したい。
 何か特別なことしたい。
 今からどこかに連れてって。」

みたいなことを
言い出したのです。

しかも

可愛くお願いするんならともかく
怒りをぶちまけるような
憎たらしい言い方で。

「はああ⁈」

開いた口が塞がらないまま
ボー然と
目を白黒させる私……

そのとき私は

机に向かって
文章のアイデアを練るとか
そういうことをしていたと思います。

私としては
邪魔されたくない大事な時間。

いっぽうその頃のムスメは
日本でいう浪人生。

結構なヒマ人で
毎日グダグダしてました。

そんなヒマ人に
大事な時間を邪魔されたことが
腹立たしいうえに

バースデーのお祝いにケチをつけて
やり直せとは

なんちゅう
自己チューな甘ったれ!

ついカッとなって
言ってしまいました。

「なに小さな子供みたいなこと
 言ってんの?
 お誕生日のお祝いしてもらえるだけ
 有難いと思いなさい!
 いま忙しいんだから邪魔しないで!」



さぁ
この後どうなったでしょう?

はい
いつものように
バトルに展開しました(涙)

…………

…………

…………

…………

もし

その場面に
今の私が戻ることができたら
ムスメに何と言うだろう?

今なら
全く怒りを感じることなく
穏やかに

「3ヶ月も経ってから
 言いに来るなんて
 エマ(ムスメの名前)はよっぽど
 悲しかったんだね。

 いいよ、
 何か楽しいことしよう。

 でも今日は忙しいから
 明日まで待ってね。

 後でどんなことするのか
 一緒に考えよう。」

みたいなことを言うだろうな。

今の私なら
よくわかるんです。

ムスメが
本当に求めていたのは

取り立てて特別なこと
だったわけじゃないって。

母親が
自分の望みに優しく寄り添って

2人で
あーだこーだ意見を出し合って
楽しいプランを決めていく……

そんなプロセス
そんな温かい母娘関係
「私は愛されている」と思えて
安心できること。

ムスメは
それこそが
欲しかったんだということが
今ならわかるのです。

こんな
当たり前のことが

まるでわかってなくて
うまく出来ていなかった
あの頃の私……グスン

ムスメは
おそらく普段から

母である私の愛を
十分に感じられずに
悲しく寂しい思いを抱いていて

それをうまく表現できなくて

小さな子供みたいに
怒りをぶつけてしまったのだと思います。



もし
あなたのお子さんが

「はああ⁈」と思うような

理不尽な怒りや暴言を
ぶつけてくることが
あるとしたら

悲しいことがあるからかもしれません。

悲しさや寂しさを
うまく言葉にできなくて

そんなカタチで
ぶちまけることしか
できなかったのかもしれないです。

そんな時は

私のように
売り言葉に買い言葉的に
反応するのではなく

どうぞ

怒りや暴言の下にある
お子さんの悲しさや寂しさを
感じ取ってあげてください。

取り立てて
何かしたり言ったりしなくても

それだけで
お子さんは落ち着きを取り戻して

後で何か話してくれたり

ひょっとしたら
謝ってくることだって
あるかもです。

なんてことを
頭の片隅に置いておくことで

あなたが

私のような
不毛なバトルを避けられるとしたら

そして

お子さんと仲良く
愛に溢れた関係を築いていく
助けになるとしたら

こんな嬉しいことはありません。

あなたとお子さんの幸せを
心から願っています。



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