小説 (仮)被災者になるということ~能登半島地震より 第14話
1月14日
朝、何気なく起き上がるとヒューっという変な音がして、痰がからんで息ができなくなった。
慌ててシンクにいって、痰をはいた。
粘っこい黄色いものが出てきて、息ができるようになった。
父が背中をさすってくれた。
これがコロナの怖さなのだろうか。
Kさんが、赤十字の人を呼んで処理してもらったほうがいいといって、
電話をかけてくれた。
隔離部屋には何かあった場合にかける電話番号が貼ってあった。
例えば、ラップポンの袋がなくなった場合もそこに電話することになっていた。
電話