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《こころの処方箋》〜自分にも人にも優しく〜

読書記録1周目、今週は河合隼雄先生の「こころの処方箋」を読んでみました。

✳︎この本に出会った理由✳︎


昨年末、東海オンエア虫眼鏡さんの書籍紹介の動画に出会ったことがきっかけです。

虫眼鏡さんは動画内で
「僕は自分の病気が発覚した時、『ああ、僕でよかった、家族や友人じゃなくてよかった』と思ったんです。僕はその時、自分を大切にできていなかった。でも、この本に出会って考えが変わったんです。」
と言う趣旨のことをおっしゃっていました。

そんな言葉を聞いた時、私はそれまでの自分を思い返し、「私が我慢すれば、私が犠牲になれば、ことが丸く収まる」と思う節が多々あったことを思い出しました。

これ、一見すると我慢強くていい子だなと思いますよね。

違うんです。

学生のうちはこれでいいかもしれませんが、この考えのまま社会人になってしまうと他人を不安にさせたり、不快にさせたりしてしまうんです。

言われたことに対して、我慢している、思うことがある時は雰囲気や言葉遣いで相手に伝わってしまうのに(これは私が態度に出してしまっていただけかもしれませんが…)私は何も言わず「はい、じゃあそうします」と言ってしまう。

それはそれはイライラしますよね笑

でも、我慢し続けて大人になってしまった私は自分の気持ちの伝え方が分からなかったんです。

気持ちの伝え方が分からないと相手に伝わらず、すれ違いが起きて関係がギクシャクするの悪循環。

虫眼鏡さんのラジオを聴いていると、「自分を大切にできていなかった」という自分と同じような過去を持っていながら、言葉を選んで、視聴者を傷つけない上手な言い回しをしています。

もともと虫眼鏡さんが自分の気持ちを伝えるのが苦手だったかどうかはわかりません。

しかし、そのルーツを知りたい、自分も優しい言葉を選んで伝えられる人間になりたいと思い、気づいたらこちらの本を購入していました。

✳︎読書を通して学んだこと✳︎

1▶︎人を理解したり信じたりするのは容易いことではない

皆さんは人と接する時、「この人はこういう人だ」と多少なりともレッテルを貼ってしまってはいませんか?

私はこの本に出会うまで、この人はこういう人だし、人は変わらない、変える努力は無駄だと思っていました。

でも、この本は人間そんな単純ではない、変えようと思うのではなく、自分の心構えと接し方を変えるべきだと教えてくれました。

例えば、非行少年がいたとして、「悪い人」とレッテルを貼ってしまうのは簡単です。

でも、本書の中では「『本当に悪い人なのだろうか?』と自分の中で問いながら、その人がその後どうなっていくかワクワクしながら見守ることが大切」と語られていました。

難しいなと思ったのが正直なところです笑

でも、確かに、例えば
「トイレを汚さないでください」
と書かれているより、
「トイレをいつも綺麗に使ってくれて
ありがとうございます」
と書かれていた方が、綺麗に使おうと思いませんか?

急なトイレの話すみません。

でも、それって、なんか信用されてるからその通りにしてみようかなと気持ちが動くのではないかなと思うんです。

それって日常生活でも同じだと思うんです。

レッテルを貼られてしまうと、「じゃあそれでいいや」と思ってその通りにしか動かないですが、「あなたはもっとできるはず」「〇〇でいてくれてありがとう」と信じてもらえていれば、そっちの方向で動くようになる気がするんです。

人を信じるのって簡単ではないですが、だからこそ、大切なことなのだと思えるようになりました。

2▶︎寄り道=自分の『道』へ必要な道

皆さんは自分が嫌いで仕方なかったことありませんか?

私はずっと自分が何をやりたいか分からず、何かを始めてみては辞めての繰り返しで、そんな自分が嫌で嫌で仕方がありませんでした。

でも何がやりたいかは分からないし、何をやっても続かない、どうすることもできない、ずっと長い間苦しんでいました。

でも、ある時ずっと心にあったけれど、難しそうだと思って挑戦すらしなかったことをやってみたんです。

そうすると、少しずつ、簡単なものからですが続けられるようになったんです。

思えば、人からどう思われるか気になったり、人と同じ道に行きたくないと思ったりしてそれを避けていたのかもしれません。

ああ、もっと早くやればよかった、これまでのことは時間の無駄だったんだと思い、後悔していました。

そんな時、この本の中の「道草によってこそ『道』の味がわかる」という言葉に出会い、自分の過去を肯定できるようになりました。

自分が興味があると思ったことを片っ端からやってみたことで、今本当にやりたいと思っていたことを続けられる幸せを感じられるし、覚悟を持って続けようと思えるんです。

また、たくさん悩み、行動して、それでもやりたいことが見つからない、自分がそうだったからこそ、将来そんな方々の気持ちが分かること、それが私の強みだと思えるようになったんです。

3▶︎「ふたつよいことさてないものよ」

自分が良いことがあった時、悪いことが起こるのではないかと怖くなることはありませんか?

私はすごく怖くなります。こんなに楽しいこと、幸せなことが続いていいんだろうかと。

この本はそんな時、「ふたつよいことさてないものよ」、この言葉が必要だと教えてくれました。

『ひとついいことがあった時に嫌なことがあるのが怖くなったら、緩くこころの中でこの言葉を唱えれば、いいことの後に嫌なことがあったとしてもさほど気にならない、なぜなら、すべての人の人生の幸不幸の割合は平等であるから』と。

確かにこの言葉は構えていた力を抜いてくれるように感じます。

そんなふうに思う一方で、私はこの言葉を聞いた時、別の意味を感じ取ったんです。

『自分の幸せの裏には別の人の苦労や不幸がある』

本書中においてそのようなことが書いてあるわけではないので、自分の勝手な妄想かもしれません。

でも、この意味が自分の中に出てきた時、自分が幸せだったら、そこで終わるのではなく、幸せだからこそ、周囲を見渡す必要があると思いました。

✳︎最後に✳︎

長い文章だったにも関わらず、ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

拙い文で、読みにくかったかもしれません。
もしかしたら、著者が伝えたかったこととずれていたかもしれません。
でも、読んでくださった方に少しでも伝わっていると嬉しいです!

《こころの処方箋》は本当に大切なことが書いてあったので、皆さんもぜひお時間があれば読んでみてください*^ ^*

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